建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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 2016年1月7日(木)の夜、久留米市大善寺で行われた鬼夜を藤田研究室の板垣早香さんと見てきました。
 

  17日夜、久留米市大善寺玉垂宮の鬼夜(国指定重要無形民俗文化財)を見てきました。伝統や古いものっていいなあと思っている私には非常に好きになれる祭です。

 大善寺玉垂宮は、神仏習合の寺社でしたが廃仏毀釈により大善寺が廃され玉垂宮のみ残ったそうです。毎年正月
7日行われる鬼夜(おによ)は、数百人の人々と日本一いわれる6本大松明による追儺の火祭りで、日本三大火祭りのひとつです。大晦日夜から正月までの鬼会(おにえ)の最後行事で鬼夜(おによ)と言われます。鬼会は天下泰平、国家安穏、五穀豊穣、家内安全、災難消除の祈願で、その満願の日が鬼夜。その満願の日が正月七日の鬼夜です。鬼夜の行事は、昼の鬼面尊神の神事と種蒔き神事。そして夜の大松明廻しと鉾面神事・鬼の堂回り行事となります。中でも鉾面神事は、祭神が妖族退治をした有様を示すものといわれ特色ある行事です。
 鬼夜の行事は、昼の鬼面尊神の神事と種蒔神事、夜の大松明廻しと鉾面神事・鬼の堂回り行事で、鉾面神事は祭神が妖族退治をした有様を示すものだそうです。


 夜の行事の松明は、直径1m余り、全長13m6本の大松明が裸の若者たちによって支えられ、火の粉を散らしながら本殿の周りをまわります。この間、鬼役は姿を隠したままシャグマという役目の子どもたちに囲まれて鬼堂の周囲を7回半周り、社前の霰川で禊をして神殿に帰るという珍しい行事です。

 7日鬼夜のスケジュール
  
裸の若衆の境内参集(7時すぎ)→汐井汲み神事(汐井口開け、8時)→シオイカキ(8時10分ごろ)

   →境内全消灯(8時50分ごろ)→タイマワシの松明下揃い(9時ごろ)→大松明に点火(9時20分ごろ)

   →鉾面行事(9時30分ごろ)→大松明始動(9時40分ごろ)→大松明本殿西側止め(10時ごろ)

   →鬼の堂回り(10時ごろ)→一番松明の火取り(10時20分ごろ)→惣門くぐり(10時30分ごろ)

   →一番松明消火(10時30分ごろ)→鬼の禊(10時40分ごろ)→大松明2周目(10時50分ごろ)

   →厄鐘(11時すぎ)→大松明すべて消え行事終了(11時20分ごろ)

  
 火がついてからまもない時の様子
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 大松明移動してます。
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 シャグマと呼ばれる役の子どもたち。
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 本殿の横に大松明が来ました。
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 大松明はぐるっと本殿を廻る為、動かします。板垣さんと私も綱を持って大松明移動に加わらせていただきました。
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 大松明に関して
 「正月4日午前中に7地区の総賦役で作られる。材料は全部竹を使い、芯に大きな孟宗竹を3本束ねて、その周囲に笹竹を寄せて回し、さらにそのうえを直径3~4センチほどの真竹で包み込んで化粧竹とします。
火をつける頭には枯れた杉葉を入れて切り口を揃え、この上に頭の方から七本・五本・三本と縄を掛けて結ぶ。
根元側からも七五三と縄を掛け男結びにする。
胴をしばる縄は2本回しで365本。大松明の根元はかずらの蔓で縛り、尻引き綱を付けます。
大松明を支えるのは二又になった樫の棒でカリマタとよんでいます。大松明の全長13m、火口の径1m余り、重さ1,200kg。」

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 境内に露店のお店はあるのですが、その灯りを消し、暗い中にこの大松明の炎が見える姿は視覚的に凄い迫力で、もちろん6本の大松明が燃えているので温かいです。この大松明が若衆によって支えられ、動かされるのはもう圧巻です。松明下に直に入っている人は火傷をしながらやっているのだとか。最後の方で御堂周りをする時は、私も大松明を動かす綱をもたせてもらいました。こういう神事は女は触ってはいけないものもあると思うのですが(博多祇園山笠は女は触ってはいけないとのこと)、大善寺の大松明はいいみたいでうれしくなって、綱を引っ張ってきました。


 この祭りは大きくて火を扱う危険なものですが、怒号が飛び交うこともなく、参加している方も見学者も交流しながら祭をつくりあげていました。

 北海道ではこのような祭りはないので、1600年の歴史ある祭をみるとうれしくなります。
 信仰というよりも、人々の平和や安全、豊穣への切なる願いに見えました。これからも続きますよう願っています。

 

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