建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
こんにちは。アートボランティアプランナーの藤原旅人です。

今日は神戸市にあるデザイン・クリエイティブセンター神戸で開催されました
「コミュニティ×アート プラクティス」に参加しましたので報告します。
デザイン・クリエイティブセンター神戸のホームページはこちら。

このトークシリーズは全部で3回で、ゲスト講師が3人とも20代〜30代の
アートマネージャーをお迎えします。そしてこれまでの活動や現在の
課題等をありありと報告してもらおうという企画です。

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初回のゲストは羽原康恵さん。
茨城県取手市で展開されている取手アートプロジェクト(これよりTAPと明記)を
縁の下の力持ちとして長年支えてきました。羽原さんがTAPには
大学院政時代にインターンとして関わりだしたのが、最初のきっかけです。
取手アートプロジェクトのホームページはこちら。

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そもそもTAPは1999年に取手市に東京藝術大学取手校に
先端芸術表現学科が解説されたことが大きな契機となります。1999年の
取手市が駅前のスペースに芸術作品の設置を依頼します。そこで芸術大学教授で
あった渡辺教授を中心に議論がなされ、芸術大学側が逆に放置自転車を
リサイクルし、自転車で野外アート展覧会を見て回るプロジェクト型の
「取手リサイクリングアートプロジェクト」を提案します。そこから
市民・行政・大学からなる実行委員会の発足。ここから多くの人々を巻き込む
プロジェクトへと発展を遂げます。

2009年までは偶数年だと日本全国からアーティストを招聘するプロジェクト、
逆に奇数年だと取手市内で活躍しているアーティストのスタジオを自由に見て回れる
オープンスタジオのプロジェクトが隔年で開催されていました。

しかしながら2010年度にこれまで約10年間続けていたプロジェクトを
徹底的に見直します。この見直しの理由には
「10年に渡る運営の中で実行委員会が疲弊し、もう一度取手で
アートプロジェクトをやる意味を考えたいという時期だった」と羽原さん。

そして2010年の間で「100本ノック」と題して、今まで取手で作品制作を
行ってくれたアーティスト達ともう一度取手について考える企画を
2010年7月〜3月までノンストップで継続して展開しました。
同時に東京藝大の熊倉先生をアドバイザーに迎え
月に2回の運営会議でこれからの取手について議論が重ねられました。
この議論では、取手が抱える地域の問題をより深いレベルで掘り起こす
ことが出来たそうです。

その議論の末、プログラムを大幅にチェンジしました。
コアプログラム(アートのある団地)
コアプログラム(半農半芸)
・子供プログラム
・国際交流プログラム
・環境整備プログラム
・人材育成プログラム

現在の活動は2つのコアプログラムを基軸に活動が展開されています。
取手には大きな団地が2つあり、そこには高度経済成長を支えてきた世代の
方々をたくさん住んでいます。このプロジェクトでは団地の中に拠点を儲け
招聘されたアーティストと共に活動を展開しています。

また取手市では生業として農家をやられている方も数多くおり、
その方々と招聘アーティストが農業をテーマに作品制作や、また新しい
農作物や、加工品のブランディングも行われています。
この背景には、制作活動だけじゃ食べて行けないアーティストに自立の
道をつくる…といった意味合いも含まれているようです。

今回のお話を聞いて、取手の取り組みがより具体的に取手の抱える
問題へ向かっている進んでいる印象を受けました。
特に2010年に議論が重ねられプログラムチェンジが自発的に行われたことは、
TAPに参加されている方々が今一度自分たちの活動を振り返る上で
大きな契機になったのだと思います。
おそらくこのシフトチェンジであったり、プログラムチェンジは
これから日本全国で行われているアートプロジェクトの中で起こる現象だと
思います。その中で、重要なことはその地域の多様な立場の方々を議論に
巻き込む事、またその議論を徹底してしつこくやることだろうと感じました。


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(報告:藤原旅人 文化政策・アートボランティアプランナー)



 

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