建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
2019/04/23 [Tue]10:51

ふ印ラボ同人・わが国至高の石炭遺産マネージメント組織「炭鉱(ヤマ)の記憶推進再生事業団」理事長、夕張市石炭博物館館長の吉岡宏高先生から、みなさまへのメッセージ

皆様もご承知のように、4月18日23時頃発生した火災は、いまだ完全終息の目途が立たず、多くの皆様にご心配をおかけしておりますが、そんななか現地対応するスタッフに向け、数多くの励ましのお言葉を頂き本当にありがとうございます。


坑道火災は、火炎が沈静化にしたとはいえ、周辺炭層への類焼の有無が未だに確認されておらず、完全な鎮火に向けて消防の皆様の懸命な注水が今も継続されております。
博物館の運営を任されている当NPOといたしましても、ゴールデンウィークの公開開始に向け最終作業を行っている矢先に起きた突然の出来事で、スタッフ一同目の前の現実を未だ受け入れられないほどショックを感じております。
出火原因については、施設設置者である夕張市様による坑内補修工事がマスコミ各社の記事で報道されておりますが、原因確定に向けた調査も始まらない中ですので、現段階においての当NPOとしてのコメントは差し控えさせていただきます。 

施設設置者の夕張市様が、「ふるさと納税」制度により模擬坑道修復費用の募金を呼びかけ(→※)坑道再建の強い決意を示されています。
指定管理者としても、無事な本館施設と地下展示だけでも諸条件が整い次第暫定公開して、夕張再生のシンボルの灯を絶やさない決意を示したいとの思いを持っております。

しかし、炭層内での延焼の可能性を見極めるために観測データの収集など相応の日時を要し、専門家のご助言などを得なければ鎮火の判断ができないという状況にあるため、お客様の安全確保を最優先する事とし、火災前に予定していたゴールデンウィークの開館を断念いたしました。
当NPOといたしましては、夕張市様の火災終息宣言がなされるまでの間、施設や展示の維持管理など、今出来る事を模索し、再開に向けた準備をしっかりと進めたいと考えております。その状況は、このブログを通じて、随時、皆様にお伝えいたします。
なお、現地では消防への協力など災害対応のため人員不足の状態にあり、このブログにおきましてはコメント欄の返信が十分に出来ないことから、当面の間コメント欄を閉じさせて頂きます。 

最後に、石炭博物館のコンセプトである「生きるに向き合う博物館」にある通り、この今起きているピンチを将来いつの日かチャンスに変え、もう一度夕張再生のシンボルを復活させる中で、夕張市民と共に生きている当館の姿を皆様に伝えてゆける日を願って、NPO法人炭鉱の記憶推進事業団からの公式コメントとさせて頂きます。

2019年4月23日
特定非営利活動法人 炭鉱の記憶推進事業団・理事長(夕張市石炭博物館・館長) 吉岡宏高


そらち★ヤマの記憶だより

あなたの知らない空知の情報をお届けします!」より

 http://yamasoratan.blog62.fc2.com/blog-entry-3017.html?fbclid=IwAR1FNhPXEETYX1u7bRIMnFtmkfcdmupOdn7y1Xz7KSYIHcOVqT6HR7UVl1A

以下、
(続報)
NPO炭鉱の記憶推進事業団・理事長の吉岡です。現在、徹夜の体制で石炭博物館に駐在し、消火活動に協力しつつ、推移を見守っております。昨夜23時頃に発生した夕張市石炭博物館の火災では、皆様に多大なご心配をおかけしていることを、心からお詫び申し上げます。
また、多くの方からお見舞い・ご心配のご連絡を頂き、ありがとうございます。

●ただいま(04/19・23:30現在)、坑道から出る煙の勢いは幾分弱まったものの、まだ鎮火に至っていません。
現在、夕張消防をはじめ、札幌・小樽・千歳・北広島・岩見沢など道央圏各消防からの応援を得て、また 北海道開発局から 災害用超大型ポンプ車の派遣を受け、懸命に注水による消火作業が続けられていますが、この一帯は明治時代の採掘で無数の古洞が存在することもあって、まだ満水には至っていないようです。
なお、博物館本館と坑道展示(本館からエレベーターで降りた所:マネキンの展示、ドラムカッターの実演)は、全く機能が損なわれることなく無事です。

●ゴールデンウィークの開館に向けて、施設設置者である市には安全確保のための坑道整備をしてもらい、指定管理者として我々も運営面準備を進めていた中での火災に、大変ショックを受けております。
まずは鎮火に向けて消火作業に全面協力するとともに、その後は市と相談しながら、夕張再生のシンボルであり炭鉄港の重要拠点である博物館の、1日も早い復旧を進めて参りたいと思っています。

取り急ぎ、現地からお詫びとご報告を申し上げます。

(続報)
夕張市石炭博物館の坑道火災は、04/18(木)23時過ぎの発生から、ほぼ3日が経過しました。
いつ火災が終息するのかと、皆様にご心配をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。

昨日04/20(土)午前8時頃にほぼ坑口付近まで水が達しましたが、水位が低下しないように本日も引き続き注水が行われています。
夕張消防だけでなく道央圏各地から交代で支援に来て頂いてる各地消防の皆さんのご努力に、心から感謝しております。

観覧経路入口側(北側)は、坑口位置が地表面より低い場所にあるので、坑口前のボックス状になった空間まで水が満たされ、坑道全体が水封されています。


観覧経路出口側(南側)は、地表面に坑口があるため、坑口を土嚢で閉塞して、できるだけ空間ができないようにしながら注水継続しています。坑口上部は水位が届かないことから、坑口の上部地面を掘削し石炭層に向けて注水を行っています。
IMG_7076.jpg


模擬坑道自体は、水封がほぼ完了し白煙も一見して収まっています。
しかし、炭層火災では、地表面からはなかなか地中の燃焼状態がわからないため、昨日からCo(一酸化炭素)濃度の測定が始まりました。周辺の明治時代に開坑した古い坑道へ石炭層を伝わって延焼していないか、観測データーを積み重ねて慎重に見極める必要があり、この間、注水作業が継続される予定です。
IMG_7081.jpg


模擬坑道が水封され煙を上げるような燃焼状態がなくなり、継続的にCo濃度を監視する段階になったことから、3日間続いた徹夜の役職員の常駐体制は、今夜から一旦解除させて頂くことになりました。
目に見える限りの火災は徐々に終息に向かってはおりますが、現段階では博物館全体が警戒区域内にあることや、地中の炭層まで含めて延焼有無を見極めるため鎮火の判断には時間を要することが予想され、今後については見通しが立っておりません。
私たちが今できることとして、今回の火災の影響を全く受けていない本館・地下展示(展示面積の2/3を占める)が、いつ再開しても良いように施設・展示の保存維持に務める所存です。引き続き、ご支援ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
 

(続報)04/18(木)23時過ぎに発生した夕張市石炭博物館の火災では、皆様に大きなご心配をおかけしておりお詫び申し上げます。

多くの方からお見舞いや励ましのお言葉を頂き、大変ありがたく感謝しております。

昨夜も、ほぼ徹夜で消火作業に協力しました。夜半までは煙が多い状態が続きましたが、明け方あたりから急激に水位の上昇が感じられるようになりました。

一夜明けて04/20(土)午前8時頃には、模擬坑道への注水はほぼ坑口付近まで達し、煙の発生も落ち着いてきました。
しかし、この一帯は明治時代に開坑した古い坑道が多いことから、これら古洞への影響など見極めなければならないこともあり、まだ完全に終息したとは言えません。
貴重な産業遺産である「模擬坑道」はこのような事態となりましたが、石炭博物館の展示面積の2/3を占める本館と地下展示は全く損壊はありません。

一定の鎮火を待って、残された施設をもとにした当面の展開や、模擬坑道の再建についても、関係各位とのご相談を経て早急に方針を決めることができればと考えております。引き続き、ご支援ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

NPO炭鉱の記憶推進事業団理事長/夕張市石炭博物館館長 吉岡宏高

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