posted on2024年04月26日07:15
bykeiyo_labo
20240426毎日新聞 伊藤和人
門司港駅関連遺構、一部損壊 市が画像など開示 発掘調査実施せず 専門家ら改めて批判 JRの工事区域 /福岡
JR九州が2023年12月~今年3月に門司区の初代門司港駅(当時の名称は門司駅)関連遺構周辺で実施した掘削工事で、5カ所から機関車庫跡などの駅関連遺構が見つかったことが北九州市の開示資料で判明した。画像には遺構の一部が取り壊された様子も写されており、専門家らから改めて批判の声が上がっている。【伊藤和人】
資料は村上聡子市議(無所属)の照会に応じて開示された。市文化企画課職員が工事に立ち会った際に記録保存用に撮影、作成した画像44枚と図面4枚で、画像には23年の遺構本体の発掘調査で見つかった、機関車庫跡の延長部分とみられる赤レンガの外壁などが写されていた。大量の灰がたまった場所もあり、機関車の石炭灰を捨てた設備の可能性もあるという。
また、重機やドリルで取り壊された赤レンガなどの画像も複数枚含まれていた。同課は「遺構が見つかった時点で記録を残した。取り壊しはその後の工事で生じた」と説明する。
工事は幅約1・6メートル、深さ0・6~2・3メートルの給排水溝を約180メートル敷設するもの。工区は文化財の埋蔵が予想される「包蔵地」で、本来は文化財保護法に基づく発掘調査が必要だが、市は対象区域が「狭小」だとして、職員の立ち会いによる記録保存を条件に工事を認めた。
工事が実施された期間は、市が本体遺構の一部移築を表明し市議会で質疑がなされていた時期と重なるが、文化財保護を所管する市議会教育文化委員会に遺構が見つかったとの報告はなかった。
市文化財保護審議会委員5人は工区での発掘調査のやり直しなどを3日付で市に求めたが、25日現在、回答は届いていないという。
現在、工事は中断しているが、JR九州は今後、初代門司港駅舎の埋蔵が予想される区域でも実施する予定。
「本体と一体的調査行うべき」
日本イコモス国内委員会副委員長も務める溝口孝司・九州大教授は「工区は本体遺構と一体的に発掘調査を行い、保存の可否を検討すべき区域。開示された画像は遺構の全体像を捉えておらず、図面もメモ程度で記録保存の名に値しない」と指摘した。〔北九州版〕
藍蟹堂
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