建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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 2014.10.5(日)17:20~ 福岡県立美術館4Fにおいて開催された「日比野克彦〈ONE NIGHT A DAY〉公開設置」を見てきました。これは福岡県立美術館のTOTTOTO?KIOKU×KIROKU=とっとっと?きおく×キロクの企画のひとつです。
       http://fukuoka-kenbi.jp/
 ※基本的に日本の美術館では写真撮影は禁止なのですが、日比野克彦さん御自身と学芸員の竹口さんがこのTOTTOTO?展をPRして下さいとのことで今回の設置の様子の写真撮影とインターネットでの公開がOKということでした。
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 現代美術家・日比野克彦さんの公開設置があるということを知り、アートの制作過程を見てみたいと思い行ってみることにしました。以前はよくメディアでお見かけしていた日比野さん。美術家としての顔を見るのは私は初めてです。この作品は1986年、日比野さんの東京芸術大学大学院修了制作とのことで、材料は大学内で拾った段ボールとのことです。裏に「桜井先生」と書かれた段ボールもありました。この作品は一部は県立美術館の所蔵、一部は日比野さんのご実家がある岐阜から持ってきたそうです。
 日比野さんご自身が昔の完成作品の写真を見ながら再現していきます。
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 ↓ピンクのシャツはカリスマ学芸員の竹口さん。藤原研究室でも4月の美術館めぐりの授業でお世話になっております。
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 「桜井先生って誰?」とのことでした。
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 左下の白い紙の部分はトイレットペーパーということで、とり付け作業中、段ボールが劣化していたためか、バリッと音がしてトイレットペーパーにもクラックが入りました。加えて右上の部分も破損。直しながらの設置です。日比野さんが制作に使っている段ボールという素材は、本来長く保たせることを意図せず作られているそうです。移動の際の緩衝剤の役割が主で、強い素材ではありません。日本で現存している一番古い段ボールが日比野作品ではないかといことでした。
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 ↓階段を立体的にしたいのですが…。
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 ここで、大型段ボール搬入。
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 大きな、畳をつくる時、畳屋さんが使うような針と糸で段ボール階段の中央部を縫いだしました。
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 元からあった黒地に花柄の階段をつけてこの部分は出来上がり。
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 箱アイテムを置いてゆきます。
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 真ん中が空いております。中央部は実家で見つからなかったそうです。
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 ↓段ボールを適当な大きさに切って、絵を描きだしました。
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 ↓パレット無し、段ボールの上にアクリル絵の具をだして、混ぜてすぐさまどんどん描きます。
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 2つの絵を描きました。早いです。周囲を額縁のように切っていきます。
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 完成しました!
 アーティストは展示するまでが制作過程なのだと思いました。
 今回のこの「公開設置」という試みはとてもよかったです。このような試みは一般的なのでしょうか?そうではないように思いますが。私は美術館側が設置したものを見せるより、このように過程を公開してくれた方がずっと美術作品に興味が出てくるのではないかと思います。17:20に始まって、結局20:00くらいに終わりました。私は当初は20分もあれば設置は完了するのではないかと思っていたのですが、結局2時間40分かかりました。それでも飽きなかったです。その場ですぐさま絵を描く日比野さんも見ることができました。これをアウトリーチ活動としていいと思います。また機会があればこのような「公開設置」を見たいです。
                     
                             岩   井


 
 

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