建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

(産経ニュース2017.7.23 07:03)

大分県日田市で約300年の歴史を誇る国の重要無形文化財「小鹿田焼(おんたやき)」の陶工が、九州北部の豪雨に負けまいと、再び制作活動を始めた。災害発生から2週間余り。「伝統を絶やしはしない」。厳しい暑さの中、被災した工房で黙々とろくろを回す。

 土砂崩落で道路が寸断され、孤立状態が1週間ほど続いた、山あいの日田市源栄町。集落14軒のうち10軒は、代々続く小鹿田焼の窯元だ。そのうちの1軒、9代目の坂本正美さん(72)は、真剣な目つきでろくろの前に座り、丁寧に小皿を整えた。「再開できて、うれしか」。妻の憲子さん(70)は、鳥の形の箸置きをこしらえた。

 坂本さん方は工房が一時浸水し、原料の粗土を置く場所を囲うブロック塀が壊れた。川の流れを利用して木製のきねを動かし、粗土を砕いて細かくする「唐臼」を3台備えた小屋は、押し寄せた土砂で埋まった。

 「5年前の九州北部豪雨もすごかったが、またこんな大雨が降るなんて…」

 小鹿田焼は地元の山で採れる土を原料とするが、焼き物用の粘土を作るのに1カ月ほどかかる。「唐臼を打たんことには、粘土ができん」。取引先からの注文も断らざるを得なくなった。

 それでも窯や自宅、完成した作品が難を逃れたのは救いだった。坂本さん夫妻と息子は孤立状態の中、備蓄米や自衛隊ヘリが運ぶ食料で日々をしのいだ。やがて停電も解消し、電動のろくろを回せるようになった。職人としての意欲が湧いてきた。

 道路が開通して知人が唐臼小屋の土砂撤去を手伝ってくれることになり、作品の搬出路も確保できた。「状況は少しずつ良くなる」。坂本さんは土だらけの手で額の汗をぬぐい、仕事ができるありがたみをかみしめる。

08

福岡・大分豪雨で、国指定重要無形文化財「小鹿田(おんた)焼」で知られる日田市小野地区の窯元が深刻な被害を受けていたことが12日、分かった。川の流れを利用し陶土をたたく木製の唐臼は濁流にのまれ、壊れていた。集落からは独特の音が消え、秋恒例の民陶祭は今年の開催が困難という。300年以上の伝統がある「小鹿田焼の里」は大きな試練に直面している。
 川沿いに10軒の窯元が連なる同地区の源栄(もとえ)町皿山集落は、大規模な土砂崩れでダム化した小野川の上流部にある。豪雨後は孤立状態が続いていたが、応急工事で1週間ぶりに道路が通じた。
 「ギー…ゴットン」という聞き慣れた、のどかな唐臼の音は聞こえない。救援活動などで上空を飛び交う自衛隊ヘリの音だけが山里に響く。
 集落には計約40基の唐臼がある。小鹿田焼協同組合理事長の坂本工さん(53)方は3基ある唐臼のうち1基が流された。「唐臼が身代わりになってくれたのかもしれない」
 他の窯元も濁流で唐臼は壊れ、少なくとも5、6基は押し流されていた。修理は地元の大工1人が担っているため、復旧には数カ月以上要する見通しという。
 被害は唐臼にとどまらず、材料となる原土の採土場にも及んでいる。昨年4月の熊本・大分地震で土砂崩れが発生。今年の梅雨明けに復旧工事に入る予定だったが、その採土場が再び崩れた。
 坂本さんは「こんな経験は初めてだ。5年前の豪雨災害よりもひどい」。観光客でにぎわう元の姿を取り戻すにはどれぐらいの時間が必要か分からない。
 「ここでは誰一人命を落とさなかった。今は(復旧・復興に向けて)地道にやっていくしかない」と話した。

<メモ>
 小鹿田焼は機械を使わずに、川の流れを動力にした唐臼、まきで焼く登り窯など、自然の力を生かした素朴な味わいが特徴。「はけ目」「飛びかんな」など、独特の文様を施した作品が人気を集めている。伝統的技法による独自の作風を守り続け、1995年に国の重要無形文化財に指定された。10軒の窯元が家族労働で作陶をしている。
※この記事は、7月13日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。

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