建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

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 2014年12月18日「阿蘇スダディツアー振り返りの会」が開催されました。これは藤原研究室が阿蘇地域振興デザインセンターから受けた「阿蘇スタディツアー(11月24日-25日)」を参加者で振り返りることで、阿蘇の地域資源を活かした観光とは何か、阿蘇の畜産業・野焼きはどのような意味を持っているのか、高齢化している地域にあって私たちのようなよそ者に何ができるのかを考えることで当該地域に貢献したり、今後の研究室活動に活かしていくというものです。
 参加者はふ印ラボのメンバーたち、阿蘇地域デザインセンターの瀬津田さん、そして北海道札幌市から仕事で留学生の調査に来ていた有名コンサルタントで株式会社kitabaの相談役の東村有三さんと廣田哲平さんで、皆で「阿蘇」が持つ課題と可能性を検討しました。とても有意義な時間を過ごすことができました。

最初は幹事役の柯さんが阿蘇スダディツアーの目的と活動の内容を振り返りました。

目的:阿蘇地域が長年草原の維持のため行っている「野焼き」の持続可能な維持管理を体験的に試行します。

阿蘇地域には地域の人々が代々守り継いできた「野焼き」の歴史があり、現在は次世代型のNPO「阿蘇グリーンストック」などが主となり活動が継続されていますが、最近では、野焼きに参加する地域の人々や支援する野焼きボランティアも年々高齢化していく事態にあります。

その対抗策として、阿蘇デザインセンターではボランティアツーリズム形態を通して、若年層や外国人向けを対象として新たな担い手ボランティアの拡大・阿蘇来訪者の増加を図ろうと構想、その可能性を試行するものです。

活動内容:阿蘇の草原維持の活動や阿蘇の自然についてより多くの人に伝えるため、参加学生にはFacebooktwitterなどのSNSを通し阿蘇の情報を発信してもらうとともに、地域施策反映へ向けた検討材料とするためアンケート調査も協力してもらう。

今回のスタディツアーの二日目の1125日、阿蘇山の阿蘇中岳は小規模な噴火が発生しました。その時の映像を見ながら、みんな阿蘇が活火山だということとその威力を再確認しました。大自然のパワーは軽視してはいけないと感じました。

 はじめに阿蘇地域振興デザインセンターの瀬津田さんから、「色々見てもらったが一番大事なのは、阿蘇を好きになってもらうことです。」というお話がありました。

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 「考えてみましょう!」というということで、以下のテーマについて考えを出し合いました。様々な意見、提案、アイディアが次々にでてきました。例えば、

1、今回のツアーで一番印象に残っていること。

  ―火山博物館と草千里、赤牛、山草原・人工草原(野焼きされ人の手が入った草原のこと)、豊かな自然環境、雄大な景色、温泉・混浴、阿蘇神社、阿蘇神社参道の商店街、<火のくに熊本>と豊富な地下水、混浴。

2、あなたがこのツアーで得た経験や情報を広めるのにどんなツールが有効ですか。

  ―農家ホームステイ、口コミ、新聞(地元)、FACEBOOKで発信する、SNSを通じて発信する。

3、阿蘇の草原を守っていくため、あるいは利活用していくにはどうすればよいと思いますか。
 ―野焼きを祭にする、赤牛の消費と生産の拡大、ブランド化、農家新規参入支援、世界中の若者を集めてみる、2020(東京五輪)文化政策+地域振興、半農半個人事業―第二の働き方、牛を増やす、ROCK FESTIVAL、ボランティアの高齢化への支援、阿蘇地元の人々がアウトリーチ活動をする、ブランド化ではなく近くのスーパーで阿蘇の赤牛が食べられるようにする、健康ツアーをする。

4、阿蘇の草原維持のために自分たちに何ができると思いますか。

  ―野焼きに参加する、人を呼んで案内する、火振り神事に参加する、観光、NPOの会員になってお金を出すことで支援する、牛肉広報。
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 ↓学部4年の亀田君は、大学院生以上に自らの建設的な考えを論理的にさわやかに述べていました。赤牛の飼育と産業のシステム化がアイディアとして出てくる亀田君はスゴイなあ。
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 北海道札幌市にあるコンサルティング会社kitabaの相談役で、芸術祭やマラソン大会、オーベルジュなど北海道で様々な催しやレストランを提案・実施してきた東村有三さんというプロフェッショナルの地域プランナーがこの振り返りの会に加わってくれたことで場が引き締まりました。学生だけでは物足りない議論に、現場で培ってきた考えを入れてもらうことができました。
 東村さんによると、一般社会人全体を対象に漫然と観光を呼び掛けるのではなく、阿蘇は誰にきてほしいのかをはっきりさせるとよいのではないかという考えを述べていただきました。
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今日の振り返りの会では、馬麗娜さんがおいしいスープをどっさり作ってくれたので、皆、そのスープで暖まりながら、阿蘇の
課題を討論していきました。ここに参加している皆の専門性(情報設計、デザイン、アート、文化施設マネジメント)を上手に組み合わせて活かして、上記の課題への対策としていけば、阿蘇の良さをもっと多くの人々に知ってもらうことができるのではないかと思いました。

 今回の振り返りの会で提示された考え方や意見が阿蘇地域の皆さんのお役にたてばよいと思いました。

  次回、阿蘇に行く時は、今回のスタディツアー最大の課題である「野焼きボランティア」積極的にをやってみたいと考えています。
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                                         D1 柯

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