建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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学部「芸術文化環境論」の授業で「芸術文化を巡るミッションの変容」と題して、藤原先生の講義が行われ、人々に芸術文化を普及する活動をなさっている3名の非常に著名な方々が紹介されました。藤原先生はこの3名の方々とは知り合いで、423日の大分県立美術館プレオープンや大分のホルトホールでお会いしたとのことです。

まず、第21代文化庁長官青柳正規(アオヤギマサノリ)先生の以下の言葉が紹介されました。


「陽当たりの良くない地域を良くしていくことが文化政策」


「多様性は文化の切り札。文化概念の拡大を!」


「日常ぎりぎりの生活をしている人びとをどのように助けていくのか」


「既存の事業の見直しが必要」  


 私の出身地である北海道美唄市は3月末に文化庁長官表彰(文化芸術創造都市部門)を

受賞しました。美唄市は旧産炭地で現在の人口23783人。1950年代の最盛期の人口が

 9万人以上だったことを考えると、7万人くらいの人々が炭鉱閉山後、美唄を出ていったことに

なります。現在は農業を主とするまちになりました。


 文化庁長官表彰は「文化芸術の持つ創造性を地域振興,観光・産業振興等に領域横断的に

活用し,地域の特色を生かした文化芸術活動や社会課題の解決に,行政と住民との協働,

行政と企業や大学との協力等により取り組み,特に顕著な成果をあげている市区町村に対し,

文化庁長官が表彰する(平成19年度より実施)。」というものです。そして、


美唄市は、

 「美唄市では,市民の芸術鑑賞等に対する多様な意向を踏まえ,NPO法人美唄市文化

協会やNPO法人アルテピアッツァびばいを始め,関係団体等と連携し,芸術文化活動

の実施や支援などにより,心豊かで充実した生活の実現に向けた展開を図っている。

アルテピアッツァ美唄は,景観に配慮した施設整備を行うほか,一層の利用拡大を目

指し,美術館としての位置づけに向けた検討を進めている。」と言うのが授賞理由。


 元・美唄市民の私は、美唄が文化芸術の面で表彰されるとは想定していなかったので、

非常に驚きました。この方面で誇れるのは彫刻家・安田侃氏の野外彫刻が緑の中に沢山おいて

ある「アルテピアッツア美唄」だけです。私は都会に行かなくては文化芸術に接することができない

と思っていたので、このように旧産炭地の地元が芸術で認めてもらえるのは非常にうれしいです。

まさに長官の言葉どおり「陽当たりの良くない地域を良くしていくことが文化政策」です。

美唄市にはこの文化庁長官表彰を絶好の機会と捉え、文化と芸術の方面で大いなる飛躍をして

欲しいと思っています。


 また、青柳先生の言葉「日常ぎりぎりの生活をしている人びとをどのように助けていくのか」

は、文化と芸術がこれらの人々を救うのに福祉政策の一つとして捉えられてもいいくらい適しているということだと思います。


 人はただ飲み食いして生きているのではありありません。人間らしい生をいきるために

いきているのです。憲法の文言に有る無しに拘らず、人は身の回りにある見える文化や芸術・

見えない文化や芸術に支えられて生きているのではないかと思うのです。

人類は1万年以上前から絵を描いてきました。なぜこの営みをやめないのでしょうか。


図書館や美術館、劇場・ホールといった文化施設・文化の営みを生み出せる場所が、

飲食や水道光熱費、ガス代、住居費でギリギリの生活をしている人に少し手を差し伸べ、

生きる力を少し提供するだけで、心の何かがよみがえるかもしれません
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次に大分県立美術館の新見隆館長の話が紹介されました。 新見館長は「自分がかっこいいことを

したいのではなく、鑑賞者がどのように育っていくかが重要。美術館は道具のように使って一人ひとりが面白がるものをする。一部の美術好きの人々のためのものではない。美術は一人ひとりの中にあり

貴いものです。このような美術館があってよかった・役に立っていると言われる美術館にしたい。

 美術館に来る前にすることは、今日は晴れているなあとか空をみること、昔の普通の人が普通にしていたことをしてきて下さい。美術館を完成させえるのは、皆さんです。一緒になって育てていきたいと思います。一緒に踊りましょう。」と大分県立美術館の紹介映像の中で述べていました。

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最後は、衛紀生・可児市文化創造センター・アーラ館長です。可児市は南米からの出稼ぎで質素な背活をしている人々がアートを利用しやすい環境づくりをしていると言えます。

 アーラのキーワードは

 包括的な社会  戦略的な投資  社会貢献型マーケティングです。

 また、衛紀生館長のオムソーリ(困難さを抱えている人を社会全体で支えるという公助と共助の考え方.スウェーデン語で教育、福祉、保健医療、文化などの社会サービス全般を指す言葉)も紹介されました。


 先生の講義の中で、

 美術館 第一世代:宝物の収蔵

      第二世代:市民に見せる

      第三世代:活用する

      第四世代:アートを媒体として人々が交流する


 ということが話されました。

 新しくオープンした大分県立美術館は第4世代で、今後、人と美術品・アートをどのように結びつけるか期待されます。



                             

 

                                       岩  井

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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