今夏より続く猛暑酷暑残暑被害、さらには台風惨禍や大水害、北海道胆振地震等の爪痕が癒えません。被災された皆様には衷心よりお見舞いを申し上げます。
さて、現場のデザイナーの立場から、困難な社会的課題に鋭意挑戦する必要があること、さらに分析や評論でとどまることなく社会的解決へ至るものづくり提案の態度と覚悟が必要であることを示唆していただくため、来たる10月26日(金)18:30〜20:00 本学部工業設計学科OBで日本全国スギダラケ倶楽部創設メンバーとして活躍の若杉浩一氏九州大学GIC客員教授による講演会を開催いたします。世界に台頭してきたDesign Thinking(デザイン思考)をけっして声高に語ることなく、身近な杉という木材への愛ある介在を契機にお伝えいただくことで、私たちが喪失しかけていた何気ないものをデザインの発想を通して再評価し、統合的な解決へ導く未知なる道の歩み方を示すものです。デザイン教育のあり方についてもみずからの足下を見つめ直す示唆が投げられていきます。次世代デザイナーのプレゼンス(社会的存在感)はかくあるべし、とも言える若杉氏のおもしろすぎウエットとウィットに溢れた話芸をどうぞご堪能ください。どうぞよろしくお願いいたします。(幹事役:藤原惠洋拝)
日時:10月26日(金)18:30〜20:00若杉浩一氏九州大学GIC客員教授講演会
会場:531教室 幹事役:藤原惠洋
テーマ:Design Thinking 最前線〜黙して語らず、木(もく)して語る〜未知の課題を発見し解決する「日本全国スギダラケ倶楽部」とデザインメソッド
講師 :九州大学グローバルイノベーションセンター客員教授 若杉浩一氏[株式会社パワープレイス シニアデザイナー]
講演概要:日本全国スギダラケ倶楽部は2004年に設立されたデザイナー主導型ものづくり社会革新事業のプラットフォームです。その設立を先導した若杉浩一氏は旧九州芸術工科大学工業設計学科OB(13期生)として、この活動を「戦後の植林によって杉だらけになってしまった日本の山林をやっかいもの扱いせず、材木としての杉の魅力 をきちんと評価し、産地や加工者、流通、デザイン、販売など杉を取り囲むシステムを結びつけることで、杉をもっと積極的に使っていこうじゃないか!という運動です。つまり、これからは山じゃなくて、街や住まいを杉だらけにしていこう!ということです。もちろん、ただダラダラと日本全国杉だらけにするの ではありません。クオリティの高い、愛情のこもった、杉ならではのモノたちを世の中に広く行き渡らせよう、というプロジェクトです 」と語っています。
そのため「忘れていた気持ちの良い空間、ほっとする空気、楽しく幸せな人々の表情。記憶に残っていく風景や思い出。まちや人が自然に歳をとり、時とともに味わいのますことのすばらしさ。そして最も大切な人と人の信頼関係。そんなあたりまえの基本をもう一度取り戻し、守っていくための手法として、我々は杉との関わり方にその可能性を感じ、その実現のための努力を惜しまない」と高らかに歌い上げました。
このたびの講演会では、デザイナーの立場から困難な社会的課題に挑戦する必要があること、さらに分析でとどまることなく社会的解決へ至る態度と覚悟が必要であることを示唆します。世界に台頭してきたDesign Thinking(デザイン思考)をけっして声高に語ることなく、身近な杉という木材への愛ある介在を契機にお伝えいただくことで、私たちが喪失しかけていた何気ないものをデザインの発想を通して再評価し、統合的な解決へ導く未知なる道の歩み方を示すものです。次世代デザイナーのプレゼンス(社会的存在感)はかくあるべし、とも言える若杉氏のおもしろすぎウエットとウィットに溢れた話芸をどうぞご堪能ください。
定員70名(先着順)