建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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  平成27年11月9日(月)17:30~ 福岡市役所別館にて
 「平成27年度市民研究員 研究成果中間報告会」がありました。
  市民研究員は以下のみなさんで、報告会を聞きに来られたみなさまは市民研究員OBOGの方々です。

 私も今年度の市民研究員のメンバーになり、月に2回の定例会は全て出席し、様々な方の取り組んでいることや考え方を聞いております。
 
 平成27年度市民研究員(敬称略)
   河野弘史、平野紘輝、大澤理宗、伊東克啓、岩井千華、岡田憲二郎

 市民研究員の支援および指導担当:馬場さん 岡田先生

   発表 順
  1.河野弘史「先進モデル都市の実現に関する考察と提言」
  2.平野紘輝「中国マーケットへの展開方策に関する実践的研究」
  3.大澤理宗「ミュージシャンのまち福岡 形成戦略」
  4.伊東克啓「福岡市における新たな宿泊サービス機能の拡充に関する研究」
  5.岩井千華「市民の知を支える市立図書館の在り方についての検討」
  6.岡田憲二郎「多文化共生の実現に向けた地域の取り組み」


 以下は次第です。
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 今年のテーマは、アジアの先進モデル都市・福岡のまちづくり です。

 「2012年策定の「福岡市第9次基本計画」では、基本構想で掲げた4つの都市像の一つ「活力と存在感に満ちたアジアの拠点都市」を実現するため、基本企画における8つの目標の一つとして「国際競争力を有志、アジアのモデル都市となっている」都市の形成をめざしています。
 実際に福岡ではMICEの誘致に力を入れているほか、国・日銀の異次元金融緩和政策に伴う円安効果もあって、アジアをはじめ海外からの観光客の増加やコンテンツ産業の成長などが見られます。
 しかし、世界銀行によれば、発展途上国における中所得層の規模が、15年後の2030年には12億人に達するとみられており、これは現在のアメリカ+ヨーロッパ+日本の人口を上回る規模となるほか、世界の経済において先進国がしめるGDP割合も35年後の2050年には現在の60%弱から30%を切るまでに低下するとみられています。またアジア開発銀行によれば、アジアの各国で都市化が猛烈に進んでいるとされており、アジアを含む世界中で国際的な都市間競争が今後さらに強まり、優位性の高い都市へ、消費や生産(資本)がいっそう集中すると考えられます。
 こうした将来において、福岡市が活力と存在感、そして国際競争力を有する、アジアの拠点都市・モデル都市となる為には、どのような都市機能が必要あるいは強化すべきなのか、また、産/官/学/民、さらには外国人材も含む多様な主体・担い手がどのように動くべきなのか、論文あるいはレポートとしてまとめ、福岡市へ提言を行います。」

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  河野さん「先進モデル都市の実現に関する考察と提言」

 森林の活用、CLTを活用した木の街づくりによる森林サイクルの回転、早良区脇山地区の地域振興について今後取り組みたいということが述べられました。
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 ↓次に平野紘輝さん「中国マーケットへの展開方策に関する実践的研究」
 
 研究概要:アジア最大のインターネットモール「タオバオ」にて日本の商品に特化した専門店を出店
        
       福岡の次世代の通信販売モデルとして確立していくための方策を検証する。
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中国国内におけるネットショッピングサイトではタオバオが8割以上のシェア。
タオバオはアジア最大のネットショッピングモール。登録ユーザー2億人・流通総額2兆円以上。
 アリペイ(支付宝)→第3者決済機能
 アリワンワン→タオバオ専用のチャットツール

 タオバオによって用意になった中国向けネット通販。
 1.未入金リスクは解決
 2.集客確保→解決
 3.言葉の問題
 4.輸出入の知識
 5.信用できる中国人協力者の存在
 6.中国ビジネスの習慣の理解と対応
 7.プラットフォームに頼るネットショップ運営の知識

 なぜ、今が昼食企業参入のチャンスか。
 1、未入金リスクがなくなった
 2、意思決定のスピード・柔軟性

 そして、貿易関係の会社に勤務されている平野さんは本当にタオバオに出店するとのことです。
商品の仕入れ先は未定ですが、パソコン関係品、ブランド品、高級時計、日用品などを売ります。ドロップシッピングという物流システムを利用するとのことです。

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 次は大澤理宗さんで、作家もミュージシャンもなさるとのこと。でも以前は他市の職員さんだったそうです。
福岡市を音楽産業都市にするということで、具体的には

 1.音楽版真打制度の確立
 2.音楽屋台村の創設
 3.ミュージックシアターの設立

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次は伊東さんで「福岡市における新たな宿泊サービス機能の拡充に関する研究」
 研究課題:宿泊サービスの拡充
        日本の文化を知り、再訪したいと思えるか
        新しい都市型/情報社会対応型のサービス
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 福岡は大きなイベントをするとすぐ宿泊施設が満室になるとのこなので、
 これへの対応としてAirbnbでの解決策が提案されました。これは単に料金を支払って
しゅくはくさせてもらう施設ではなく、体験や持ち主の方とのこ交流もあります。

 しかし、旅館業法のクリアがないといった問題もあります。
 
 福岡での可能性:遊休施設を使える。
 今後、ホテルや旅館との関係性が改善が課題です。


 次は私、岩井の番。-本人が発表しているので写真はありません。

 私は、「市民の知を支える市立図書館の在り方についての検討」ということで発表しました。

 福岡市には大きな中央図書館が一つと分館として市民センター内にある小さな図書室が10、そしてブランチと呼ばれる図書室が3つの合計14箇所の図書館がある。しかし、これらはJR,私鉄、地下鉄の沿線にはあるものの、そこから外れた場所に住んでいる人々は、わざわざ高い交通費を費やして、本館なり市民センター内の分館なりに行くことになる。分館は狭く混んでいて市民にとって決して使いやすく、快適な場所ではない。
 一方、福岡市の特徴として、公民館が多いというのがあげられる。146館。
 総合図書館には、団体貸出があり、この公民館を保管場所として文庫経営が行われている場合が多い。総合図書館から団体貸出をしているところのマップをいただき、これに基づき以下のことをする。
 この公民館文庫を都市型、郊外型、沿線型にわけて、調査、簡易ワークショップを行い、「こんな図書館あったらいいな」「自分がつくるとしたらこんな図書館」というのを描いてもらったり、話し合ってもらったりして、市民の図書館への希望や、図書館を使うに際してのモチベーションを知ることを通して、市民にとっての図書館がどうあるべきなのかを検討する。

 予備調査ということで、福岡ベイサイドプレイスから渡船で30分、670円ほどかかる志賀島公民館のわだつみ文庫に行き、主事の高木さんにお話を伺ってきたところ、以下のことが現状ということがわかった。

  ・以前は年に4回、団体貸出を受けていたが現在では年2回になった。
  ・子どもの数が少なく、最も近い志賀島小学校は全校児童が3年生の2名になった。
  ・小学校でも団体貸出を頼んでいるのでここまで来なくなった。
  ・ここを利用するのは決まった年輩の方である。
  ・高齢化率が高い。

  これは文庫の問題ではなく、地域づくりそのものの問題である。

  市民研究員の期間は短く、長期にわたって携わることができないので、これ以上の係りは持てないのではないか。今後は他の公民館を検討するー以上が私の中間発表でした。


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 ↑ 岡田憲二郎さん「多文化共生の実現に向けた地域の取り組み」

 福岡市内の公民館146館にアンケートをとり、外国人住民向け、日本人向け、共通向けに何か取り組みをしているかどうかを調査し、どの公民館がどのような取り組みをしているかを調査。取り組みが無い理由としては
住民からの要望がないということが多かったという結果を報告しました。

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 中間発表なので、完遂されてない部分が多いですが、それでも現在までの状況を発表。

 発表が長引いたため、質疑応答ではなく、全体に対してオーディエンスのみなさまからコメントをいただくことになりました。以下です。

 ・インターネット情報のみはいらない。
 ・実際に現場にいくことが重要。
 ・発表会を聞いている側は、福岡の状況をある程度知った上で来ているので、インターネット情報ではないのを望む。
 ・発表を聞いていて、”おもいつき”のような印象をうけるものがあった。

 私の発表に関しては、
 ・「市民の知を支える図書館」というのであれば、すぐ文庫活動にいかなくてもいいのではないか。もっと中央図書館についてやってほしい。
 ・志賀島公民館に予備調査をし、予想外の結果、地域づくりの問題を得たということで、この公民館ではない公民館文庫を調べるという内容であったが、この志賀島を深堀して取り上げてほしい。

 というご意見をいただきました。
 
 今回のオーディエンスのみなさまは、市民調査員のOBOGで、自らも経験している見地からのご意見。
 藤原研究室でも、よく
  ・インターネットのみの情報はいらない。
  ・統計やデータの使い方は効果的に。これらが全面にでてはいけない。
  ・実際の現場に行き、実際の人々の話を聞け。
  ・思いつきで 研究をしてはいけない
  などなど教えられますが、全く同じことをこの市民研究員の発表の場でも教えられました。


   今回は中間発表、本番の発表は来年2月です。
   それまでにより良い成果がえられるようにがんばります。

                                       岩  井


                               
 
                             
                  

 





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