建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
福岡県北九州市小倉で2月12〜14日に開催された北九州リノベーションスクールに参加してきました。

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北九州リノベーションスクールとは?
・北九州市の都市政策である「小倉家守構想」
・半年に1度、現在8回目の開催
リノベーションスクールは、北九州市の都市政策「小倉家守構想(2011年3月~)」のコア事業 に位置づけられており、2011年8月より産官学連携で半年に1回、基本的に各回4日間、これまで計 6回開催されている。
・遊休不動産の分析・再生検討・プレゼンテーション
スクールでは、対象案件として北九州市に散在する低利用・未利用となっている実在の遊休案件が不動産オーナーの協力によって持ち寄られる。 それぞれ建物の用途や規模、構造等は様々で、 オーナーも個人から法人まで、さらには官公庁所有の公共空間も含まれる。

全国から集まる受講生は、ユニットと呼ばれる グループに分かれ、1ユニット1案件を担当し、 4日間で案件の再生事業計画を立案していく(ユニットワーク)。各ユニットには、業界の第一線で活躍する専門家がユニットマスターとして二人 ずつ配され、立案にいたるまでのファシリテー ション役を務める。また、各段階のユニットワー クにおいて必要な知識や技術を、ライブアクトと呼ばれるレクチャーで学ぶ。

スクール最終日には、対象案件の各不動産オー ナーに向けて公開でプレゼンテーションが行われ る。ここで出された提案は、民間まちづくり会社 である株式会社北九州家守舎が不動産オーナーの 事情に合わせてサポートし、協力団体・企業とと もに事業の実現化を目指していく。 
・4日間、4つのコース
対象案件の再生事業計画を立案していく「リノベーション事業計画コース」、期間中に建物改修の施工を実際に体験する「セルフリノベーション実施コース」、公共空間の新たな利活用方法を実践する「公共空間活用コース」
  さらに今回から「公務員コース」が新設され、全国各地から公務員の人達が参加されました。
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というもので私は「公共空間活用コース」に参加しました。
公共空間活用コースでは、小倉駅前徒歩5分程度のところにある『「魚町サンロード商店街」を公園化する!』をテーマに活用方法を探りました。

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・経緯
魚町サンロード商店街は隣接する銀天町商店街や旦過市場などの商店街に客を奪われてきました。また銀天街が日本初のアーケード街として脚光を浴びたことを機に設置されたアーケードが老朽化してきており、撤去が決まっていました。「アーケード撤去後の商店街はただの道路になってしまうのでは…」という危惧から撤去後の姿を考えることになります。そして商店街の方々同士の話し合いでは一部の店舗の前に芝生を設置してみてはどうか、ということになりました。


そこで北九州リノベーションスクールの会期に合わせて公共空間活用コースのフィールドとして社会実験の要素のあるイベントを行うことになりました。
開催1ヶ月前からミーティングを行い、「公園化する」とは何かを議論しあってきました。

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打ち合せの結果、芝生を設置してもよいという店舗の前に人工芝と植栽やベンチを設置させてもらい、さらに開閉可能なアーケードを開けて公園の雰囲気を出すことに。また北九州リノベーションスクールで販売されたTシャツをアイコンとして設置し、カフェの出店やライブペインティングのイベントを開催するなど、賑いを創出できるような企画を行うことに決まりました。

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現地での打ち合せや
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ご近所の方々への挨拶などを作業と平行して行いました。
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北九州リノベーションスクールで販売されたTシャツをアイコンとして設置。


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自家焙煎のサスティナブルコーヒーのコーヒースタンドも出店し、ふらっと寄れる公園のような商店街に花をもたせました。

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Tシャツを購入するために協働する(しないと取れない)様子。


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ベンチを設置しても、まだ2月の半ばは寒く、人は集まりにくいもの。そこで火鉢や七輪を借りて設置してみることに。火があると何かを焼きたくなるのが人情です。ちなみにこうした火鉢やベンチ、小上がりなどはすべて商店街の皆様から借りたもの。地元の方々からの貸出で経費を安くすることもこうしたイベントを持続する際に欠かせません。

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北九州リノベーションスクールでは4日間のうち、毎日何かしらのトークイベントがあります。写真は建築グループ「みかんぐみ」の曽我部先生によるレクチャーの様子。

詩太さんフライヤー

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魚町サンロード商店街は冒頭で述べたように、小倉駅前徒歩5分の好立地にあり、人通りも少なくありません。少なくともなんの手も打たなければ数年中になくなってしまうような土地でもありません。
しかし北九州という土地柄か反社会的勢力の影響も少なからずあり、そうした動きから街を守りつつ商売をしてきたという背景もあります。また店舗が閉鎖し、さらに手入れされずに老朽化していることも事実です。
今ある状況を改善していくために遊休不動産を活用する手法が取られてからわずか5年、リノベーションした商店街に少しずつ人が、特にクリエイティブ産業に関わろうとする若者が集まるようになってきました。建築家をはじめ大学教員、不動産管理者などの専門家集団が「北九州家守舎」を起業し、こうした事業を支えています。(ちなみに家守とは江戸時代に各町に存在した民間人集団で、町奉行などの公務員のカバーできない長屋の管理などを自発的に行っていたそうです。)
普段研究室では出会えない商業ベースの取り組みに参加したわけですが、公的=善、商業=悪ではなく、まちづくりを民間で自発的に行うことの出来る事業者と、それらをサポート出来る行政のしくみの一つの答えがあるように感じました。

文責:吉峰 

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