さる5月13日、大学院授業「プロジェクト3」の一環として八女市フィールドワークを行いました。このフィールドワークに先立って9日に映画『まちや紳士録』が学内にて上映されたのですが、映画を観たことで八女福島の町並み保全など事前知識をインプットした上で踏査出来ました。

八女伝統工芸館前
ルートは八女伝統工芸館、八女福島の町並み、JAふくおか八女、八女市役所立花支所、八女バンブーバレーの順で踏査しました。


意外と安かった木桶…買えばよかった。

八女燈籠人形屋台の再現。なんと3階建てです。
八女観光物産館には伝統工品の数々が所狭しと展示されていました。八女は石加工品や仏壇、和紙、久留米絣、茶など多彩な伝統的な工芸品で有名です。しかし需要の減少・縮小に伴い、生産量や従事者も減少している。そのため観光物産として、我々のように他地域からやってきた人にこうしてアピールしていました。

竹細工用に竹ひごを作っていらっしゃる職人さんとも少しお話をさせて頂きました。
私が以前住んでいた石川県の金沢も伝統工芸品(加賀友禅、加賀繍、加賀毛など)が多く残っていますが、同じように日常生活品として使われておらずセレクトショップなどで一部観光物産として販売されています。なんとなくシンパシーを感じてしまいました。
物産館を後にした私達は八女福島地区へ向かいました。


ブログをご覧になっていらっしゃる方や既にご存知の方にとっては今更ですが、一応八女福島地区について書きますと…
八女福島はかつて城下町だった町です。天正15年(1587)筑紫広門が福島城を築城し、そこを中心に今の福島地区は形成され、往還道沿いには町人地が広がりました。その後元和6年(1620)久留米藩有馬氏の支配下となり、一国一城令のもと福島城は廃城となってしまいます。短期間のうちに形成された町人地は城という中心を失いますが、その後も経済・流通の要所として栄えます。こうした城郭などの中心地が無いにもかかわらず維持されてきた町、特に江戸初期に成立した町を在方街(ざいかたまち)と呼ぶそうです。




われらがボス・藤原先生の建築解説に学生は興味津々でした。

横町町家交流館ではNPO八女町家再生応援団の北島さんがお仕事をされていたあの事務局をまさに見ることが出来、ちょっと感動しました!
次に訪れたJAふくおか八女ではJAが管理している竹林を見学しました。農作物としての竹、つまり筍の八女における現状を学びました。



担当の方から八女産の筍の出荷額や生産額,農業従事者の減少と次世代の育成など多岐にわたり説明して頂きました。早い時期の筍は小さいけれど美味しく、地元の方は春前に自宅の分を採ってしまうそうです。しかし小さいたけのこよりも大きな筍の方が市場価値が高いんだとか。世の中よく出来てますね。
竹林見学の後、八女の竹の利活用の現状を学ぶべく八女市役所立花支所に伺いました。

ここでは八女市が実施している地域再生計画「”かぐや姫さがし”の里づくり計画」について講演いただきました。この計画は「竹を地域資源として改めて捉え直し、有効に活用することで地域再生を図るもの(八女市HPより)」であり、具体的には産学連携の竹バイオマス事業や「バンブーバレー構想」の実現、竹食器プロジェクトなどを通じて地域活性化を目指しているそうです。

八女バンブーバレー実証研究センターは廃校になった中学校を再活用した「八女バンブーバレー構想」の拠点となる施設です。八女市と九州工業大学、企業が連携して立ち上げたこの構想は竹産業の技術や、人材、情報を集積して竹関連産業の拠点を作ろうと計画されたもの。現在は市内の事業者が出資して設立した(株)バンブーテクノが運営しています。

かつての校庭には竹が山積みに!


講演も教室で拝聴しました。
このセンターには九州工業大学の研究室が併設され、大学側は技術提供を受けながら実践的な研究を、企業側は機器のレンタルをしつつ大学と共同で事業を展開できるそうです。



専門的で、文系の脳みそでは完全に理解は出来ませんでしたが、こうした地域に根ざした取り組みが市・大学・企業の連携で進められている点について三者ともWin-Winな関係を築いているのだと感じました。
今後も八女市に注目していきたいと思います!
以上で今回の八女フィールドワーク終了!と思いきや、バスはとあるお店の前へ…

ここで一寸美味しいお酒を試飲させて頂きました。とっても美味しかったのですが、帰りのバス内はとても静かでした(笑)

(文責:吉峰)

八女伝統工芸館前
ルートは八女伝統工芸館、八女福島の町並み、JAふくおか八女、八女市役所立花支所、八女バンブーバレーの順で踏査しました。


意外と安かった木桶…買えばよかった。

八女燈籠人形屋台の再現。なんと3階建てです。
八女観光物産館には伝統工品の数々が所狭しと展示されていました。八女は石加工品や仏壇、和紙、久留米絣、茶など多彩な伝統的な工芸品で有名です。しかし需要の減少・縮小に伴い、生産量や従事者も減少している。そのため観光物産として、我々のように他地域からやってきた人にこうしてアピールしていました。

竹細工用に竹ひごを作っていらっしゃる職人さんとも少しお話をさせて頂きました。
私が以前住んでいた石川県の金沢も伝統工芸品(加賀友禅、加賀繍、加賀毛など)が多く残っていますが、同じように日常生活品として使われておらずセレクトショップなどで一部観光物産として販売されています。なんとなくシンパシーを感じてしまいました。
物産館を後にした私達は八女福島地区へ向かいました。


ブログをご覧になっていらっしゃる方や既にご存知の方にとっては今更ですが、一応八女福島地区について書きますと…
八女福島はかつて城下町だった町です。天正15年(1587)筑紫広門が福島城を築城し、そこを中心に今の福島地区は形成され、往還道沿いには町人地が広がりました。その後元和6年(1620)久留米藩有馬氏の支配下となり、一国一城令のもと福島城は廃城となってしまいます。短期間のうちに形成された町人地は城という中心を失いますが、その後も経済・流通の要所として栄えます。こうした城郭などの中心地が無いにもかかわらず維持されてきた町、特に江戸初期に成立した町を在方街(ざいかたまち)と呼ぶそうです。




われらがボス・藤原先生の建築解説に学生は興味津々でした。

横町町家交流館ではNPO八女町家再生応援団の北島さんがお仕事をされていたあの事務局をまさに見ることが出来、ちょっと感動しました!
次に訪れたJAふくおか八女ではJAが管理している竹林を見学しました。農作物としての竹、つまり筍の八女における現状を学びました。



担当の方から八女産の筍の出荷額や生産額,農業従事者の減少と次世代の育成など多岐にわたり説明して頂きました。早い時期の筍は小さいけれど美味しく、地元の方は春前に自宅の分を採ってしまうそうです。しかし小さいたけのこよりも大きな筍の方が市場価値が高いんだとか。世の中よく出来てますね。
竹林見学の後、八女の竹の利活用の現状を学ぶべく八女市役所立花支所に伺いました。

ここでは八女市が実施している地域再生計画「”かぐや姫さがし”の里づくり計画」について講演いただきました。この計画は「竹を地域資源として改めて捉え直し、有効に活用することで地域再生を図るもの(八女市HPより)」であり、具体的には産学連携の竹バイオマス事業や「バンブーバレー構想」の実現、竹食器プロジェクトなどを通じて地域活性化を目指しているそうです。

八女バンブーバレー実証研究センターは廃校になった中学校を再活用した「八女バンブーバレー構想」の拠点となる施設です。八女市と九州工業大学、企業が連携して立ち上げたこの構想は竹産業の技術や、人材、情報を集積して竹関連産業の拠点を作ろうと計画されたもの。現在は市内の事業者が出資して設立した(株)バンブーテクノが運営しています。

かつての校庭には竹が山積みに!


講演も教室で拝聴しました。
このセンターには九州工業大学の研究室が併設され、大学側は技術提供を受けながら実践的な研究を、企業側は機器のレンタルをしつつ大学と共同で事業を展開できるそうです。



専門的で、文系の脳みそでは完全に理解は出来ませんでしたが、こうした地域に根ざした取り組みが市・大学・企業の連携で進められている点について三者ともWin-Winな関係を築いているのだと感じました。
今後も八女市に注目していきたいと思います!
以上で今回の八女フィールドワーク終了!と思いきや、バスはとあるお店の前へ…

ここで一寸美味しいお酒を試飲させて頂きました。とっても美味しかったのですが、帰りのバス内はとても静かでした(笑)

(文責:吉峰)