建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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2014年3月1日(土)、「明治日本の産業革命遺産」国推薦決定記念セミナーを拝聴しに荒尾市へ行きました。

ふ印ボス藤原先生をはじめ、ふ印ラボの同人でもあるエスティ環境設計研究所所長の徳永哲さん、韓国からの留学生ジャンさんと台湾からの留学生・私(柯)の4名が徳永号に乗り、荒尾総合文化センターへ向かいました。
今回、荒尾市の万田坑と宇城市の三角西港を含む「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」が世界文化遺産として国から推薦されたことを記念して、熊本県が開催したものです。



お昼は大牟田・荒尾名物高専ダコをいただきました!大満足です!

セミナーを聴講する前には大牟田・荒尾の名物〜高専ダコ(巨大なお好み焼き)を満喫しました。産炭地ならではの庶民グルメメニューです。以前に、九大留学生たちのプロジェクトでもたびたび立ち寄っていてお馴染みのお店です。店長さんもすぐに私たちに気がついてくれました。美味しくて巨大でスペシャルな高専ダゴをしっかりと食し、そこでエネルギーを蓄積してから、午後1時よりのセミナーへと向かいました。
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さて、セミナー会場。いよいよ始まります。と思いきや、トップバッターになんと「クマもん」が来ました!!
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セミナーについて

このセミナーでは、内閣官房地域活性化統合事務局の岩本健吾内閣参事官と長岡造形大学建築・環境デザイン学科の木村勉教授のお二人が、世界遺産登録までの道のりや、万田坑・三角西港の産業遺産としての価値・魅力について講演されました。

講演(1)「世界遺産の現状と明治日本の産業革命遺産」
    内閣官房地域活性化統合事務局 参事官 岩本健吾氏

講演(2)「産業遺産を活かす」-三池エリア・人が生きた証を直に伝える-

    長岡造形大学 建築・環境デザイン学科教授 木村勉氏

私(柯)の博士研究の分野は「文化遺産を巡るマネジメントと市民参加による保存と利活用に関する研究」(仮題)です。後者の木村先生の内容は特に私の関心と共鳴するものでした。

木村先生は、以下の内容を発表されましたが、ポイントは以下の通りです。

1.  産業遺産とよばれる文化遺産

l  最も新しい文化財のカテゴリー

l  産業のありとあらゆる分野

l  価値や魅力はどこに

2.  遺産として伝えていくための考え方や方法

l  伝えていくために何が必要か

・理解するための詳しい調査

・修復し、使いこなす

l  海外の事例にみる産業遺産の扱い

l  我が国の保存活用事例

3.  三池炭鉱万田坑とどう向き合うか

l  遺産としての施設、範囲

l  遺産の実態、特徴

l  保存・活用の計画、さまざまな活動

l  市民が主体、息長く


こうした考え方を現場から裏打ちしていく、というのが長い現場体験を有された木村先生の持ち味だと思いました。そこで日本のみならず海外の具体的事例をふんだんにスライドで示しながら、産業遺産に関する保存活用の可能性が無限大に想像することができるということを強調されていました。

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現地見学会

またセミナー終了後には、現地へ出かけていきました。万田坑・鉄道敷跡の価値や魅力を直接感じるため現地見学会が開催されました。


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BY D1 柯勝釗





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