
20230713毎日新聞 伊藤和人記者 毎日新聞2023/7/13 23:30(最終更新 7/13 23:30)
“カボチャ美術館”の新名称は「大學堂・門司画廊」に 北九州
画家のトーナス・カボチャラダムスこと川原田徹さん(79)の作品を展示していた北九州市門司区谷町の洋館の新しい名称が「大學堂・門司画廊」に決まった。北九州市立大生らでつくる「九州フィールドワーク研究会」(略称・野研)が借り受け、美術品の展示や音楽の演奏など、市民に開かれた芸術活動の拠点として今秋オープンする。
洋館は2階建てで延べ床面積約200平方メートル。1階に二つの展示室と食堂やサンルーム、2階に展示室2室を備える。一帯には三井物産が1921年に建てた旧門司三井倶楽部(95年に門司港レトロ地区に移築)や、三井物産の社宅だったとされる洋館群がかつて存在した。登記簿に残るこの洋館の最も古い存在記録は31年7月4日付。築100年前後とみられるが建設年や建築主はわからない。
戦後は複数の所有者を経た後に三菱倉庫が社員寮として使用。2000年に冠婚葬祭業「サニーライフ明善社」(本社・小倉北区)創業者の大西利昌さん(故人)が買い受けて川原田さんに管理を委託し、2002年から「カボチャドキヤ国立美術館」として川原田さんの作品を展示、公開してきた。当初、三菱倉庫は老朽化した洋館の解体を計画したが、保存を願う市民らの声を受け入れ譲渡に同意したという。
7日に開かれた内覧会には川原田さんも駆けつけ、「解体寸前から生き残り、若い皆さんに引き継がれる洋館は運のいい建物。皆さんも洋館と共に幸運な人生を送っていただければ」とあいさつ。20年間勤めた「館長職」を学生代表の縄田未来さん(22)に引き継いだ。縄田さんは「楽しい北九州のアートの拠点を作っていきたい。いろんな人に利用してほしい」と呼びかけた。
野研は門司区東本町の旧商家「岩田家住宅」で、火災により旦過市場(小倉北区)から移転した交流スペース「大學堂」を運営。今後は岩田家住宅を「大學堂・岩田講堂」、洋館を「大学堂・門司画廊」として活動を広げる。「門司画廊」の補修や改装、当面の運営のための資金を300万円を目標に募集中で、作業にあたるボランティアスタッフも募っている。問い合わせは野研(080・6458・1184)。【伊藤和人】































