建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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 個人的には以前から気になっていた岡田三郎助。佐賀市に行ったところ、偶然、佐賀県立美術館で「特別展・岡田三郎助~エレガンス・オブ・ニッポン」が開催されていたので見てきました。
 岡田三郎助の個展が開催されるのは20年ぶりで、­「あやめの衣」(ポーラ美術館蔵)、「婦人半身像」(東京国立近代美術館蔵)、「裸婦­」(佐賀県立美術館蔵)が一堂に会する展覧会は74年ぶり。「裸婦」は、約70年もの間、行方不明になっていたとのことで、合計192点もの作品が集まった過去最大規模の展示はかなり見応えがあります。デッサン・模写・エスキース・習作などもあり制作の様子が伝わってきます。
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 岡田三郎助(1869~1939)は、佐賀県に生まれ、明治から大正、昭和の初めにかけて活躍し、帝国美術院会員、帝室技芸員となり、1937年に第1回文化勲章を受章した洋画家。

 佐賀藩士石尾孝基(いしお たかもと)の三男に生まれ、1887年からは、曾山幸彦、堀江正章に師事、1896年、久米桂一郎と黒田清輝らとともに白馬会創立に参加し、1897年には西洋画家として第1回の文部省留学生に選ばれフランスに留学、ラファエル・コラン(一般的には外光派と呼ばれる)に師事しました。
 堀江正章は少年・岡田に徹底的にデッサンをさせたようです。この展覧会でははじめに岡田の自画像が飾られておりますが、次に目に入る絵が《日本髪の少女》(1892年)という作品で、私はこの作品を見て目が離せなくなりました。ごく普通の少女を描いたと思われます。岡田の初期のフランスに行く前の作品ですが、非常に力強く品のある描き方で、私でも画家の基礎的な力をすぐ理解でき、そこから画家の発展性がうかがえるように思われました。田舎娘を描いてはいても粗野ではない、画家の力の漲った作品です。この他、ブリジストン美術館所蔵の《婦人像》1907年、《矢調べ》(佐賀県重要文化財)1893年、《ペッテンコーファー像》はお薦めです。この展覧会には 人物画のみならず、風景画や着物の展示もありますので岡田を立体的に捉えることができるのではないかと思います。
 岡田がフランス留学時代に師事したラファエル・コランですが、《海辺にて》1892年297.0×446.0㎝という大きな作品を福岡市美術館で所蔵しております。こちらもどうぞ。

 岡田の絵は「優美」「優麗」「典雅」形容されるとのことですが、非常にしっかりしたデッサン力があるのがよくわかります。骨格の表現が上手いのでしょうか。優雅であっても、どこか凛として、生きている人間の重さや動きを感じる絵でした。
  「日本人を描いてものっぺりしていない」「目に意志がある」「手の描き方が上手である」というのが私の感想です。以前、このブログで姫路市美術館で開催されたレーピン展について書いたことがありますが、そこで書いた感想と同じ印象を持ちました。岡田三郎助は手の表現が非常に上手です。手がその人物を語っているようでした。


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 佐賀県立美術館において11月16日までです。

 休館日やアクセス等、以下のリンクで確認して下さい。

 https://www.pref.saga.lg.jp/web/kankou/kb-bunka/kb-hakubutu/museum/_83522.html

                           岩   井
 
  

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