来る2015年6月9日(火)午後6時半から、九州大学大学院芸術工学府(九州大学大橋キャンパス)5号館3階531教室を会場に、2015年度第1回九州大学芸術文化環境学会を開催します。
「九州大学芸術文化環境学会」は、2009年より包括的な芸術文化環境に関する実証研究と、より創造的な芸術文化の在り方を議論するために創設されたものです。事務局運営の母体となる九州大学大学院芸術工学研究院環境デザイン部門藤原惠洋研究室は、地域固有資源、文化財、文化資源、文化遺産(とくに軍艦島研究等)、都市再生、創造都市、地域再生、地域づくり、まちづくり、アートフェスティバル、アートプロジェクトといった複眼的で多様な視点を有しながら「創造性による地域再生への挑戦」という通底したテーマのもと日々研究研鑽と社会実践ならびに社会貢献・地域貢献を行っております。
本年度の第1回めとなる当該研究会ではメインテーマを「文化資源への省察と活用への挑戦」とし、以下の2つのセッションを設けることといたしました。
・前半のセッション1では「日・中・韓の3ヶ国における芸術文化環境の動向と課題」というテーマを論じ合います。日本の視点は、佐藤忠文氏(公立大学法人熊本県立大学特任講師、九州大学大学院芸術工学府博士後期課程)の「自治体におけるオープンデータの広がりと文化資源情報の活用」を通して考えます。中国の事例は馬麗那氏(九州大学大学院芸術工学府博士後期課程)による「北京における文化資源の活用~民営小劇場の事例を通して~」を通して考えます。韓国に関しては、張慶彬氏(九州大学大学院芸術工学府博士後期課程)による「韓国パブリックアートの意味変容と地域社会とのつながり〜釜山を事例として〜」を通して議論を深めます。
・後半のセッション2では「東アジアにおける芸術文化環境の課題と展望」というテーマを設け、ラウンドテーブル形式で、芸術文化環境としての人・モノ・制度を巡り討論を行います。ここでは福岡在住の大澤寅雄氏(註1)(株式会社ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室准主任研究員、NPO法人アートNPOリンク事務局、NPO法人STスポット横浜監事)を招いて前半の発表者3人とのクロストークを生み出します。
本学会主催者の九州大学大学院教授藤原惠洋先生は「今回の学会は、身近な文化資源への省察を深めることから、より積極的な創造都市事業や地域再生を推進するためへの気づきや実践例からの学びを獲得したい」と示唆されています。「東アジア3ヶ国の現代社会における芸術文化環境を軸としながらもより普遍的な課題や提案を論議するための有意義な時間となることを期待している」と強調されています。
「九州大学芸術文化環境学会」は九州大学大学院芸術工学研究院環境デザイン部門藤原惠洋研究室が主催し、2015年6月9日(火)午後6時半から~9時まで、九州大学大橋キャンパス5号館5階531教室で行われます。
参加費は無料で、一般の市民を含め東アジアにおける芸術文化環境の最新動向を知りたい方は誰でも参加することができます。万障おくりあわせのうえ奮ってご参加ください。
(註1)
九州大学芸術文化環境学会 事務局(第1回研究会担当:張慶彬)
090-9654-2689、
E-mail: kbjang12@gmail.com
<タイムスケジュール>
18:00 受付開始
18:30 主催者挨拶(代表:藤原惠洋教授 全体司会:岩井千華)
18:40〜20:00 セッション①「日中韓3ヶ国における芸術文化環境の動向と課題」
18:40〜19:05 発表① 佐藤忠文(公立大学法人熊本県立大学特任講師、九州大学芸術工学府博士後期課程)「自治体におけるオープンデータの広がりと文化資源情報の活用」発表15分討論(10分)
19:05〜19:30 発表② 馬麗那(九州大学芸術工学府博士後期課程)
「北京における文化資源の活用~民営小劇場の事例を通して~」発表15分討論(10分)
19:30〜19:55 発表③ 張慶彬(九州大学芸術工学府博士後期課程)
「韓国パブリックアートの意味変容と地域社会とのつながり〜釜山を事例として〜」発表15分+討論(10分)
20:00〜20:10 休憩(10分)
20:10〜21:00 セッション②「東アジアにおける芸術文化環境の課題と展望」(ラウンドテーブル形式)
20:10〜 ゲスト:大澤寅雄氏の紹介 および 各発表に関するコメント(10分間)
20:20頃〜 司会:岩井千華 討論者:大澤寅雄、佐藤忠文、馬麗那、張慶彬
〜芸術文化環境としての「人・モノ・制度」〜
21:00 終了予定