
2017年11月 九州国立博物館で開催されている「新 桃山展~大航海時代の日本美術」に2回行って来ました。下はエントランスにある博多祇園山笠の山車。

今回の桃山展は、日本に鉄砲が伝来した1543年~鎖国完成1639年までの約1世紀を対象期間とし、海外との交流の歴史、文化芸術の歴史を展開しています。この新桃山展は、10月14日~11月26日までの開催期間を6期に分け、展示品も異なっているので2回行っても楽しめました。
第1章アジアの海と信長の覇権
第2章秀吉の世界への眼差し
第3章徳川幕府と「鎖国」への道
エピローグ 屏風の軌跡
第1章の展示では 1540年代からを扱っていて、狩野元信の「四季花鳥図屏風」(重要文化財)がひときわ華やかでした。中国語通訳が元信の作品を褒めた書状も展示されていました。教科書でおなじみの神戸市立博物館蔵の聖フランシスコザビエル像(重要美術品)、イタリア製古地球儀もあります。南蛮寺で使われていた銅鐘(重要美術品)にはIHS(Iesus Hominum Salvator:人類の救世主イエス )の文字が彫られています。豊後府内古図には南蛮寺がどこにあったかが示されていました。16世紀に描かれた狩野永徳筆の「花鳥図襖」「琴棋書画図襖」(どちらも国宝)は、前者は前述の元信と同じ表現傾向があり、後者は身につけておくべき学芸の絵が中国の絵画のように描かれていました。
第2章になると、永徳の唐獅子図屏風、聚楽第図屏風、檜図屏風(国宝)、長谷川等伯の「松林図屏風」(国宝)をみることができました。永徳の金泥を用いた大胆で豪華な絵を比べると、等伯の墨の濃淡だけで霧の松を描いていて余白が多い松林図は、淋しい絵のように思えますが、私個人が見ていて飽きないのは等伯の松林図でした。ここでは茶道の唐物への妄信を離れ、そうではない器を珍重しだした価値観をみることができます。私は高台が高く、たっぷりとした大きさがある朝鮮由来の大井戸茶碗 有楽井戸に新たな価値を見出したというところに、新しい時代感覚を感じました。京都の高台寺蔵の「聖母マリア像刺繍壁掛」は西洋と東洋の図をみることができます。
新桃山展には2回行き、ダイナミックな気風、先取の精神が感じられる美術品を堪能してきました。国宝や重要文化財、重要美術品を一度に見ながら、桃山時代の大きな変化を知ることができました。



九州国立博物館は、東京、奈良、京都に続き4番目の国立博物館です。第一級の美術品をみて、歴史や当時の世界観を理解することは大変楽しい学びです。
岩井














