建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
こんにちは。ノッポ特派員の藤原旅人です。

2月4日〜5日間にかけ、ふ印ラボ同人砂田和道先生(大阪・相愛大学)に引率していただき、横浜の創造都市事業、及び東京で展開する芸術団体活動のヒヤリングツアーを行いました。
メンバーは砂田和道先生以下、相愛大学砂田研究室メンバー。そしてふ印ラボ同人の張さんと藤原旅人です。

まずはわが国に冠たる横浜の創造都市事業を先導してきた地域を見学。

①黄金町地区
戦後、関東最大の青線地帯と呼ばれる繁華街でした。
青線地帯とは、戦後1946年の占領軍GHQによる公娼廃止指令から1957年の売春防止法の一部施行(翌年全面実施)までの間、非合法で売春が行われていた地域です。横浜の中心市街をおさめた占領軍や戦後の混乱時の影響下、巨大な青線地帯が生まれていったのでした。以降、長らく悪所的空間であったこの一帯が永続していました。
その後、横浜ではイメージを刷新するためにさまざまな努力がなされるようになったのです。
2003年以降、地域の住民や行政・警察・大学が連携し合って街のイメージアップを図ります。
続いて2006年以降からBankART桜荘がオープンし(2010年終了)、アートの力を用いて創造界隈を生み出す努力をします。こ
こには将来が期待されるアーティストが小さなアトリエスタジオを構え、創造性を誘発するユニークな活動を展開する地域として動き出しました。
今回の訪問踏査では、京急高架下の空間に入り込み、歴史的な文脈の名残を見つけ出す一方で、上手にリノベーションしたアート空間が数多く立ち並ぶ一角をつぶさに見て歩きました。そこにはユニークな存在感を発揮する創造者が多彩に滞在しながら活動を展開しているのです。そんな不思議で謎めいた空間を外から見ることが出来ました。来年、横浜トリエンナーレ2014が開催されますが、その際にも見過ごせない界隈になっていくことでしょう。

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②次に港湾地区へ移動しました。
最初にめざすは馬車道通りのはずれに位置するBankART1929。ここは昭和初期に栄えた横浜のウォール街とでも言える金融街、当時建てられた銀行が軒並み立ち並んだ一角です。
1929年に建造された旧富士銀行と旧第一銀行を活用した文化芸術創造の施設です。施設の周りには去年開催された
わが国を代表する現代美術家川俣正さんの作品が展示されていました。
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おっとここで砂田先生の突撃インタビューパワーが炸裂!
BankAtrの代表池田さんに面会を申し出て、その勢いで館内をくまなく案内して
いただきました。
聞くところ、現在BankARTの運営では出版業に力を入れているそうです。
これからのシーズンは関東近郊の卒業展覧会も控えているとのことでした。
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③横浜市の創造都市政策の最先端を知るために、横浜市文化観光局を訪ねました。
この文化観光局は、林市長の発案で、文化振興、創造都市、観光・コンベンションの機能を統合させた包括的な組織に再編されています。
聞き取りでは、現在、横浜市の創造都市政策は第2ステップへ進んだ、ということがわかりました。
最初の段階では、主として創造界隈を形成し、横浜トリエンナーレを基軸としながら地域再生のまちづくりや横浜の歴史的文脈を再生し、横浜市の臨海部を発展を図ってきました。

続けていよいよ「東アジア文化都市」事業の開催をきっかけとして、産業や経済と創造性を兼ね合わせる政策へと発展中、現在の取り組みとしては創造性のあるクリエーターと中小企業のマッチングを行っているとのこと。
また「東アジア文化都市」とは欧州文化首都事業のアジア版をめざしたものです。日中韓の3カ国が文化芸術による発展を目指す都市を選定し、その都市で様々なイベントを実施することになっいます。
最初の創設時には、日本から横浜市、中国からは泉州市、韓国からは光州市が選定されています。
そして、この1年間で様々なプログラムが実行されるそうです。

以上急ぎ足でしたが、刻々と成長して行く横浜の創造界隈地域の様相や、創造的拠点施設を数多くヒヤリングすることが出来ました。わずか1日で横浜の創造界隈の相当量を回ったので、かなりの情報量を得る事ができました。

また横浜の創造都市政策が産業や経済中心に転換し、創造都市政策としての第2ステップに
進んだことや、東アジアの都市との連携をこれから進めていくということをわかりました。

文化政策を考える上で、これまではドイツやフランスの政策を参考にする部分が
多かったと思いますが、これからはアジアの諸国との連携の取り方も文化政策を考える上で
重要な視点になってくるのではないか、と感じました。

④最後の締めは吹雪の中、赤煉瓦倉庫群へ。
巨大な赤煉瓦倉庫は、明治後半に国の模範倉庫として建設されたものです。
現在では横浜臨海地区を象徴するスポットして活動が展開されています。
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文責:藤原旅人

 

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