建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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             文化政策学会に出て発表してきました。また、国立西洋美術館のカラヴァッジョ展と、世界遺産の富岡製糸場も見てきました。私は以下をしてきました。

  3月4日 国立西洋美術館でカラヴァッジョ展を見る
       文化政策学会エクスカーションで前橋市立美術館であるアーツ前橋と地域アート活動を見学
  3月5日 午前:文化政策学会(高崎経済大学) シンポジウム
        午後:分科会での発表
        学会懇親会、その後、地元有志との懇親会
  3月6日 午前:文化政策学会で投稿論文の書き方
        世界遺産富岡製糸場見学

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 カラヴァッジョは九州へ来る前から最も好きな画家で、カラヴァッジョの絵を見るために一人でローマとマルタ共和国へ行き、元枢機卿の大邸宅だった美術館に行ったり、教会の祭壇に取り付けられているこの画家の宗教画を見てきたりしました。
 世界美術大全集 西洋編で初めてこの画家の絵に出会い、その後、若桑みどり先生や石鍋真澄先生、宮下規久朗先生の本を読み、イコノロジーという絵画解釈の分野があることを知りました。カラバッジョは、闇を描いた画家、暴力と聖性があると言われますが、私はこの画家がローマ神であろうとキリスト教の神であろうと、人間と同じ肉体とその当時の風俗をその画面の登場人物に与えたところが好きです。この画家の肉体表現には驚くべきものがあります。この当時の画家は、現代のようないわゆるアーティストではなく、職人的な扱いがあったのかと思います。依頼をうけ、絵を描き、納品し、報酬をもらう、場合によっては描き直して再び納品するというところに親しみを感じました。今回のカラバッジョ展のメインはこのウィフィツイ美術館から来日したバッカスかと思います。
 カラヴァッジョ絵画を見ることができ、自らはアートではなく芸術が好きでよかったと思えました。

 新幹線で高崎に移動後、両毛線に乗って前橋に行きました。文化政策学会のエクスカーションに参加するためです。両毛線にのってびっくりしました。車両のドアは手動です。客が自分で開け閉めする車両に出会えてよかった。
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 既に始まっていたエクスカーション。早速 住友文彦館長のお話を聞きます。後で國盛さんから聞いたところによると、「川俣正[通路]」(東京都現代美術館、東京、2008)、別府の混浴温泉世界2012などを手掛けてきた名うてのキュレーターとのことです。館内の案内をしていただきました。
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 前橋で展開されているコミュニティアートプロジェクトを紹介して下さいました。
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 次の日から文化政策学会が高崎経済大学で開催されました。
 
  午前は企画フォーラム。午後は分科会です。

    企画フォーラムは、「行政改革による自治体文化政策の変容~文化のInstrumentalismによって「市民文化」はきえたのか」
  
  普通の市民が住んでいて一番多く接する人々、それが市役所の職員の方々ではないでしょうか。しかし、市役所の方の考え方は、発信されない限りなかなかきくことはできません。今回のフォーラムを企画した鬼木和浩さんは横浜市の職員。以前は市民に文化が定着するために、文化そのものの水準をあげるため振興された「文化」が、今ではまちづくりの道具化しているのではないか、以前は文化施設のハード重視のまちづくりは自治体の基盤となる総合的な市民文化の形成が目的だったのに、今の文化によるまちづくりは、文化の効用にのみ着目してそれをまちの形成に使っているのではないかというものでした。
 では、自治の基盤としての市民文化は消えたのか?

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 入内島元町長が自らの経験から芸術祭をした時のことを話して下さいました。

 私は個人的には、今ではもう、〇〇芸術祭、〇〇ナーレ、アートフェスティバルは、まちおこしやコミュニティ再生の道具というのは当たり前のことと思っていましたが、議会や行政の中での変容をこのフォーラムで知ることができました。

  今回私が一番納得したのは、自治の基盤として「市民文化」があるということです。そこを再認識することができました。図書館は民主主義の砦と言われますが、地域の自治の基盤には(つまり民主主義を維持するには)大きな意味での文化が必要だということがわかりました。


 次に分科会は「文化施設と法制度」ということで3人の発表でした。

 ①古賀昌美さん(九大)
 「伴奏者としての美術館ボランティアー福岡の公立美術館を事例に」
 ②赤松洋子さん
 「劇場、音楽堂等学校へのアウトリーチのためのコーディネート」
 ③岩井千華
 「公共施設としての図書館の在り方と指定管理についての一考察」

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 フロアの質問者から、指定管理の法制度が責められるが、法制度自体に問題はなく、運用自体の問題であることが指摘されました。
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 公開シンポジウム
 隣接領域から文化政策研究への接近
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 懇親会
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  この後、高﨑のまちづくり関係のみなさんと懇親会をすることができました。

 翌朝、高﨑白衣観音がみえました。

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 大学で投稿論文の書き方講座を受けました。
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 私は3月6日中に福岡に帰らねばならず、福岡から群馬まできて、せっかくなので世界遺産の富岡製糸場を見てみることにしました。
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 駅にキャリーケースを預け、自転車を借りて 目的地へ行きました。
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 富岡製糸場の入場チケットは↓ここで買えます。
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 ガイドツアーを利用して見てみることにしました。
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 ガイドの近藤さんはとても上手です。よどみないガイドにびっくりしました。
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 富岡製糸場は官営だった、そして、養蚕のモデル工場でここで学んだ女性が地元に帰って指導者になったということがわかりました。ヨーロッパでの蚕の病気により、日本の養蚕が必要とされ、品質が下がったものが輸出されたが、近代化により回復したということもわかりました。
 初めから順風満帆で官営工場をしていたわけではないのですね。
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 ガイドの近藤さんは、実は移住者なのだそうです。仕事を定年退職後にどこか移住にいい場所はないかと海外も探したそうですが、この富岡製糸場がいいと思い、こちらに住み、ガイドの勉強をしたそうです。この富岡製糸場のガイドをするには、3日間の研修がまずあるそうです。
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  文化政策学会での発表に加えて、カラバッジョ展とアーツ前橋と世界遺産・富岡製糸場を見てきました。まるで、文化政策とは何かを体験したようです。

   文化によるまちづくりを当然のことと思っていた私には、今回の文化政策学会はよい刺激になりました。

 文化を道具化する風潮をおかしいと思うことも自分のなかでは押さえておかねばなりません。「芸術の自律性」ということを思い出しました。世間の価値と関係なく芸術は存在しているということだと思いますが、これに対抗して多くの人々に近づこうとしたのが現在のアートだと思っています。ただ、あちこちでかいさいされる〇〇芸術祭や、なんでもかんでもアートと言ってしまう風潮には、私は非常に疑問をもっていました。アートは私にはちっとも楽しくありません。なんでそんなにもてはやされるのか今までわかりませんでした。今回の文化政策学会では、文化やアートを道具化することをしている現代の風潮がよくわかりました。ー私は芸術が好きです。そして芸術は閉鎖的なものではなく、アプローチする側の人間の問題だと思いました。

                                        岩  井













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