建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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 平成27年11月29日(日)13:30~15:50くらい
 炭坑町たがわをまち歩き~田川市フィールドトリップ~
 第4回炭坑ゆかりの地を歩く

 当日参加者:30名程度
 参加費:無料
 時間:2時間程度
 炭都たがわガイドの会は現在11名。今回は6名がガイドで2名ほどが参加者の安全に気配りをする役割

 田川市の炭坑まち歩きに参加してきました。
 昨年秋、藤原研究室では、藤原先生がまち歩きガイド養成講座を数回し、その後も研究室メンバーが参加し、「田川市まち歩きガイドブック~炭都田川を歩く炭坑町たがわウォーク」の製作に協力させていただきました。

 今年に入り、ガイド養成講座を受講されていた方々、新規メンバーの方々は、個人的に勉強したり、団体で中間市や大牟田市に研修に行かれたそうです。やる気満々のみなさま。

 今回の「炭坑町たがわをまち歩き」のプログラムは全4回で、
        10月4日(日)炭坑の歴史をたっぷり学ぶ
        10月18日(日)炭坑町たがわをぶらり歩く(伊田編)
        11月15日(日)炭坑町たがわをぶらり歩く(後藤寺編)
        11月29日(日)炭坑ゆかりの地を歩く

 で、私が参加したのは、この「11月29日の炭坑ゆかりの地を歩く」で、コースは、

  ①田川市石炭歴史→②旧三井田川工業所病院跡→③旧三井田川鉱業所墓地→④翔魂の日→⑤田川市総合グラウンド→⑥三井寺→⑦ボタ湯温泉跡→田川市石炭・歴史博物館 
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 コースは4キロくらいです。コース説明には「炭都として栄えた田川市。しかし、戦後のエネルギー革命によって昭和30年代頃から次々と鉱山が閉山していきました。現在では炭都の面影は失われつつありますが、石炭が育んだ数々の歴史は、まちのあらゆる場所に今も息づいています。
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 ↓ガイドのみなさんの打ち合わせ。
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 安蘓館長からのご挨拶です。
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 早速 出発!
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 早速、①加治さんがポイント説明。
 「番田池ー1900年(明治33年)頃この池はあったという記録がある。この辺りは以前水田で、ため池だった。明治44年、伊田炭坑が操業を始めて、コールタールがこの池に入り、番田池とは言わなくなってしまった。」というのが基本的なところです。
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 ホッパーとのことです↓。この高さが変だと思い、市民ガイドさんに聞いてみたところ、ここは埋立をしているとのことで、この坂も埋立の結果とのことです。
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市民ガイドの梶原さん。スゴイ勉強量。ここからのエッセンスを規定時間で上手に話すことをねらっていらっしゃいました。元消防士さんとのことで、消防のことを説明するのはお得意とのこと。
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 ②ここは旧三井田川鉱業所病院跡。「この病院は、昭和11年、1936年7月に開設され、病床数358、医師は36名。炭坑で負傷した人々、災害にあった人を治療していました。当時は素足で炭坑に入るなどしていて、ワイルシ病という病気になってしまうことも多かったそうです。三井の炭坑で働く人々のための病院だったが、閉山とともに閉院。」
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 ③三井田川鉱業所墓地(ここは入口)ー三井の会社の専用墓地がなかったため、1921年(大正10年)に社有地を墓地としました。従業員には一家一墓が贈られました。火葬場を作る計画があったものの中止になったとのことです。また、墓には番号が打たれているそうです。
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 この黄色い杭はお墓のあった場所。
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 ④翔魂之碑ー正生道弘さんの説明。無縁になっていた労働者たちをみすてておけず、1991年慰霊碑建立のため、青年会議所をはじめ様々な方のご協力で、1999年この供養塔がたてられました。
 正生さんのご説明は、この供養塔の意味をかみしめるようで、非常に心を打ちました。最後はみなさんで合掌をしました。―このようなまち歩きがなければ、私はこの供養塔があることやその意味など全く知らずにいるところでした。知ることができてよかったです。
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階段を上がって
⑤田川市総合グラウンドです。ここはボタ山を造成し、整備された総合運動公園。香春岳をみるにはピッタリの場所。
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 ↓ここでアレッ!!!藤原研究室の同人・田川労音の市原彰さんが説明をしました!!!市原さんも実は「炭都たがわガイドの会」のメンバー。労音のコンサートを2つしたとのことでしたが、田川の市民ガイドの勉強もなさっていたのですね。凄いです!自らの人生を豊かにするのに加え、地域への社会・文化的貢献もしていらっしゃるのですね。人生の先輩として頭が下がります。
 市原さん解説「映画館が多く、伊田で7館、田川で15-6館あり、文化や娯楽のめんでは恵まれていた。」とのことです。
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 先ほどの市民ガイドの梶原さんの出番です。「エネルギー政策の転換に伴う石炭の需要が減り、田川では白鳥工業団地をつくり働く場を増やすことをした。田川市で石炭に関係のあるところ、後藤寺、おおやぶ、伊田、かわさき、香春町、夏吉、伊加利竪坑。」このようなことを節をつけておっしゃってました。突然の滑らかな節回しにびっくりすると同時にこんなガイドの仕方もあるのだということがわかりました。
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 田川にある松原団地は1698戸を誇り最大の住宅街でした。以前の田川の人口は10万人強いたそうです。
また、ボタ山は300あったということでした。
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 ガイドのみなさん↓お揃いのジャンパー。
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 ↓⑥三井寺(平等寺)-三井田川鉱業所専用の墓地の供養等のため、建てられたお寺。秋になると境内の大銀杏が美しいとのことです。
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 御住職から美味しいお茶がふるまわれました。IMG_3623
 この右が石炭で彫られた仏像です。由来などは現在わかっていないとのこと。
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 三井寺に「まち歩きガイドブック」発見!!
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 ↓⑦ボタ湯温泉跡ー偶然発見されたボタ山から流れ出るお湯を利用し地元の人がお風呂を作ったのが始まり。現在は会社の事務所です。
 ガイドの方によると、昭和21年~22年、小さなあなを掘ってみたらお湯が出てキズの治りが早かったとのことで、そこからこの場所にお風呂がつくられ、有志が屋根をつけました。はじめは男女混浴。向かって右が男湯、左が女湯、炭坑夫の憩いの場所でお酒はお弁当をもってくつろいでいたそうです。湯に関しては、ボタの中にあった石炭が雨で自然発火したから温泉になったのではないかとのこと。

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 全行程が終了しました。ガイドの会のみなさま、石炭歴史博物館の野島さん、藤木さん、みなさまお疲れさまでした。
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 せっかく田川に来たので、近くの伊田商店街も見ていきます。
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 伊田駅。
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 藤原研究室の同人で、田川労音事務局を担い、今年も既にコンサートのマネジメントを2つしたという強者で、炭都たがわガイドの会のガイドさんでもある市原彰さんに、朝日屋という田川ホルモン鍋の美味しいところに連れて行っていただきました。美味しいホルモン鍋をごちそうになりながら、コンサートにおける聴衆者の在り方についてのお話を聞くことができました。しかし、労音の事務局をする後継者がいないのが心配とのことです。
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 トンちゃん鍋というそうです。↓
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  ホルモンの他、キャベツやもやしの他、豆腐もありました。ホルモンに豆腐を入れるのですね。
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 まち歩きをした後の田川ホルモンは美味しかったです。

  様々な市のまち歩きや、美術館、ホール、世界遺産のスポット、その他、場所の解説などに市民ガイドさんを導入されているケースが増えているのかと思います。私がお会いしたのは年輩の方々がほとんどでした。仕事をリアイアされた後、社会貢献と自分の更なる成長、知的好奇心のために、みなさん、取り組んでいらっしゃるのかなと思います。市民ガイドさんのシステムはそれぞれのガイドの会で異なるかと思いますが、ボランティアでなされているのが立派です。
 今後、仕事をリタイアした方々の第2の人生の選択肢のひとつに文化ボランティアというのが確立されるのかと思います。昔なら年輩の方が自分の家族のみに伝えていた話を社会化していくことにつながるのかどうかと見守っております。

                                            岩  井

           
 










 


 

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