1946年生まれの藤森照信は、高校卒業まで長野県茅野市で過ごし、東北大学、東京大学大学院に進学。近代建築史・都市史研究の第一人者として多くの業績を残したのち、45歳で神長官守矢史料館(長野県茅野市、1991年)を設計、建築家としてデビュー。以後、約25年のあいだに40余の独創的な建築作品を創り続けてきました。
屋根にタンポポやニラが植えられた住宅、皮付きの木材を柱にした鳥の巣箱のような茶室など、藤森照信の作品は、建築の通念を軽やかに超えた新しさと、遠い過去を想起させる懐かしさを併せ持つ、きわめて独創的な建築として知られています。
本展では、建築と自然との関係を取り戻すべく藤森が取り組んできた「自然素材をどう現代建築に生かすか」「植物をどう建築に取り込むか」というテーマから、代表的な建築をスケッチ、模型や写真で紹介するとともに、これまで手掛けた建築の屋根・壁・左官等の素材見本、家具などを展示し、建築家・藤森照信の仕事をご紹介します。
▼藤森照信(ふじもりてるのぶ)略歴
建築家、建築史家。昭和21年長野県生まれ。東北大学建築学科卒業後、東京大学大学院博士課程修了。東京大学生産技術研究所教授、工学院大学教授を経て、現在は、東京大学名誉教授、工学院大学特任教授、江戸東京博物館館長。専門分野は建築史、45才より設計を始め今に至る。近作に、《多治見市モザイクタイルミュージアム》、《草屋根》《銅屋根》(近江八幡市、たねや総合販売場・本社屋)、史料館・美術館・住宅・茶室など建築作品多数。近著に、『磯崎新と藤森照信の茶席建築談義』六耀社、『藤森先生茶室指南』彰国社など、建築史、建築探偵、建築設計活動関係著書多数。展覧会名
藤森照信展―自然を生かした建築と路上観察
会場
水戸芸術館現代美術ギャラリー
開催日
2017年3月11日[土]~ 2017年5月14日[日]
開館時間
9時30分~18時(入場時間は17時30分まで)
休館日
月曜日 ※ただし3月20日(月・祝)開館、翌3月21日(火)休館
入場料
一般800 円、前売・団体(20名以上)600円
※前売り券販売期間 2月11日(土・祝)~3月10日(金)(水戸芸術館エントランスホール内チケットカウンターにて販売)
主催
公益財団法人水戸市芸術振興財団
特別協賛
たねや
協賛
一般財団法人たじみ・笠原タイル館、秋村田津夫
協力
アサヒビール株式会社、茅野市美術館、多治見市モザイクタイルミュージアム、エルメス財団、筑波大学貝島研究室、水戸商工会議所、ラムネ温泉館、神勝寺、株式会社ジェネラルハードウェア、細川事務所、永青文庫、公益財団法人常陽藝文センター、310食堂、泉町二丁目商店街振興組合、VILLAGE310、路上観察学会、同文社
企画
井関悠(水戸芸術館現代美術センター学芸員)