建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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皆さん。こんにちは。お元気ですか。


去年10月からドイツのカールスルーエ造形大学において交換留学中の九州大学大学院芸術工学府環境・遺産デザインコース・藤原研究室修士課程の張榮です。
カールスルーエ大学に留学して7ヶ月が過ぎました。私はカールスルーエでの生活にも慣れ、日々元気に過ごしています。
今年4月からカールスルーエ造形大学(Karlsuruhe University Art and Design)では春夏2017(SS2017)の授業が始まりました。
その中、私が受けている授業を皆さんに紹介したいと思います。
紹介したい授業は「HfG25周年記念展示デザイン&シノグラフィー」
(Exhibition Design and Scenography for the 25th anniversary of the HfG)という授業です。私がいる国立カールスルーエ造形大学(Staatliche Hochschule fuer Gestaltung Karlsruhe)は、通称HfG(ハー・エフ・ゲー)と呼ばれ、1992年にドイツのカールスルーエに開学しました。この
創立25周年を記念して展示会があるのですが、これのために授業で先生と学生たちが一緒に、ワークショップ、フェスティバルの内容や形式、また招待状、補足資料などについて開発していくというものです。

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前回のオリエンテーションでは、学生各々が調査したい建築家や展示デザイナー、舞台デザイナーなどを決めたのですが、本日の授業では各自が調査してきたものを発表し、共有するということを行いました。

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私は調査して発表したのはカールスルーエ造形大学で教員をして、現在は建築家および展示アーキテクチャーとして活躍しているウィルフリード・キーンさん (Wilfried Kuehn)、また現在彼が所属しているグループ 、キーン・マルベッツィ(Kuehn malvezzi) ということについて調査をしました。皆さんにもウィルフリードキーンさん (Wilfried Kuehn)とキーン・マルベッツィ(Kuehn malvezzi) についてご紹介します。
 まずは
ウィルフリード・キーン (Wilfried Kuehn)氏についてです。彼は1967年ドイツのハンブルグで生まれ、イタリアのミラノ工科大学(Politecnico di milan)で建築学を勉強し、その後ポストガルにあるリスボン技術大学(Technical University of Lisbon)で勉強をしました。彼はもともとカールスルーエ造形大学の先生でした。 カールスルーエ造形大学での展示デザイン専攻はもともとはなかった専攻で1998年、舞台デザイン専攻にさらに展示デザインの専攻が追加され、舞台デザイン専攻で展示デザインの授業も一緒に行うことになりました。2006年、カールスルーエ造形大学の展示デザイン専攻を彼が担当した際に、展示デザイン(Exhibition Design department)からさらにキュレーター訓練(Curatorial Studies)のカリキュラムを入れてカールスルーエ造形大学での展示デザイン専攻をより幅の広いものにしてゆきました。彼がどのような理由でキュレーター訓練の科目まで入れ、展示デザイン専攻を拡張させたかと言いますと、展示デザインは芸術的、キュレーター的、建築的な面をコラボレーションしていく共同作業であって、キュレーター的な概念を持っている空間配列の実現化というのは、展示空間での限界を調整する必要があるからでした。また、空間が個人的な空間でも、大衆的な空間でも芸術を表現するための全ての空間は展示の社会的、空間的な脈絡でアーティスト、ビジター、収集家、ギャラリーオーナー、キュレーター、デザイナーとの深い関係を意味し、その役割を担うということです。特別な雰囲気の空間を創出していく展示デザインプロジェクトはある限界やチャレンジ的な概念を認識し、展示デザイナーは、コンセプトの樹立や展示デザインを実施していく中で発生するさまざまな出来事を克服する力を持つことが重要だということです。
 その後、
ウィルフリード・キーンさん (Wilfried Kuehn)は2001年、シモーナ・マルベッツィさん(Simona Malvezzi)、彼の弟でもあるジョハネス・クーンさん(Johannes Kuehn)と一緒にベルリンで建築会社キーン・マルベッツィ(Kuehn Malvezzi)を共同創立しました。現在は、ベルリンの建築会社キーン・マルベッツィ(Kuehn Malvezzi)のパートナーとして活躍されています。


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続いて、ウィルフリードキーンさん (Wilfried Kuehn)が所属している、2001年ベルリンで創立されたキーン・マルベッツィ(Kuehn Malvezzi)建築会社について紹介したいと思います。
 キーン・マルベッツィ(Kuehn Malvezzi)は2001年ベルリンで創立された建築会社で、今まで数多くの歴史的な美術コレクションの再構成をデザインしてきました。業務内容としては、展示デザイン、美術館や博物館の建築、さらに住宅、公共空間デザインです。デザインのプロセスは一般的な境界を優れた理論的なアプローチをベースにしてのりこえてゆきます。キーン・マルベッツィ(Kuehn Malvezzi)が建築を表現するときの一つの方法は、表現力を豊かにしてすべてのことを空間に表現することではなく、非合理的・偶然的なものを排斥して、理性的・論理的・必然的なことを重視するラショナリスト(Rationalist)として作業をするということです。
キーン・マルベッツィ(Kuehn Malvezzi)の一次目標は作品のメディア市場性を目標にすることではなく芸術家、キュレーター、コレクターとの協力やコラボレーションを通して芸術を表現することを目標においています。
また、芸術家とのアイデアの交換が重要だということを強調しながら、観覧客が展示空間を通るとき芸術作品に対してチャレンジしてみたくなる空間としてデザインすることも重要項目としています。できるだけ、最小限のものを通して表現しようとしていてこのようなことはミニマルアート的ともいえます。

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彼らの重要な仕事としては2002年、ドイツのカッセルで開催されたドキュメンタ11(Documenta11,Kasel,2002)があります。これは醸造所を改造した展示建築で、この作品を通してキーン・マルベッツィ(Kuehn Malvezzi)は現代美術、博物館、展示建築分野で有名になりました。
 またさまざなな展示もしてきましたが、2001年には現在私が所属されている学校カールスルーエ造形大学の展示室(ZKM)で「The Global Contemporary. Art words after 1989」というタイトルで展示会を開催しました。現在はドイツのサールブリュッケン(Saarbrucken)にあるザールランド美術館(Saarland museum) の会場建築デザインを行なっています。

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 今回私は英語で発表をすることに緊張感を持っていましたが、発表を準備していく中で、大変でも自らが得るものの方がより多くて良い勉強になるということがわかりました。まだ授業は行われている途中であり、これからどのような方法で
「HfG25周年記念展示デザイン&シノグラフィー」を準備していくのかについては私もとても期待していますし、より積極的に授業に参加したいと思っています。
 様々な勉強する方法、調査する方法、同じ本、情報であってもどのように把握していき、どのように接近していくのが良いのか、重要なのかについても学ぶことができます。交換留学を通して多くのことを経験したいと思っていて、私の人生にとても価値がある経験になると思います。
次の授業についてもまたみなさんと共有したいと思います。
M2張 榮




 

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