建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

 ふ印ラボ修士課程1年生の吉峰拡です。夏季活動報告第1弾として藤原惠洋研究室で行なった天草下浦フィールドワークについて報告いたします。

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天草下浦地区の高い空

 

 今を去ること2ヶ月強、72527日に九州大学主催で開催した天草下浦フィールドワーク&デザインワークショップでは学生幹事を務めさせて頂きました。下浦で過ごしたあの3日間(実際は2日くらいしか居ませんでしたが!)は私にとってかけがえのない経験だったと共に、学生とは何者かを考える機会でもありました。

 多くの方が下浦フィールドワークの振り返りを行われていますし、「月刊杉」でも特集を組んでいただいていますので、簡単に自分の感じたことを書き連ねていきたく思います。

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道の駅にて昼食をとる学生

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天草恒例!丸尾焼探訪


「もうすでにご近所の方々の中では、よそから大勢学生さんやら大人やらが来ているらしい、と話題になっているようです。」

 

 2日目の朝に集合した際、藤原先生がおっしゃってとても印象に残っている言葉です。やはり約50人のよそ者が何をするわけでもなく(実際には路上観察をしているのですが!)歩いている様子は非日常的に映ったことでしょう。自分の日常の空間に、他人が入り込んだとあれば当然の反応です。

下浦のような人の出入りがさほど激しくない場所なら、なおさらです。不安半分、興味半分といったところでしょうか。私は自分たちの撹拌機的な役割に驚きました。

 
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会場設営の様子
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グループワークの様子①
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グループワークの様子②
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グループワークの様子③
 

 また民泊を受け入れて下さったご家庭での歓談も、非常に印象深いものでした。

 民泊先のお父さんの「今この家が立っている土地は自分が下浦石を積み上げて固めたところだ」というお話にはとても驚きましたし、お母さんの美味しい手料理の中には、豚ではなく蛸を使っているのに「茄子の豚あえ」という変わった名前の料理があり、舌鼓を打ちながら下浦の魅力に惹かれていました。

 逆に学生として学んできたこと、作り出したものや知識は意外にもご家族の方々に興味を持って頂けたようです。民泊先のご家庭には奈良県出身の私のほか、地元天草出身の学生や釜山出身の韓国人学生、果てはニュージーランドから来た中国人研究者がお世話になり、それぞれの文化や歴史についての話は尽きることがありませんでした。

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 ニュージーランドから来た中国人研究者ことジム
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大懇親会の様子①
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大懇親会の様子②
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大懇親会の様子③
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 大懇親会の様子④
 

 これらのことに共通して言えること、それは相対化するということでしょう。自分の当たり前と他人の当たり前は違う。この頭では理解できていたことがこれらの経験を通して、まさに腑に落ちたのです。そしてきっと民泊先のご家族の方々もそうではないかと思います。と同時に、専門家でなければ素人でもない学生という立場でも、自分の糧になった経験や知識を通して他人の興味を醸し出すことが出来るのだという実感も得られました。

 
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民泊受け入れ先のご家族と 
 

 私達はあくまでもよそ者。3日間の滞在で何かをつくり上げることはとても難しくもあると感じました。今回の参加で下浦に移住する!という気概にあふれた方は出てきておりませんでしたが、こうした提案や発想が地域の中から出てくることが最大の成果なのではないかと思います。

 すでに1112日には下浦にて成果報告会が実施されます。また第2回も来年実施されることになっています。地域の撹拌機としての私達が、何か役に立てるかを考えることが今後の継続には必要不可欠です。しかし、何はともあれ少なくとも今回のフィールドワークで50人に及ぶ下浦ファンが生まれたのではないでしょうか。この記事がきっかけとなって、関心を持って下さる方がいらっしゃれば幸いです。ぜひぜひ、来年天草下浦でお会いしましょう!

 

(文責:吉峰)

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