建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
IMG_2617
 2016年3月27日(日)某所で『楽茶会』が開かれました。お客様は建築家の方やランドスケープデザイナーの方々、そして楽茶会を楽しみたい方々です。

 前日の26日の晩、先生はいつものように揮毫に取り組みました。
IMG_2554
 先生は自らでこの揮毫を幟のようにするつくりも考えました。揮毫も、物をつくるのも上手なのですね。
IMG_2546
 そして、27日(日)朝8:30某所へ向け出発。ここです。
戦後の京都数寄屋大工により普請されたお茶室とのこと。待ち合いはありませんでしたが、崖地を緩やかに登って行く踏み分け道を進むと、突然、露地が現れます。前庭を覆ったコケの感じがじつに素晴らしい景観を成しています。
IMG_2638
 
幕開けは、前庭から広間へあがって頂き、広間に座していただきました。
そこで藤原先生から、昨年の調査時の成果による建物全体の説明が行われました。
IMG_2598

IMG_2612

続けて、再度前庭に出て頂き、ぐるりと廻って木戸垣根を越えると、そこには本格的な躙り口があります。そこから潜る込むように小間へ入って頂くこととしました。
いよいよ小間にて濃茶を戴きました。
IMG_2617

さて
小間では、茶事が終わった後、お客様のお手元の茶器に見られる景色や物語等をゆっくりと鑑賞していただきながら、お茶を立てて頂いたオーナーさまと歓談して頂くことができました。

その後は、場所を移して、野趣味豊かな居間へ。そこで、イノシシ汁などをご賞味いただくこととなりました。いわば、本日の「楽茶会」の懐石とでもいった趣向となっていました。 
IMG_2622

IMG_2627

IMG_2628

IMG_2629

IMG_2634

IMG_2641

その後、スタッフとして参加してくれたふ印ラボ(藤原惠洋研究室)のみなさんにもお抹茶が振る舞われました。作法を知らないから・・・と恥ずかしい限りですが、それでもみなさん自由に楽しんでいきます。オーナーさまも、じつに楽しそうに、みんなと語らって頂きました。
IMG_2646

IMG_2650

大分県竹田市で建設業を営む嘉月孝志さんは、藤原惠洋先生の20代の頃からの教え子さんですが、今回のお茶時の細部をしっかりと支えてくださったふ印ラボきっての趣味人。自称「現代の魯山人」とおおしゃるだけあって、たいへんおもむき深いお話を次々と聞かせてくださいました。
IMG_2652

季節のお軸が選ばれ、架けられていました。
IMG_2653
神妙な趣きのふ印ラボスタッフ。
IMG_2657

IMG_2658
再び、藤原惠洋先生による戦後数寄屋の精髄を反映された当茶室の特徴と課題が、ゆっくりとわかりやすくお話されていきます。
IMG_2663

IMG_2674

午後4時頃、「午後之部」のお客様が参上されました。
IMG_2677

IMG_2679

IMG_2683

IMG_2684

IMG_2688

IMG_2690

IMG_2691

IMG_2693
  とても楽しくざっくばらんなお茶会、まさに鷽ン谷の「楽茶会」でした。

 ご参加いただきましたみなさま、ほんとうにありがとうございました。

また、今回の鷽ン谷「楽茶会」の開催に向けて、いろいろお世話戴きましたオーナー様、関係のみなさま、心から御礼を申し上げます。たいへん良い勉強となりました。誠にありがとうございました。

                                      岩 井













Add Comments

名前
 
  絵文字
 
 
プロフィール

藍蟹堂

藍蟹堂。感受性は海の底から波濤や世界の波瀾万丈を見上げる蟹そのもの。では蟹とは?

『ふ印ラボ』 最新記事
『日田ラボ』 最新記事
『きくけん』 最新記事
カテゴリ別アーカイブ
月別アーカイブ
記事検索
ギャラリー
  • 8月11日(月祝)第41回アルティザン・トーク 幸田亮一先生・市原猛志先生、そして大分鉄道ファン倶楽部の山田哲也さん登場!豊肥線は2028年に開業100年を迎えます。
  • 2025年7月13日(日)14:00〜16:00アルティザン・トーク 語り手 吉峰 拡さん 必見です!!会場:竹田総合学院(竹田市植木731 旧竹田中学校)
  • 2025年7月12日(土)14:00〜16:00 ラムネ温泉館2階 霧隠竜之介作品展にて作家と真っ向から対話。アルティザン・トーク開催へ!!
  • 2025年7月12日(土)14:00〜16:00 ラムネ温泉館2階 霧隠竜之介作品展にて作家と真っ向から対話。アルティザン・トーク開催へ!!
  • 2025年7月12日(土)14:00〜16:00 ラムネ温泉館2階 霧隠竜之介作品展にて作家と真っ向から対話。アルティザン・トーク開催へ!!
  • 2025年7月12日(土)14:00〜16:00 ラムネ温泉館2階 霧隠竜之介作品展にて作家と真っ向から対話。アルティザン・トーク開催へ!!
  • 2025年7月5日(土)6日(日)14:00〜16:00 ウィリアム・モリス「アートアンドクラフト運動」は幻想だったか? TAKETA BAUHAUS たけたバウハウス 竹田総合学院にて開催!
  • 2025年7月5日(土)6日(日)14:00〜16:00 ウィリアム・モリス「アートアンドクラフト運動」は幻想だったか? TAKETA BAUHAUS たけたバウハウス 竹田総合学院にて開催!
  • 登録有形文化財大牟田市庁舎本館の保存と活用をめざす会主催「のこすことは創ること」市民参加ワークショップへご参加のみなさん
  • 登録有形文化財大牟田市庁舎本館の保存と活用をめざす会主催「のこすことは創ること」市民参加ワークショップへご参加のみなさん
  • 登録有形文化財大牟田市庁舎本館の保存と活用をめざす会主催「のこすことは創ること」市民参加ワークショップへご参加のみなさん
  • 登録有形文化財大牟田市庁舎本館の保存と活用をめざす会主催「のこすことは創ること」市民参加ワークショップへご参加のみなさん
  • 登録有形文化財大牟田市庁舎本館の保存と活用をめざす会主催「のこすことは創ること」市民参加ワークショップへご参加のみなさん
  • 登録有形文化財大牟田市庁舎本館の保存と活用をめざす会主催「のこすことは創ること」市民参加ワークショップへご参加のみなさん
  • 登録有形文化財大牟田市庁舎本館の保存と活用をめざす会主催「のこすことは創ること」市民参加ワークショップへご参加のみなさん
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ