建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
2月12日のAMSEA(東京大学|社会を指向する芸術のためのアートマネジメント育成事業)の
シンポジウム「消費されるアート/消費される地方―祝祭性と自律性」のお知らせです。


シンポジウム「消費されるアート/消費される地方―祝祭性と自律性」
チェ・ジョンファ、藤浩志、鴻池朋子、貞包英之、神野真吾

今や、地方(地域)とアートの関係はとても近いものとなっているように見えます。日本における地域系のアートフェスティバルの先駆的存在といわれる「アートキャンプ白州」が1990年代中頃に開催された後、2000年以降には「越後妻有トリエンナーレ」や「瀬戸内国際芸術祭」などの大規模な芸術祭が地方で次々に開催されるようになり、芸術祭の開催数は大幅に増加しています。その全てを把握するのが困難なほどの状態にあると言えるでしょう。
 さらには、2020年開催予定の東京オリンピックは、カルチュラル・オリンピアードの面においてというだけでなく、訪日観光客を誘うものとして、文化事業を地方が積極的に開催する契機ともなり、全国でその予算の増加も予想されています。こうした傾向は、文化振興という面からは、かつて現代アート触れる機会の乏しかった地域の人々がそれらに接する機会を得られるという点で大いに喜ばしいことだと言えるでしょう。
 しかし他方で、地域とアートをめぐる現在の状況への懐疑的な意見も見られるようになりました。社会学者の貞包英之は、記事「アートと地方の危険な関係―「アートフェス」はいつまで続くのか」の中で、大阪万博(1970年)に動員された前衛アーティストの例を挙げつつ、アートがその批判性や越境性を漂白され、消費されている事態が現在起こっていると指摘しています。
 
コミュニティの「活性化」の名のもとにアートが動員される中で、本来有していた社会への批判性やオルタナティブを提案する力、そしてそれらを可能とする自律的な立ち位置をアートは失ってはいないでしょうか。また、こうした時代状況の下においてこそ生み出される新しい芸術表現の可能性はあるのでしょうか。あるとしたらそれはどのような性質のものとなるのでしょうか。
 
 東京オリンピックが迫る今こそ、われわれの社会、コミュニティが大きな変化を求められている今こそ、この問題について検討すべきだと考えます。

日時|2018年2月12日(月・祝)13:00~17:00
場所|東京大学本郷キャンパス ダイワユビキタス学術研究館3階・石橋信夫記念ホール
(〒113-0033 東京都文京区本郷7−3−1)
アクセス|都営大江戸線本郷三丁目駅徒歩7分
東京メトロ丸ノ内線本郷三丁目駅徒歩8分
東京メトロ千代田線湯島駅徒歩20分
東京メトロ南北線東大前駅徒歩10分

定員|125人
入場無料

申し込み|下記入力フォームよりお申し込みください。


【 登壇者 】
チェ・ジョンファ|Choi Jeong Hwa(アーティスト)
1961年、韓国生まれ。同在住。韓国を代表する現代アーティスト。アート・ディレクションやインテリア・デザインも手がけるなど多様な分野で国際的に活躍するチェは、日常の中から作品の着想を得て、韓国文化と密接な関係があるモチーフやまちに溢れるイメージを用いながら、ダイナミックで非日常的な作品をつくりあげ、普段は気づかない、物事の別の側面をユーモラスに浮かび上がらせる。アジア、ヨーロッパ、アメリカでの個展、グループ展参加多数。

藤 浩志|Hiroshi Fuji(アーティスト)
美術家 秋田公立美術大学大学院教授・副学長
奄美大島出身の両親の影響で大島紬周辺で遊ぶ。 京都市立芸術大学在学中演劇活動に没頭した後、 地域をフィールドとした表現活動を志し、 全国各地の現場でプロジェクト型の表現を模索。 同大学院修了後パプアニューギニア国立芸術学校に勤務し原初的表 現と社会学に出会い、バブル崩壊期の再開発業者・ 都市計画事務所勤務を経て土地と都市を学ぶ。「地域資源・ 適性技術・協力関係」 を活用したデモンストレーション型の美術表現により「 対話と地域実験」を実践。 http://geco.jp

鴻池 朋子|Tomoko Konoike(アーティスト)
1960年秋田県生まれ。玩具デザイナーを経て絵画、彫刻、 映像などのメディアで現代の神話を表現し、学際的に芸術の問い直しを試みる。2016年「Temporal Turn」スペンサー美術館、カンザス大学自然史博物館(米国)。'17年個展「根源的暴力 Vol.2」で第67回芸術選奨文部科学大臣賞。'18年個展「 Fairy tale passing through the fur」リーズ美術大学(英国)。

貞包 英之|Hideyuki Sadakane(社会学/立教大学)
立教大学准教授。1973年生まれ。 東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程単位取得 満期退学。専攻は社会学・消費社会論・歴史社会学。著書に『 地方都市を考える 「消費社会」の先端から』(花伝社)『消費は誘惑する 遊廓・白米・変化朝顔~一八、一九世紀日本の消費の歴史社会学~ 』(青土社)など。

司会|
神野 真吾|Shingo Jinno (芸術学/千葉大学)
1967年生。東京藝術大学大学美術研究科院修了(美学)。山梨県立美術館学芸員を経て、2006年より千葉大学教育学部准教授。アートの社会的価値についての理論的および実践的研究に取り組む。千葉アートネットワーク・プロジェクト(WiCAN)代表。主な展覧会に「新版/日本の美術」「現代美術百貨展」、主な著書に『社会の芸術/芸術という社会』フィルムアート社など。

*本シンポジウムは、「AMSEA(東京大学情報学環:社会を指向する芸術のためのアートマネジメント育成事業)」の一環として行います。AMSEA受講生達と議論を重ねて内容を設定し、実現いたしました。

主催|AMSEA(東京大学情報学環:社会を指向する芸術のためのアートマネジメント育成事業) https://amseaut.blogspot.jp
共催|社会の芸術フォーラム http://skngj.blogspot.jp 

平成29年度 文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」

【 問い合わせ 】
AMSEA事務局
東京大学大学院情報学環北田研究室
住所:〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1

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