建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
2020年7月17日(金)夕刻、熊本県ではこのようなニュースが放映されました。
多くの熊本県民の方々がご覧になったことと思います。

 人吉の公衆温泉「新温泉」存続の危機ーRKK熊本放送

ふ印ラボでは、長年にわたり人吉市の景観資源の調査研究を進める中、近年、人吉市景観計画を策定する過程に参加すると同時に、ふ印ラボ・ボスの藤原惠洋先生は人吉市景観審議会の会長をつとめています。
それだけに、このたびの線状降水帯に集中豪雨がもたらした球磨川氾濫による人吉盆地の被災状況を胸を痛めながら見守らざるをえない期間が続いています。

RKK熊本放送のニュースを遅れて拝見しました。


人吉市で90年間にわたり愛されてきた温泉が、豪雨水害の濁流に飲み込まれました。番台を守ってきた3代目の苦悩を取材しました。 人吉市にある公衆浴場「新温泉」 豪雨で2つの川が氾濫し、屋根近くまで浸水しました。 3代目の永見明子さん。 水が迫るなか、自宅の2階に逃げ込みました。 「ガラスを見ていただいたら横線が入っているでしょ上のガラスから30センチくらいそこまで水が来ていました。2階で150センチくらい来ていたので、鴨居にしっかりしがみつく以外にはその下はもう自分の身長近く来ているわけなので、方法はなかったです」(新温泉3代目・永見明子さん) 「新温泉」は、変わってしまいました。 去年1月の映像です。 中に入ると、昭和にタイムスリップ。 90年前の創業当初から、木製の番台の前はみんなの憩いの場でした。 「ご近所の方とかね、いつもここでね、だいたい時間を合わせてきてね、おしゃべりしていただいてね。1時間以上世間話もしたり、いろいろして、楽しんでいただいていましたけど」(新温泉3代目・永見明子さん) それが今は。 「(Q番台はこちらですか?)ひっくり返ってしまって、もう何が何だかわからないですよね。(Qここに設置されていた?)ここにこう、木の番台ですよねよそから見えた方が『本当の番台を初めてみた』とか言って珍しがっていただいたりもしましたけど、もうそういうこともできないですね」(新温泉3代目・永見明子さん) 長い間受け継がれてきた天然温泉の浴場も…泥にまみれてしまいました。 「あそこの柱にね、柱のところにね、白い線があるでしょ」柱には、過去4回の水害の最高水位が刻まれていました。「(昭和)40年の水害を越えて、その前には戦争もあって、そういう歴史を持ってきましたので、できるだけ長くね、頑張っていこうねって、こうなる前は話したりしてたんですね。せっかく、私の祖父が残してくれて。そしてこういう建物はもう今は建てられないから、いけるところまでだけど、頑張っていこうねって言っていたんですけど」(新温泉3代目・永見明子さん) 傷ついた新温泉は、いまだに泥に覆われたまま。 「もう、これではなかなか、どうしていいか、考えることもできないですね」(新温泉3代目・永見明子さん) 人の心と体を温め続けてきた「人吉の宝」が、存続の危機です。

RKK熊本放送


ふ印ラボOBいわい先生の安否連絡に対して人吉市都市計画課の田口さんから返信が。
ようやく人吉市の被災された関係者の中のお一人と連絡がつきました。

人吉市役所 田口さま 福島市の岩井です。ご無事が確認できよかったです。

 藤原先生は人吉市のことを大変心配されてました。
 当初、こちらのメールアドレスにメールを送っても跳ね返されて戻ってきましたし、
 市役所HPも閲覧できませんでしたので大変心配していました。
  7月17日(金)の下のニュース動画で初めてその甚大な被害がわかりました。
 遠くに住んでいる人間である私にはささやかな義援金を送るくらいのことしかできません。
  市役所のみなさまは、ご自身の体と心をいたわりながらお仕事をされますようにと
 祈っています。
 

2020年7月19日(日) 12:49 人吉市役所 都市計画課 

岩井先生

ご無沙汰しております
人吉市都市計画課でございます

メールありがとうございました
私自身への被害はさほどありませんでしたが、
現在の人吉は、岩井先生が訪れた時の風景とは、かけ離れたものとなっています。

今は応急仮設住宅の整備や、被災した住宅の応急修理の補助受付業務などを
行っています。

皆様の励ましのお声を支えに、再建に向け頑張ります
ありがとうございます

▲▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
   〒868-8601
   熊本県人吉市下城本町1578番地1
   熊本県人吉市建設部都市計画課

   H  P:http://www.city.hitoyoshi.lg.jp/

  ▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▼



---- 元のメッセージ ----
From: "Chika Iwai" 
送信日時: 2020/07/18 10:02:35
To:人吉市都市計画課

件名: 集中豪雨被災のお見舞いを申し上げます。

人吉市役所 都市計画課 さま ご無沙汰しております。
九州大学藤原恵洋研究室OGの岩井千華です。
まずはこの度の集中豪雨被災に対してお見舞い申し上げます。

インターネットニュース情報しか持ち合わせていないのですが、
人吉市街地の多くが浸水したと聞きました。

私自身が人吉がなぜか好きで、青井阿蘇神社とおくんちも
とても好きで、そして、性格の濃ゆい人吉のみなさまがとても好きでおりますので、
この度の水害には心を痛めております。

人吉のみならず、球磨地方全体も被害にあっていますね。

市役所や関係者、市民のみなさまは様々な作業で疲労困憊なさっているのではないかと
思います。

私ができることはささやかですが、福島市からできる支援をしたいと思います。

九州に行きましたら人吉にも行きたいと思っています。



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Comments

    • 田口 裕's comment
    • 2021年07月17日 15:42
    • Brogにてご紹介くださりありがとうございます。その後の経緯についてご報告させてください。

      今月の4日で被災してから丸一年を迎えました。その間、片付け作業や被災した家族の避難、生活再建に集中しており新温泉の今後について考えるまでには至らないままでした。

      人吉の温泉の歴史はまだ新しく、翠嵐楼さんが明治43年(1910)に初の温泉掘削に成功したことが始まりで、その後、現在の人吉市中心部でも温泉が出るのではないかという意見から、昭和初期に私の曽祖父が複数の温泉を掘削し、公衆浴場を開業したことがきっかけで現在の温泉を中心にした観光産業が生まれたそうです。

      一旦は公費解体の申請まで行っておりましたが、親族一同で話し合い、昭和6年の創業から90年間、幾多の洪水被害を乗り越えてきた新温泉の建物を残す方法を探るべきではないかということになりました。
    • 藤原惠洋's comment
    • 2021年07月24日 17:58
    • 田口さん お世話になります。ふ印ブログを管理しております藤原惠洋@九州大学名誉教授と申します。遅れて、このコメントに気づきました。

      ご存知かもしれませんが、私は人吉市の景観計画を作成、同時に今も人吉市景観審議会会長を仰せつかっております。昨年7月豪雨被災後も、コロナ禍で現地支援に行けないため、教え子たち仲間達と被災地支援の募金活動をはじめとする災害復旧・復興支援を行なっていたところ、松岡市長から人吉市復興有識者会議へも参加してほしいと要請があたっため現地入りを条件に参画することとしてきました。当該ブログがテレビ番組を見た教え子たちが工夫してくれました。その後も復興もご苦労されていることを存じ上げておりますが、風化させることなく、私たちも今後可能なかぎりさまざまな応援ご支援をすることができれば幸いです。新温泉に関しては、ひとつの象徴としてなにとぞ復興いただきたいと願っております。今後ともよろしくご交流ください。藤原惠洋拝 dr.keiyo.f@gmail.com

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