田市のパトリア日田小ホールで開催された エホントまつり に行って来ました。
第4回エホントまつり 2016.5.15(日)11時~ パトリア日田小ホール
第1部11:00~オープニングアクト
絵本を読もう!市民参加のうたよみライブ
演奏「そらは金色」山本ヤマ(トランペット)高橋聡(ピアノ)
休憩&ランチタイム 12:00~
第2部 絵本作家よしながこうたく 読み聞かせ&ライブペインティング
第3部 栗コーダーカルテット(有料)
日田市で活躍されているホントさんの活躍を一度見てみたかったのと、どのような読み聞かせをしているのか、従来のアチコチでみかける読み聞かせと違うのか、そして、どのような方々がこのエホントまつりに来て楽しんでいるのかを知りたかったのです。
私自身、地元の北海道美唄市で12年間 月に一回市立図書館の児童室で絵本や紙芝居、大型絵本を使った読み聞かせを1人でしてきました。福岡に来てからは、絵本の読み聞かせボランティアによる読み聞かせを見てきましたが、疑問がいっぱいです。日田のエホントさんはどうなのでしょうか。
以前に日田市には来たことがありますが、この日田駅は初めてみました。
木はふんだんに使ってあるし、このモニュメントもかっこいいですね。
中に入ると、半分のスペースはこのような図書と学習空間になっていました。
駅なのに駅ではないみたいです。
この図書の用意は、エホントさんがしたということです。
エホントまつり会場の日田市民文化会館(パトリア日田)です。
ここは岐阜県可児市の文化センター~アーラと同じく香山壽夫建築事務所の設計です。アーラの館長・衛紀生氏は、人間の家を目指す運営をしていました。パトリア日田はどうでしょうか。
エホントまつりの会場は、↓このような感じでした。絵本の読み聞かせと言えば、図書館付会議室や図書館内の一角の児童コーナーで行われるものと思っていましたが、今回は、このホールで開催です。
出演者のみなさんと絵本は以下です。
1)小関倖太朗 梶原未有 小関育美 梶原雅子
「ねこのピートだいすきなしろいくつ」 エリック・リトウィン
ひさかたチャイルド
2)石倉竜樹(小5)
「とりになったきょうりゅうのはなし」大島英太郎
福音館書店
3)小川比依莉(小学生)
「ちびくろさんぼ」ヘレンバンナーマン/フランクドビアス
瑞雲舎
4)川津一紗(ヨガ・ダンスインストラクター)
「しろいうさぎとくろいうさぎ」ガース・ウィリアムス
福音館書店
5)三木洋伸
「ホーホーはらへりフクロウさまだ!」ショーン・テイラー
BL出版
6)仁田野遥人(小2)
「たこやきのたこさぶろう」 長谷川義史
小学館
7)山﨑美佳
「うみべのまちのタッソー」ウイリアムパパス
らくだ出版
川津さんは、終盤にダンスを披露しました。
私が一番いいなと思ったのは川津さんです。私は読み聞かせは主に年輩の女性が子どもたちに向けて行うもののと思っていたのですが、男性の三木さんは塾を経営する一方で読み聞かせもなさいます。過剰演技やつくりすぎの声もなく、普通に一定のペースで読んで下さった三木さん。素直に受け入れられる読み方をして下さったように思えました。
会場の一番人気は「たこやきのたこさぶろう」を読んだ仁田野遥人くん。
頭にたこ焼きをかぶっての熱演。
この時は、出版社小学館で「小学一年」編集している編集長の渡辺朗典さんも登場!
最後は 「うみべのまちのタッソー」で、終わりました。BGMにJAZZがあり、若干のコスプレとダンスがあり、もちろん前提となる絵本の「読み」もよかったです。福岡県内でも何度か「〇〇読み聞かせ会」に行ったことはあり、読んだこともありますが、退屈で帰ってきてしまっていた私も、この日は楽しむことができました。地元のお店のカフェで作られたカレーを食べたり、館内で食事をしたりできたのもゆっくり楽しむムードを盛り上げたのかなとも思います。
休憩は、HazeboCoffeeがお店を出しました。カレーは添加物が入っておらず、果物がふんだんに使われているということです。
会場で食べました。
次に 絵本『給食番長』の作者:よしながこうたく さんが登場!
まずはじめに 博多弁による『給食番長』を、次に『でんせつの きょだいあんまんを はこべ』を読んで下さいました。
次にライブペインティングです。
子どもたちからリクエストを聞き、即座に描いていきます。美しいとか美しくないとか、そんなことは後回し。
とりあえず即興で、子どもたちの言っていることを理解して描きます。
描けば描くほど気持ち悪い存在感の絵になります。はじめのキャラクターはくまモンが土台です。
左の黒い熊は、クマモン+デュエルモンスターのなにか+クッパ+ゴリラは、『むれひさくん』
右のピンクのウサギは、『かいぎさん』
ここはマチュピチュの便所の中という設定です。
こどもたちが決めました。
このように、最後は色々な要素が混じってライブペインティングは終了しました。
私は自らで読み聞かせボランティアを12年間し、保育士と稚園教諭の免許を持っており、また、他のところでも読み聞かせを見てきましたが、読み聞かせは難しいと改めて思います。それは、読み手の考え方と表現・プレゼンテーションのやり方に問題があるように思えるからです。
私にとって読み聞かせボランティアによる読み聞かせは、大人である私には聞きづらい場合が多いのですが、それは、”年輩のお母さんたち”が、就学前の子どもに対して、(よかれと思って)一方通行的な「読み」をしていたり、演劇チックな「読み」をする場合が多いように思えるからです。子どもっぽくて、演技過剰の読みでは、やはり大人の鑑賞には難しいです。これが、いつまでも「読み聞かせ」は、「女・子ども」のものという枠から抜け出せないのではないか、せっかっく絵本の内容は普遍的でも、「読み」が子どもっぽく演技過剰だったりすると、絵本の良さを殺してしまうのではないかそんな風に思っていましたが、今回のエホントさん主催のエホントまつりでは、大人の方の読みと本の選択、会場の適度な暗さ、そして何より、読み手のBGMとしてジャズが大人の雰囲気を出していたことがよい影響を与えていました。
何より、読み聞かせボランティアが主役ではなく、市民が主役というのが一番いいです!!
絵本の読み聞かせは 大人が聞いても楽しめる、絵本の読みのレベルを下げないなどのことが必要ではないでしょうか。