建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
4月12日(日)に北九州は八幡東区のバー&ライブハウスのデルソルにて開かれました、「ホーメイライブin北九州 南シベリアの音色に魅せられてvol.2」を鑑賞してきました。

先生の古くからのご友人の演出家ぺーター・ゲスナー氏、劇団うずめ劇場の松尾容子さんや、北九州市立大教授で文化人類学者の竹川先生とお会いすることも出来ました。
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写真左上2階には先生の姿が…?

(以下、フライヤーより引用)
南シベリアの秘境 ロシア連邦トゥバ共和国に伝わる喉歌ホーメイ
喉を絞った不思議な歌声 伝統的な楽器のしめやかな音色は心の奥底から忘れていた何かを呼び覚ます
トゥバの音楽に魅せられ 日本で活躍するホーメイジ3人による北九州2ヶ所での初ホーメイライブ
倍音の心地よい響きと野性味溢れるライブをお送りします
(ホーメイジ…ホーメイ奏者の意)


 
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ブログを御覧のみなさまは「ホーメイ」(地域によってはホーミーとも)をご存知でしょうか。恥ずかしながら私は今回初めて知りました。語感としては可愛らしい名前ですが、その歌い方と音は独特で、喉から唸るようにだみ声・低音を出し、時折ピィーッという甲高い笛のような音を出しメロディにするという歌です。モンゴルのものが有名のようです。ホーメイは日本でいう浪曲やお坊さんの読経のような発声法に近く、ライブではイギル(トゥバ共和国の二胡のような弦楽器)の調べに乗せて歌われていました。目を閉じると行ったこともないアジアの草原地帯や青い空が目に浮かぶようで、なんとも言えず心地良いものでした。


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とっても気さくなтосдээр(トスデール)のお二人。右から鎌田英嗣氏、佐藤詩優子氏。

ロシア連邦トゥバ共和国。ユーラシア大陸の中央付近に位置するこの国は、シベリア特有の複雑多様な自然と気候の中にある。東北部はタイガと呼ばれる広大な原生森林が広がり、南にはタイガ、またその向こうには乾いた大地が広がり、遊牧する民もいる。中央部は巨大な盆地ともいえ、夏の陽が落ちる瞬間、低く緩やかに起伏する大地は黄金に輝く。そんな、南シベリアのトゥバの大地に伝わる古い歌と不思議な倍音歌唱ホーメイを歌う、珍しい男女のユニット。(フライヤーより引用)

ユニットを組まれてまだ3年、ホーメイやイギル始めたのもその頃とおっしゃられ大変驚きました。さては世界中の珍しい楽器マニアで、普通のギターなどの楽器は堪能なのでは、とお伺いすると「ギターは全く弾けません」とのこと。「普通の楽器はなんとなく音が鳴らせるが、イギルはすぐに音が出なかった。それが悔しくて面白くてハマってしまいました」という旨のことをおっしゃっていました。また「大体出会った人達のほとんどはホーメイが歌える」とか「大会では誰も演奏時間を守らず、のびのび歌う」などのエピソード交えながら夜は更けていきました。

発声方法についての知識も経験も全くありませんでしたが、普段とは違う自分の体の使い方があるのだと感じ、いつか一度は経験してみたいと思いました。
そして自分の身体という極度に私的なものであっても、自分が属する文化圏や使用する言語、時代や社会状況などの環境によって形成されてきているのだと感じました。きっと呼吸法ひとつ、発声法ひとつ、歩き方ひとつとっても私たちは学びとってきているのでしょう。それ自体の無自覚な認識を共有することが文化であるのかもしれません。そして大切なことは、その文化をある時期には疑い、比較したりすることが自分の学びにとって重要だと認識することなのだと感じた夜でした。


イベントのお知らせを頂いた松尾さまに改めてお礼申し上げます。

(文責:吉峰拡)

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