建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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 2016年2月5日(金)八幡市民会館と八幡図書館の存続問題を考える会&村野藤吾と産業遺産のまち・八幡たてもの応援団のみなさんと八幡市民会館・八幡図書館をみてきました。東京からの参加者のみなさんは、2月5日(金)~7日までのプログラムでまち歩きやトークセッションをします。
 今回は、戦後の日本を代表する建築家・村野藤吾による八幡図書館と市民会館が取り壊しの危機にあるとのことで現地見学とシンポジウムを目的としています。
 以下はいただいたパンフレットより
「戦時中空襲で大きな被害を受けた八幡市は、戦後の復興計画として八幡駅前に大通(国際通り)やロータリーを設けるなどの区画整理を行い、沿道に公共施設を整備しました。このうち村野氏は八幡図書館(1955)と八幡市民会館(1958)を設計し、平和ビルという集合住宅も部分的に手掛けるなど、郷土の建築家として八幡のまちづくりに積極的に関与していたのです。」

  2月5日(金)八幡図書館、八幡市民会館、西日本工業倶楽部
  2月6日(土)福岡ひびき信用金庫、八幡製鐵所旧本事務所 大谷会館 戸畑図書館、河伯堂 上野海運ビル旧古川鉱業若松ビル 石炭会館 金鍋
  2月7日(日)トークセッション「建築を活かして街の元気につなげよう!」

 新聞によりますと、4月に八幡図書館は取り壊し、八幡市民会館は3月に使用停止になるということです。私は5日の八幡市民会館と八幡図書館のみ参加しました。

  八幡駅で集合。
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 福岡ひびき信用金庫を外からみます。1971年竣工。鉄筋コンクリート造。八幡における村野の最後の仕事とのことです。
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 図書館は後ほどみます。
 
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 まず、八幡市民会館を見学しました。
 1958年10月八幡市の市政施行40周年を記念し文化活動の中核施設として村野藤吾の設計により建設された。1960年第1回BCS賞受賞。美術展示室もある。
 市民会館は設備の職員・小畑さんから説明をいただきました。市民会館は、小学校から高校まで学校関係のみなさんが音楽の練習のために使っているそうです。減免という制度があるので無料で使えます。ここのホールで練習を積んでいるのだそうです。
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  参加者が入っていくところは↓、本来玄関ではありません。こちらは地下になります。この「八幡市民会館」という文字があるところが車寄せになっていて、当初は車でぐるっと上まであがって、現在は2階に見えるところから建物に入っていくのが本来の姿だそうです。
 階段と手すりと曲線が村野建築の特徴で、建築面積668.44㎡、ホールは約1900席。この市民会館は、玄関からホールにいたる階段、通路、ホワイエが左右対称に同一構成に配置されて階段は吹き抜けの構造で開放的な広々とした空間になっています。
 建物の外装は、塩焼タイルで、上方の部分は若干の反りがあります。ホールは板張り仕上げ、音響がよく、演奏者からの評価が高いそうです。
 2014年12月19日の西日本新聞の夕刊によると、「旧八幡は米軍B29で本土が初めて空襲を受けた地(1944年6月)ねらいは八幡製鉄所、市街地は灰じいんに帰した。戦後の食糧難の時代は、このあたりから帆柱山の麓にかけてはいも畑が広がった。人々は痩せ地を耕し飢えをしのいだ。戦後の日本は鉄と石炭から復興し、煙突から吐き出す煙は繁栄の象徴とされた。高度成長のとば口にあった1958年、八幡市民会館は完成。設計した村野藤吾は八幡育ちで文化勲章をうけている。手がけた広島市の世界平和気沿道は戦後建築として初めての重要文化財に指定されている。その会館が取り壊しの危機にある。耐震補強費がないという。ただ補強できないから全体を壊すといわれるときつねにつままれた気分。」

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 階段が幅広です。階段は村野建築の特徴だそうです。
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 手すりは下から2本目が本来あったもので、他のは安全のため、後からとりつけたそうです。平成7年に空調機の工事をしました。
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 ショッキングピンクの柱がありました。
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 ↓ここが、本来の玄関。車寄せです。
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  村野藤吾コーナーもありました。
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 私個人にとって、大発見をしました!!!!!!
 私は宗像市や宗像大島に最近よくいきます。宗像大社の前にあるガソリンスタンドをいつも見るのですが、初めてみた時から「景観に配慮したガソリンスタンドだなあ」と思っていたら、村野藤吾建築だったのですね!!!!初めて知りました!!!!
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 この8つの柱が現在のピンクの柱になってます。
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 ピアノの鍵盤をイメージした窓。
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 ↑ホール入口側の天井灯りは北斗七星の並びになっているとか。
 ↓オーケストラピットもあります。
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 外にでます。↓これも村野建築の特徴ということでした。
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 美術棟の上にきました。
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 次に図書館に向かいます。1955年の建築。地上3階。中も見せていただきました。八幡図書館は北九州市の分館で、北九州市立図書館自体は直営ですが、分館は指定管理者でTRCが担っています。
以下に北九州市のこの図書館への考え方を記します。
新八幡病院のより一層の利便性向上や機能充実を図るため、八幡図書館の敷地を新八幡病院用地として活用する。

八幡図書館の敷地が新八幡病院の敷地として活用されるため、八幡図書館は新八幡病院の整備スケジュールにあわせて、平成27年度末を目途に移転する。」

   

現八幡図書館概要

建築昭和30年12月(開設大正9年9月)設計者村野藤吾

構造・鉄筋コンクリート造3階建(閉庫書庫4階層)

・延床面積1,536㎡

・蔵書数19万冊

・座席数132席

・駐車場19台

管理館3分館(八幡東、折尾、八幡南)、八幡東区・西区内「ひまわり文庫」

 1F新聞閲覧室、ひまわり文庫作業室、車庫旧管理人室
 2F児童室(座席数24席)、館長室、事務室、会議室
 3F一般室(座席数36席)、学習室(座席数72席)
  
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 1Fにありました。元は下足箱だったとのことです。↓
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 学習室
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 ↓児童室
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 八幡図書館の隣をふと見ると、なんともう新しい図書館の建物が完成間近になってました。
九州国際大学交流センター内にできるということです。
 

1) 施設規模 延床面積約1,400㎡

1階と2階の一部を使用)

(2) 蔵書能力 17万冊(戸畑図書館と同規模)

(3) 閲覧席数 約140席

(4) 駐車場 約20台程度

 
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 私は今回、初めて八幡市民会館と図書館に入りました。
 図書館に関しては、社会人向け開架閲覧室(書架のあるところ)が利用するには狭いという印象を受けました。学習室が別に設けられているのでそちらを使えばそれで済むのですが、開架スペースが狭いため、そこに置かれている書籍数も多くはない印象を持ちました。逆に閉架の書架スペースは広かったように思います。この図書館をつくった当時の図書館には、「図書館は本を保存するところ」という考えの時代背景があり、現在のような滞在型図書館という発想がなかったと思われます。
 利用者の方と話をしてみたのですが、この図書館は3Fが一般閲覧室になっていて、1階で火事になった場合、逃げることができなくなるのではないかということでした。新図書館が、市民のみなさんにとって安心で使いやすい図書館であればよいと思います。
 しかし、この村野建築自体は残して、新たな活用も可能と考えます。

 八幡市民会館はコンクリート造りで、夏の太陽の熱をそのまま吸収し涼しくならない、冬は寒いままで館内をいくら暖めても暖まらないというというところはあるとのことです。しかし、このまま使えるし、活用の方法はあるのではないかと思いました。

 以下に「八幡図書館移転整備計画」をつけます。
 八幡図書館移転整備計画
                                         岩   井






























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