大分県と日田市は、2023年7月の大雨で被災した国重要文化的景観の日田市「小鹿田(おんた)焼の里」を含む池ノ鶴、皿山地区の復旧計画を策定し13日夜、同市源栄町の小鹿田焼陶芸館で住民説明会を開いた。小鹿田焼の窯元や農家ら約20人が参加した。
復旧計画は地区内の被災した農地や道路、河川について測量や工事などの予定をまとめた。一部の事業はすでに開始され、26年度までの完了を目指す。
国重要文化的景観を構成する池ノ鶴地区の棚田は7月の大雨で棚田の中央を流れる沢が土砂で埋まり、石垣が崩壊するなどの被害が出た。計画では24年7月までに国の予算で沢の東側の棚田約4408平方メートルで土砂の排出と石垣の一部を修復する。
山の斜面が崩れて道が埋まった市道皿山小鹿田線については、被災直後に市が倒木を撤去した。現在も通行止めが続き、4月以降、コンクリート擁壁の設置などを行う。
県は今後の大雨時の土石災害を防ぐため、池ノ鶴地区の集落上部にコンクリートの治山ダムを25年3月までに造る。地区を流れる大浦川、皿山川、五色谷川に設置されている砂防ダムについては、今年1月以降、堆積した土砂や流木の撤去に着手した。
説明会に出席した椋野美智子市長は「被害の復旧だけでなく、このまちをどうするか皆さんと意見交換しながら、一緒に取り組んでいきたい」と述べ、計画への理解を求めた。住民からは「小鹿田焼の里を訪れる観光客が安心できるように整備してほしい」や「災害時に住民を孤立させないための対策が必要」などの意見が出た。
説明会に参加した窯元の坂本庸一さん(47)は「土石流が起きたら避難経路の道路がふさがる。(出水期の)7月までに、人的被害が出ないよう早く工事を進めてほしい」と要望した。
(中西是登)















