建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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 北海道赤平市にある赤平炭鉱でアートプロジェクトが開催されています。藤原研究室では9月15日(金)に赤平炭鉱を訪問し、アートプロジェクトと炭鉱の建物の中を見せていただきました。
  訪問日:2017.9.15(金)
  訪問した人:藤原先生、岩井千華、藤原旅人
  対応・案内して下さった方:
     ・吉岡宏高 先生(札幌国際大学教授・NPO法人炭鉱の記憶推進事業団理事長)
     ・上遠野敏 先生
            (札幌市立大学デザイン学部・大学院教授・地域連携研究センター長
                     /炭鉱の記憶推進事業団アートディレクター)
       学生のみなさん NPOはじめ地域の関係者のみなさん

赤平アートプロジェクトは9月16日(土)~10月15日(日)土日祝のみ12日間の開催です。
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   やってきました!赤平住友炭鉱です!
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 対応・案内をしてくださったのは右手前の吉岡先生、奥にいるこのプロジェクトのアートディレクターは上遠野先生です。
 炭鉱に入る前に、この赤平の地がどのようなものであったのか、どうして使われなくなった炭鉱の建物でアートを展開する必要があるのかを理解するために、赤平炭鉱の歴史を空知振興局HP「そらち『炭鉱(やま)の記憶』ガイドマニュアル<赤平市版>から見てみます。

「 赤平市における炭鉱の歴史 ※「赤平」はアイヌ語で「山稜のガケ」を意味する「アカピラ」に由来。
〇1857(安政4)年、松浦武四郎が空知川沿岸を探検し、赤平市で露頭炭の炭層を発見しました。
1873(明治6)年、榎本武揚が北海道の地質調査を行い、赤平付近で石炭脈を発見しました。また、1874(明治7)年には、北海道開拓使顧問ケプロンに招聘された、地質学者のベンジャミン・スミス・ライマンが空知川沿岸の地質調査を行い、赤間の沢、大谷沢付近一帯の地域で、石炭の一大露頭を発見しました。
〇1895(明治28)年、空知炭鉱の排水坑として、赤平側の空知川に向けて疎水坑(鉱山内に湧出する地下水を排出するための施設)が開設されたのが、赤平最初の炭鉱着工とみられています。
〇赤平での炭鉱の歴史は、1918(大正7)年に大倉茂尻炭鉱の開坑により本格的に始まりました。
1937(昭和12)年には、豊里炭鉱、1938(昭和13)年に住友鉱業赤平炭鉱と、北海道炭礦汽船赤間炭鉱といった大手資本系列の炭鉱が開坑し、戦時下の重要物資である石炭生産のため、大規模な石炭採掘が行われました。
〇1945(昭和20)年の終戦を迎えた頃の各炭鉱は、物資の不足、労働力の不足などにより規模の縮小を余儀なくされます。
〇しかし、1949(昭和24)年頃から、国内産業復興の担い手として、石炭生産増強策が図られることになりました。
昭和20年代後半から30年代にかけて、大谷沢、平岸、赤間の沢、住吉など各地域において、鉱業権を取得したり、租鉱権による炭鉱が多く開坑したため、赤平は鉱業都市として最盛期を迎えました。
〇この時期に市勢及び人口ともに伸展し、1954 (昭和29)年7月1日に道内18番目の市となり、1960(昭和35)年には人口がピークの59,430 人を数えました。※1943(昭和18)年2月11日町制を施行。

 <閉山の影響>
炭鉱によって街ができた産炭地域では、基幹産業の石炭産業が崩壊すると、夕張市にみられるように経済・社会的な困難が一気に噴出しました。人口は最盛期の半分以下となり、高齢化率(65歳以上の人口比率)は40%を超えています。1960年代に炭鉱が閉山した他の国内産炭地と異なり、北海道では1980年代まで石炭生産が続いていたことによって、炭鉱なき後の地域振興は、過去のものではなく未だ現実的な問題とあると言えます。

 <炭鉱(やま)の記憶>
産炭地域の多くの市町では、外部からの企業誘致やテーマパークなど、地域の歴史的文脈に背を向けたものが多く、成果を挙げるに至りませんでした。そこで近年、注目をされているのが、炭鉱遺産や固有の生活文化という『炭鉱(やま)の記憶』を手がかりにした地域再生に向けた市民の動きです。

 このように長く日本の産業の発展に大きく寄与している炭鉱を、空知地域が支えてきたという誇りを胸に郷土愛を育むことが、地域づくりに繋がるのです。『炭鉱(やま)の記憶』は、炭鉱なき後も私たちの暮らしの中に息づいています。その意味と価値をもう一度問い直す動きを通じて、混迷を深める日本の未来にとっての教訓とヒントを得ることができるのです。」 以上引用。

 ↓ここは元は住友赤平炭鉱の坑口浴場でした。服は上からぶら下げていたそうです。
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  以前の様子。↓
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 明日の開催にむけて準備中。学生のみなさんは近くに泊まり込みで制作をするのだそうです。
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 このコケは自然に生えたのではなく、もってきて水をあげて大きく生やしたそうです。ここは浴場で、炭鉱の作業で汚れてしまった人々がまず入るお風呂でした。
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  ↓のお地蔵様は上遠野先生が制作しました。
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 これまで赤平(2004)・幌内布引(2009)・夕張清水沢(2011)・奔別(2012・2013)・清水沢(2014)とアートプロジェクトが展開されてきました。特定非営利活動法人炭鉱の記憶推進事業団の吉岡先生、札幌市立大学の上遠野先生の地域の文脈を大切にし、地域の人々を巻き込む地道な取り組みは、地域の矜持を呼び戻すものと思います。私は旧産炭地・美唄市の出身で若い時は、炭鉱は嫌なものでしたが、今、このような取り組みを通して炭鉱のことを理解すると、炭鉱や当時の人々の営みがあったから自分があるのだと思えるようになりました。疲弊したからといってレジャー施設を誘致するのではないやり方は、地味ですが土地に馴染むのものではないかと思います。
                                    岩  井













              

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