建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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本学九州大学芸術工学部は、前身である九州芸術工科大学の創立(1968年)から始まり、2018年で
設立50周年を迎えます。
大学の創設にあたり、準備室室長と初代学長を二期にわたり務めた小池新二先生は、戦前期より
デザイン思想を海外から先んじて取り入れ日本に普及した第一人者です。

1943年(昭和18年)発行「汎美計画」には、本学の理念とされた「技術の人間化」
始め様々な思想哲学の萌芽が見られます。
「芸術工学」とは一体何なのでしょうか。
本講座は、2年前の2014年から継続開催する中、このテーマを模索しながら紐解いています。

今回の特別ゲストには、1959年〜1963年の千葉大学工学部工業意匠学科在学時代から、それ以降も
長らく小池新二先生と深い関わりを持っておられた元トヨタのカーデザイナー諸星和夫先生に
お出ましいただきました。

諸星和夫先生は1940年生まれ。
1959年に千葉大学工学部工業意匠学科へ進学。
1962年に全日本自動車ショーでトヨタのパブリカスポーツに出会い衝撃を受け
翌1963年にトヨタ自動車へ就職し、カーデザイナーとして初代〜三代のカローラ、
エスティマ、プリウスの開発に携わり、そして幻の車パブリカスポーツの復元と
大活躍されました。
藤原先生との対談形式で、諸星先生の生い立ちからカーデザイナーとしてのご活躍の
足跡を追うと同時に、小池先生との関わりを深く探ることで、小池先生の人物像や
思想を炙り出していくひとときとなりました。
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諸星先生の幼少期からのご体験を通して、敗戦後のアメリカと日本との関係、
戦後復興にかける人々の気概、生活の豊かさに対する希求といった原動力から
日本がプロダクトデザインを体得していく過程を追いました。そして、トヨタが
海外進出をする中、海外の人々と共に何かを創ることとはどういうことなのか、
考え続けたことをお話いただきました。

当時、千葉大学工学部は日本のプロダクトデザインを担う先駆的な大学であり、
小池先生はもっぱら思想的な面で持って学生を教育されていたとのこと。
学生は特に、小池先生と授業前後に雑談を行うことを楽しみにしており
その中にたくさんのヒントがあったそうです。
諸星さんは学生時からご実家の車で小池先生の運転手を務められたことから
現地フィールドワークへと同行されることが社会人になっても続きました。
その道中や、行先で出会う方々、行く先々で見聞を深め、デザインの哲学を
体得して行かれたと言います。これらが、やがて小池先生を囲み様々な人々が
出会う「よろず会」へと繋がっていきました。

諸星先生は社会人になっても小池先生の元へ足繁く通われており、
「仕事でデザイン実践を行なっている時、小池先生の思想が暗闇を照らす光の
ように感じていた」と仰いました。 諸星先生は「デザイナーというのは
フィロソフィーが伴っているのは基本のことで、それをカタチにするプロである
こと。昨今はカタチにすることばかりが注目されているが、哲学的なところは
備えているのが基本。」と仰います。そして「海外進出というのは、我々が
乗り込んで行く意識ではなく、現地の人と協働して一緒にモノを創るということ。
相手の国の生活を理解し、その地で暮らす人と人間関係を作り、
人を育てていくこと。」と話してくださいました。
 
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公開講座は大いに盛り上がり、まだまだ話し足りない、聞き足りないという
参加者と共にその後懇親会が行われました。諸星先生のお誕生日会も兼ねた
ワインパーティーでも、質疑応答や議論が盛んに行われました。
諸星先生、本当にどうもありがとうございました。
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次回はとうとう最終回、12月27日(火)19:00~21:00 本学5号館531教室にて
「まとめ 小池新二のデザイン観と九州芸術工科大学構想」をテーマに
藤原惠洋先生の講義で大団円となります。 
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國盛

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