2018年3月17日(土)15:00〜19:00 会場:九州大学大橋キャンパス5号館531教室
水温む季節となりましたが、九州大学図書館創造研究会第10回研究会が開催されました。
今回は、図書館を俯瞰する立場と現場での知見を折り合わせながら「一冊の書物との出会いを育む図書館の創造性に関する評価」をテーマとして、研究発表2件(基調講演1件、学術研究発表1件)を行うことができました。
まず本研究会を創立して以来の由来とめざすべきものを述べながら、藤原惠洋教授が開催挨拶をしました。
今回10回目を数える研究会を通して、得られた知見の多くが図書館現場からの声であり、利用者の夢であり、一冊の書物との幸福な出会いを遂げてきたメンバーたちの体験を数多く拾い集めることができています。
基調講演には、遠路はるばると宮崎県立高校司書として複数の県立高校図書館コーディネーターとして東奔西走の活躍ぶりを見せておられる宇野鮎子先生が高校の現場からの重要な成果を基調講演として発表されました。
演題「一冊の本を手渡すことからはじまる高校生との共創〜宮崎県立高校司書の現場から〜」
休憩を挟んだ後、第2部では岩井千華さんが公共図書館を対象として進めてきた研究発表を行いました。
演題「一冊の書物との邂逅を育む図書館司書のアドボカシーに関する事例評価〜次世代へ向けた創造的図書館への挑戦〜」
最後に、参会者全員でラウンドテーブル形式の討論(研究討議)を行いました。
モデレーターは、藤原惠洋教授がつとめる中、いったい図書館の評価を示す成果は、旧来の入館者数や利用冊数だけでは推し量れないものがあることが宇野先生の高校現場のお話や岩井さんの公共図書館の創意工夫時代の取り組みから見えてきた。では最も図書館の評価にふさわしいアウトカムとは、いったいどのように見ていけばいいのだろうか、 と問題提起がなされました。
モデレーターは、藤原惠洋教授がつとめる中、いったい図書館の評価を示す成果は、旧来の入館者数や利用冊数だけでは推し量れないものがあることが宇野先生の高校現場のお話や岩井さんの公共図書館の創意工夫時代の取り組みから見えてきた。では最も図書館の評価にふさわしいアウトカムとは、いったいどのように見ていけばいいのだろうか、 と問題提起がなされました。
宇野先生 永利先生 藤原先生
本日は貴重なお話をいただき、また更に討議の機会を持つことができ、
大変多くの得るものがあったと確信しています。どうもありがとうございました。
特に学校図書館は教育機関としての役割を担い、宇野先生はこれに十分に対応し、また先導しているということがよくわかりました。何よりひとりひとりの生徒の成長を継続して見て取ることができるのが大きな喜びかと思います。地方の図書館の方がやれることが多いはずと思える研究会となりました。
私は3月30日早朝福島市へ向かいますが、本日得た視点で学校図書館にも公共図書館にも食い込んでゆきたいと思います。
本当にどうもありがとうございました。岩井