建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
みなさま

松隈洋氏(京都工芸繊維大学教授)が、新国立競技場の基本設計説明書の間違いを
下記のとおり指摘しております。
ごらんいただけたら幸いです。

◎2014年5月28日に公表された資料に重大な誤記があります。

資料1『新国立競技場基本設計(案)説明書(概要版)』20p
「3施設計画(8)周辺環境との調和」で、現況写真と完成予想図を補足するものとして
記載されている右側の説明図に重大な誤記があります。

①絵画館前の広場から見た競技場の姿を検討する中で、新しい競技場が、
現在の競技場よりも奥へ建てられており、現在の競技場の最高高さ(約31m)
と、見え方の印象が変わらない、つまり、それだけ「周辺環境との調和」を
考えて設計を変更した、とされています。
しかしながら、
この現在の競技場の最高高さとされる「約31m」は、「23m43㎝」の間違いです。
*添付『建築界』1964年2月号ご参照

②掲載された図面を良く見ると、スタンドの最も高い所に設置されている「聖火台」が
描かれています。しかし、なぜか、それよりも更に高いスタンドが描かれています。
これは、意図的な改ざんと疑われても仕方がありません。

③重大なのは、「周辺環境との調和」ということを説明するために極めて重要な図面に
間違った数値が記入され、図面も不正確なものになっている点です。

④これでは、根拠自体の信頼性を守ることはできません。

以上のようなことから、このままこの資料が実現のために使われることは、
公平性に反すると思います。

取材をされている報道関係者の方々へのお願いです。

正確な資料に基づく議論をする大前提として、日本スポーツ振興センターに、
是非、この点についての詳しい説明を求め、
ただちに資料の訂正を行うように伝えていただきたいと思います。
よろしくお願い致します。

2014年5月30日

松隈洋
建築史家、京都工芸繊維大学教授

matukumaあっとま〜くkit.jp

*添付資料
・「新国立競技場基本設計(案)説明書(概要版)」20p
・『建築界』1964年2月号
・ 1958年の国立競技場の竣工時に絵画館との間の景観に配慮したことを説明する断面
  図『新建築』1958年6月号
・『国立競技場十年史』1969年(設計担当責任者だった建設省の角田栄が記した文章)




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