明治期の初代門司港駅(当時の名称は門司駅)関連遺構の保存を求める「門司の未来を考える会」は22日、門司区栄町の門司生涯学習センターで市民向けの現状説明会を開いた。代表の吉田清春さんらは、約80人の参加者を前に、門司港の発展のため遺構保存の重要性を訴えた。
考える会は、来年30周年を迎える門司港レトロ地区の整備に協力してきた11の地元団体で結成。7月、遺構の保存を求める署名1230筆を市に提出したが回答が得られず、遺構の重要性を広く知ってほしいと説明会を企画した。
吉田さんは、市が8月15日号の市政だよりで現地に計画する複合公共施設の説明に1ページを割いた一方、国史跡級とされる遺構の重要性や国際記念物遺跡会議(イコモス)が重大な懸念を表明した緊急声明に触れなかったことを批判した。