建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

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 「みあれ祭は凄い」8月の玄海地域の景観ワークショップで地元の方からそういわれ、
とりあえず見てみようと思い、10月1日「みあれ祭」に行って来ました。特に世界遺産候補の沖ノ島は女性が上陸することはできないのでこうやって神様の方から来ていただかないと会うことができません。私にとって今回のみあれ祭は貴重な出会いの場でしたし、三柱の神様がそろう光景というのを今回初めて体験して感激しました。以下に説明を書きます。
 
 「みあれ祭」は宗像大社の祭です。以下、神湊のみあれ祭でもらったリーフレットより
「宗像大社は皇室の御祖先であられます天照大神の三柱の姫神様をおまつりしています。この三女神のお名前は、田心姫神、湍津姫神、市杵島姫神と申し上げ、沖ノ島の沖津宮には田心姫神、大島の中津宮には湍津姫神、田島の辺津宮には市杵島姫神がそれぞれおまつりされています。この三宮を総称して宗像大社と申します。特に沖津宮がおまつりされている沖ノ島からは、鏡・勾玉・金製指輪など約8万点にのぼる貴重な国宝がみつかりました。これらの宝物は、国家の繁栄と海上交通の安全を祈る為に神様にお供えされたものであり、その内容や規模の大きさから沖ノ島は「海の正倉院」と言われています。

 みあれ祭について
 宗像大社の秋季大祭に先立ち、9月中旬に大島より御座船を仕立てて沖ノ島の沖津宮に向かい、まず田心姫神の御神璽を大島の中津宮までお迎えする「沖津宮神迎え神事」が斎行されます。そして、10月1日に大島の中津宮より、神湊まで沖津宮として中津宮の神輿をお運びするのが海上新幸「みあれ祭」です。神湊では辺津宮の神様の神輿がお出迎えになり、一年に一度三宮の御神璽がお揃いになります。このおまつりは古くから行われた御長手神事(長い竹に布を付けたもの)を神のしるしとして辺津宮にお迎えした神事を再興したものです。

 10月1日のスケジュールは以下です。

       9:30  みあれ祭・海上神幸(沖津宮・中津宮御座船大島出発)
      10:40  神湊着~陸上神幸(頓宮まで神輿行列)
      11:00  頓宮祭(神湊)
      11:20  陸上神幸(頓宮から神湊郵便局まで神輿行列)
      12:00  辺津宮入御
             秋季大祭一日祭(主基地方風俗舞、奉奏)

   大島~地島~鐘崎に船は立ち寄りながらくるとのことです。
       二柱の女神がついたら合図の花火が上がっていました。

   この海上神幸がみあれ祭。

   今年の10月1日は天候が悪く、雨と風で中止になるのではないかと心配しましたが
   開催されましたので報告します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 またまたJR九州の鹿児島本線・東郷駅下車の西鉄のバス停より出発です。
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 ↑神湊まで9.2㎞、360円です。

 9:00くらいに神湊の波止場についてみると既に人がいました。
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 フェリーターミナルの2階。
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 テレビ局もスタンバイ。
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 旧玄海魚市場の下の場所を使って神事が行われます。あと二柱を待ってます。
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 10:30ころ船がみえました。カッコイイです。今年は天気が悪いので60隻くらいとのことです。
まわりの方(何度も来ている方)の話だと、200隻以上の船が仕立てられるのに今年は少ないとのこと。
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 よくぶつからずに操船しているなあと思いました。
 この船を出しているのは漁師さんたちとのことです。どこが母港かまではわかりませんが、玄界灘の厳しい海を知っている人たちは操船が上手なのだろうと思います。
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 「国家鎮護」の文字がある二隻の船が中津宮と沖津宮をのせた船。
 神湊の港に入って来るのはこの↓の2隻です。
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 神事の後、そこに集った人たちも三柱の神様にお参りの機会がありました。
 向かって右が中津宮、中央が沖津宮、左が辺津宮です。
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 この神様たちは本来ならば、この近くの頓宮に神輿行列をするのですが、
 本日は車で宗像大社へ移動します。

 ↓私は好きな時間に移動する手段がないのでバス移動です。西鉄バスはこの時間帯はないので、
コミュニティバス(一律200円)で宗像大社まで移動します。
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 コミュニティバスの運転手さんに聞いたところ、小さい頃のみあれ祭のお祭は、まんじゅうを買ってもらうことだったとのことです。子どもさんたちが小さい頃はお祭にも行ったのだけれど、現在ではもう行かなくなったとのことでした。
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 御神輿の到着を待ちます。
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 この箱の中に。
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 私もついて行きました。
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 保存会による踊りの奉納。
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 中央に辺津宮、右が沖津宮、左が中津宮です。
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 その後、櫛田神社の神職の方による玉ぐしの奉納。
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 筥崎宮と大宰府の神職の方による玉ぐしの奉納。その後は政治家の方や市議の方から
協力した方々、関係した方々による玉ぐしの奉納がありました。
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             雨が強くなってきました。
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 高宮祭場に行きます。
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 帰りは西鉄バスです。本数が少ないのではじめに時刻表でバスの時間を確認しておいてから宗像大社に行きました。
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   9月26日(土)に中津宮がいる大島の海岸清掃をし、その時に今回使われた神様の移動手段である御神輿を見ていたのでなんとなく、二柱の姫神様がどのように海を渡って来るのか想像はできたのですが、実際の「みあれ祭」を見て、60隻の漁船があんなにも近くでぶつからないでくる操船技術と60隻という数の多さにびっくりしました。やはり実際に見てみるものです。
  
  港で多くのみなさんとみあれ祭を見たのですが、市外、県外の方が多いのかと思いました。私の隣で見ている男性はみあれ祭のことを非常によく知っていたのですが、広島から来たとのこと。
また東京から来たという人もいました。

  市外県外から来る方がいる一方で、地元の方は当たり前のこととして宗像大社やみあれ祭があるので関心が薄いようにも見えました。

 しかし、祭は地域にとって非常に重要なものであることにはかわりありません。私は北海道にいた時は神社の祭りにはほとんど関心がなかったのですが、九州に来て、祭は地域の要であるという思いを強く持つようになりました。地域再生・地域づくりを考える上で、地元の人々が最も大切にしているもの、最も他者に見てほしいと思っているものを大切にしていくことが地域つくりの導入部だと思っています。

 この宗像が近い将来、世界遺産になる予定です。地域の方から理解され、将来来るであろう観光客もマナーや理解をもってこの地域のひと・もの・ことと接するということが求められるのかと思います。世界遺産候補になったからこそ多くのすべきことがあると思われました。

                                     岩   井










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