２０１４年８月１１日（月）～１２日（火）、ふ印ラボ（九州大学大学院芸術工学研究院藤原惠洋研究室）の有志で平戸市根獅子・春日、及び周辺地域の踏査に行きました。
私・岩井と平戸市との関係は、２年前、文化経済学会九州支部による２０１２年８月の平戸島洋上セミナーから始まり、その後、一人で図書館研究を目的に行ったり、食まつりに行ったり、重要伝統的建造物群保存地区に指定された的山（あづち）大島にも２度行っています。
今年6月には、駄田井先生、岩本先生率いる久留米大学の学生諸君の皆さんと一緒に棚田での田植えも体験してきました。
こうしてみると調査対象というより、第二のふるさととも言えるようになってきた平戸が好きです。
今回の踏査地・内容は以下でした。
8月11日（月）
木ケ津教会調査
春日地区棚田を見る
八坂神社（成長する石など）と海をみる。
根獅子の文化的景観を形成する集落の中で、浜崎家と山田家を見せていただく。
8月12日（火）
平戸オランダ商館
平戸ザビエル教会
田平教会
木ケ津教会調査ー教育委員会の方や区長さん、平戸市議・川上茂次さん立ち合いの下、調査が行われました。
屋根裏に上がります。
先生があっというまに見えなくなり、気づいた時にはもうあちこち調査中でした。
木ケ津教会は１９６２年、平戸猶興館高校の古い体育館を利用して建てられたものであるとのことですが、巨大な木造トラス小屋組は珍しいものです。方杖の部分はかわっていないということでした。今後はこの建物の創建当時の図面や文献をみることが求められます。
区長さんであり、大工さんでもある佐々木さん↑
↓丸鋸で切った跡か。
この教会は側廊の戸の向こうに集会スペースがありました。
教会入口。
木ケ津教会には永井隆先生による「十字架の道行」の絵も掲げられております。
お寿司の昼食をいただいた後、次に世界遺産の対象地、春日地区の棚田を見ます。
一番手前は、平戸市の川上茂次市議。
↓この石は成長する石とのことです。
↓の石は彫刻家・安田侃のＪＲ札幌駅にある作品「妙夢」のようです。
いよいよ根獅子に入ります。
↓ 根獅子の古い形式が保存されている特徴的な家の一つ浜崎家。※この家は現在は使われておりません。
↓あ 穴がある。
家の中からはふさがれていて屋根裏に行くことはできません。外から調査することになりました。
次の家は山田一武家です。ここで根獅子に特徴的な土塀持たせの物置に出会いました。傾斜地を利用した集落では、このように、石垣を壁の一つに利用して空間つくりをします。
山田一武家。
貝塚がありました。
根獅子の調査終了。ちょっと温泉へ行った後、紐差教会をちらっと見て、
根獅子への帰路、美しい夕日にうっとりし、
その後、根獅子の方々と会議をして
会議の後、遅い夕食となりました。
この日は、川上議員の所有する「かのう交流館」に宿泊させていただきました。只今、川上議員のお宅にはタイからの留学生・１７歳のガンくんが滞在中です。
この日、藤原先生は、車の運転をし、教会の屋根裏に登り調査をし、根獅子に特有の民家や春日の棚田も調査をし、晩から夜にかけて会議までしました。根獅子の文化的景観、世界遺産、教会、潜伏キリシタンもすごいですが、先生もすごいです。敬服いたします。
岩 井
