20240418毎日新聞 伊藤和人記者
門司港駅遺構 北九州市、7月に追加発掘調査へ 国際組織も保存要望
毎日新聞2024/4/18 地方
北九州市は、門司区の複合公共施設建設予定地で見つかった明治期の初代門司港駅(当時の名称は門司駅)関連遺構で、追加の発掘調査をする。既に調査を実施した遺構の周辺2カ所を4月末ごろから試掘し、遺構の存在が確認されれば7月から記録保存のための発掘調査に着手する。終了後は速やかに施設建設に着工するとしており、遺構は取り壊されることになる。【伊藤和人】
追加調査は、市議会の求めを受けて実施を決めた。18日の市議会建設建築委員会で報告する。
試掘範囲はこれまでの発掘調査で見つかった機関車庫などの遺構の位置と、明治期の駅構内図を重ね合わせて設定。荷降ろし場や貨物ホーム、客車庫の跡などを想定している。一方、初代駅舎本体が存在するとみられる部分は除外された。
遺構を巡っては市議会が3月、市側の説明不足を理由に遺構の一部移築経費を削除する補正予算案の修正動議を可決。「適切な埋蔵文化財調査と厳密な記録保存を行うとともに、速やかに複合公共施設の計画を進めるべきだ」と求めていた。
一方、国際産業遺産保存委員会(本部・米国)は17日、門司港駅関連遺構の保存を求める声明を会長名で発表した。国内では既に10を超す学術団体が保存を要望しているが、国際組織からは初めて。
遺構を「国史跡相当」と評価する日本イコモス国内委員会の要請に応じた。日本イコモスは同日、武内和久北九州市長や文科相、文化庁長官、福岡県知事らに声明文を送った。
声明は遺構を「世界が目撃した最も驚異的な変革のひとつである日本のインフラ近代化の具体的証し」と評価。市が保存に踏み切った場合は「予想する以上の支持と関心を呼び起こし、未来に向けた重要な遺産を創出する」としている。
同委は1970年代に設立。国際記念物遺跡会議(イコモス)を通じて産業遺産の世界遺産登録に関する助言をしている。官営八幡製鉄所を含む「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録にも協力した。〔北九州版〕























