建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
文化経済学会<日本>松山大会レポート 谷口文保
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こんにちは。藤原ゼミOBの谷口文保です。
2014年7月4日〜6日に開催された文化経済学会<日本>松山大会に参加してきま
した。

道後オンセナート見学と研究発表について、報告いたします。

4日は、午後に松山に到着し、そのまま道後オンセナート2014を見学しました。
「日本最古の温泉街で展開される最先端のアートの祭典」(ガイドマップより)
は、温泉とアートの接続を模索した興味深い内容でした。道後オンセナートは、
大きく3つに分かれていました。一つは、道後温泉本館と町中に設置された作品
です。もう一つは、アーティストがホテルの一室を作品化した、宿泊可能な作品
です。最後の一つは、名物づくりやアートツアーなどの地域参加型プログラムで
す。私は、道後温泉本館と町中の作品、それから地域参加型プログラムで作られ
た成果の一部を見学することができました。
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先ず圧巻だったのは、中谷芙二子作「霧の彫刻」です。人工的に霧を発生させ、
空間や環境を作品化する世界的に有名な芸術家が、歴史ある道後温泉本館とコラ
ボレーションしていました。この作品は、一瞬にして温泉街を異空間に変容して
しまいます。私は昼と夜に一回ずつ体験しました。ほんの3分程度の時間なので
すが、霧が噴出し始めると、人々からどよめきが起こります。さらに周囲が霧で
見えなくなってくると、あちらこちらから歓声が上がります。月夜の霧に道後温
泉本館が消えたり、現れたりする姿は神秘的で、物語の世界に迷い込んだような
気持ちになりました。もちろん道後温泉本館にも入館し、湯上りには福田泰崇作
「サイバー百椿図屏風」のめくるめく映像世界を堪能しました。翌日、椿の湯の
ロビーで見た、新しい名物づくりプロジェクトの成果「ゆだまん」も、興味深か
ったです。「ゆだまん」に、アートプロジェクトによって誘発される地域の創造
性の萌芽を感じました。

5日は、口頭発表を行いました。「アートプロジェクトの意義に関する研究 芸
術創造と公共政策の共創の観点から」と題して、博士論文第7章の内容を中心に
発表しました。

論文では、複数の事例研究の成果を統合し、アートプロジェクトの仕組み、方法、
課題を明らかにした上で、さらに俯瞰的な考察を行いました。この研究では、芸
術創造と公共政策の2つの観点から、アートプロジェクトを考察し、それぞれの
成果を総合してアートプロジェクトの意義を論考しました。芸術創造の観点から
は、現代アートの実験から民族芸術や伝統的な祭にも似た共創芸術が誕生したこ
と、それによって近代芸術が相対化され、分断されていた個々の芸術間に交流を
創出するといった価値があることが分かってきました。公共政策の観点からは、
地域の課題発見に寄与し、その持続可能性を高め、地域交流によって共生社会の
実現を促進するといった価値があることが分かりました。それらを総合して論考
した結果、アートプロジェクトが近代社会や近代的システムの課題や新たな問題
を補い、より柔軟で強靭な構造を創出する価値をもつことが明らかになりました。
そして、それはアートプロジェクトが生み出す共創のもたらす効果であることが
分かりました。

今回の発表では、東京芸術大学教授の熊倉純子先生に、討論者としていくつか重
要なご指摘をいただきました。アートプロジェクトが持つ副作用が重要な課題で
あること。欧米のアートと違って、社会に対する批評性が脆弱であることについ
てどう考えるか。また、その楽観的特性がアジア的なものなのかもしれないこと。
熊倉先生が提示された疑問は、正にこれから考えなければならない課題であると
感じました。そして、これから始めなければならないアートプロジェクトの国際
研究に向けての課題でもあると感じました。発表終了後、座長の同志社大学教授
佐々木政幸先生や複数の研究者の皆さまから、いろいろなご助言をいただきまし
た。荒削りな研究であるにも関わらず、勇気の湧いてくるご指摘や暖かいお声掛
けをいただき、深く感謝しています。

谷口文保
神戸芸術工科大学 准教授
博士(芸術工学)
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