建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

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続いてジャルディーニ(Giardini)について話して行きたいと思います。
ジャルディーニ(Giardini)はイタリア語で公園という意味を持っていて、フルネームは「Giardini di Castello」ですが、短く話してジャルディーニ(Giardini)と呼ばれています。ジャルディーニでは他のビエンナーレとは違う特徴として広い公園の中にビエンナーレの本展示館がありまして、29個の国別の展示館(Pavilion)があることです。国別にパビリオンがあるというのは他のビエンナーレでは見られないこのヴェネティアビエンナーレだけの重要な特徴です。各国パビリオンは各々運営方法を持って自律的に運営されます。国別展示館でも、自国出身のアーティストだけが展示をすることではなく展示企画により他国のアーティストを招待して一緒に展示をすることもできます。今度の2017年度第57回目のヴェネチアビエンナーレには51カ国が参加しましたが、29カ国だけがジャルディーニに展示をすることができますが、現在、ジャルディーニには空間的な問題で29個以上のパビリオンを建設することが難しいという話があり、既に建設されている国はより特別な意味を持っていると思います。特に、29カ国の中にはの日本館や韓国館もありとても期待していました。

ヴェネティアビエンナーレには受賞制度があります。この制度は1895年からあったことで、ビエンナーレが開催される日に授賞式も一緒に行われます。「金獅子賞」(Leone d’Oro for Best National Participation)という賞が一番目の賞で、今年第57回目はドイツが金獅子賞を獲得しました。

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韓国パビリオンはビエンナーレが100周年を迎えた1995年に開館しました。韓国館が開館されるまでは世界的なビデオアーティストであるベクナムジュンの貢献が大きいかったです。ベクナムジュンは1993年、ドイツパビリオンに招待をもらいドイツの作家Hans Haackeと一緒に作品を展示しました。そのとき、ビエンナーレでドイツパビリオンが最優秀国家館に金獅子賞を受賞して、ベクナムジュンは世界的に名声を広げました。それと同時に、ビエンナーレ運営委員会やベニス市に韓国パビリオンを建設することを要求しました。それをきっかけで韓国パビリオンはアジアでは日本に続いて2番目にジャルディーニ(Giardini)に個別パビリオンを持つことができました。今年韓国パビリオンではコーディチェ(Cody Choi)、イワン(Wan Lee)というアーティストが代表アーティストとして参加しました。韓国パビリオンのテーマは「カウンターバランス:石と山(Counterbalance : The Stone and the Mountain)」で、展示を通して全地球的に拡散されている政治、経済、文化の不均衡問題が個人を超え韓国、そしてアジアのアイデンティティの問題にどのように作用しているかどうか調べてみるためこのテーマを選別したということでした。
展示は韓国文化芸術委員会がコミッショナーをし、イデヒョン(Daehyung Lee)アートディレクターが芸術監督で展示を総括しました。イデヒョン(Daehyung Lee)アートディレクターは少数の意見を聞くことができない多数、弱小国の移民者を受け入れない大国の孤立注意など、小さなものと大きなものとの間の関係の中で、人間への配慮が抜けてしまった21世紀の暴力性を逆説的に指摘したかったと企画の意図を伝えました。
 
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日本は1897年、第2回目のヴェネチアビエンナーレでイタリアからの要請を受けて工芸作品などを展示していました。しかし、第14回まで政府や国民は一貫してビエンナーレには関心を示さず、展示スペースは毎回他国のパビリオンを間借りしていました。1930年代以降には日本パビリオンを建設しようという動きもありましたが、第2次世界大戦に突入してしまいます。1952年から公式的に参加し始めましたが、諸外国に比べると格段に見劣りしたためまったく反響が得られなかったとのことです。
1950年代前半、イタリア政府から日本はジャルディーニに空いていた最後のパビリオン用地に日本が1956年までにパビリオンを建設しない場合はパビリオンを欲している他国へ用地を割り当てるという通告がなされ、 日本は予算不足を理由に建設を見送りしていましたが、 1955年 ブリヂストンの会長だった石橋正二郎が外務省の要請に応じて資金を政府に寄付し、外務省予算と合わせて建設費が出せることになりました。 それで1956年、日本を代表する建築家である吉阪隆正により日本パビリオンはできるようになりました。
(資料出所:https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴェネツィア・ビエンナーレ)

今度日本パビリオンの代表アーティストは岩崎貴宏(Takahiro Iwasaki)です。岩崎貴宏さんは1975年広島出生で、現在も広島を拠点として活躍しているアーティストです。日本パビリオンのキュレーターは金沢21世紀美術館のキュレーターとして活躍されている鷲田めるろさんが企画しました。テーマとしては「上下逆さの森(Upside-down Forest)」というテーマでアーティストは様々な素材を活用して彫刻作品でアーティストだけの風景を表現していました。建築構造物の彫刻作品を見た時にすぐ日本の作品だと感じられるほど細かくて日本だけの雰囲気を感じることができました。

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各パビリオンを回りながら、特色ある展示方法や作品、国別の想像力とその新鮮な感覚を感じることができました。それを観覧しながらなぜヴェネティアビエンナーレが美術系のオリンピックと呼ばれているのかを理解することができました。作品を見ることだけでもとても楽しかったし、このような想像・創造をどうやってしたのか、興味深い表現力や伝達力、観覧客をひきつけて圧倒する能力、今まで見たことない作品を見ながら、作品に夢中になる経験がとても新鮮でした。様々な展示方法も見ることができましたし、で韓国館も観覧することができ、日本館も観覧することができて特別な経験でした。様々な形態をもつ作品を見に全世界から集っている様々な観覧客が芸術を楽しんでいるということがわかり、ヴェネティアビエンナーレを観覧した観覧客は作品を通してどのようなことを得る、感じる、学ぶのかについても考察してみたいと思いました。同時に現代、美術、芸術が私たちにしてくれる役割というのはどんなことなのかについても改めて考えてみたいと思います。
ヴェネチアビエンナーレに行く前からもとても期待していましたが、今までみたことない作品のスケール、特に空間を通して圧倒する作品については感動を受けました。今年2017年度、私が交換留学をしている時にヨーロッパでは様々な国際的な展示が同時に開催され、それを見る機会があるということでより意味がある交換留学期間になると思いました。 

M2 張 榮

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