建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

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  2014年2月13日(木)午前9時半〜福岡アジア美術館「東京・ソウル・台北・長春――官展にみる近代美術」開会式が開催されました。

 台湾から留学している
私(柯)にとって、この展覧会のテーマはとても深い思索をもたらすのではないか、と予感がありました。どこかわくわくする気持ちと複雑な感情が入り乱れたまま、今朝、福岡アジア美術へ向かったのです。ふ印ボス藤原先生も招待されていました。開会式には台湾、韓国をはじめとするたくさんの関係者が集っており、そこには予想を超えた出会いや企画実践への苦労話があったのです。

「知ってほしい それぞれの物語があります」

今回展覧会のチラシに載せているキャッチフレーズの通り、この展覧会を通じで、20世紀前期に東アジアを横断するかたちで起こった出来事を私たちはきちんと知る必要があります。そこに展示された作品からは私たちの祖父輩の姿、表情、生活様子など、いろんな物語が炙り出されてくるのです。

 21世紀に過ごする私たちにとって、20世紀前期のできことは遠くて忘れられてしまいそうです。19世紀の欧米社会を追いかけながら極東随一の近代化を果たしていった近代日本がそこにはあったはずです。割譲や植民地化を余儀なくされながら中国も台湾も朝鮮半島もそうした時代の渦に巻き込まれる中、同時に近代日本の感受性や表現活動を媒体としながら、東アジアに広がる近代のあけぼのを体得していきました。
 
私もその時代の出来事に対して詳しいわけではありません。しかしお互いの国々の事情を尊重し合いながら構想された素晴らしい企画と学芸員や関係者の方々の準備努力の成果から生み出されたこの展覧会を鑑賞してみて、もう一度あの時代の感情を髣髴とすることができます。
 新たな近代の表現を追いかけながら、画題、構図、色彩、作品の中に込めた喜怒哀楽や地域の風土や人情を感じ取ることができます。作品に触れあい、客観的な角度から再評価することで、きっと私たちはより広い視野を獲得することができるはずです。そして鑑賞することが、その時代に対する洞察力と感受性を開いてくれると思います。 
  日本、中国、韓国、台湾など、各国が集まっているふ印ラボ所属の学生諸君には今回の展覧会はとくにおすすめです。

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台湾からの方々と一緒に林玉山「帰途」(1944年)の前に記念撮影を取りました。
(台北市立美術館館長、組長、また、同館学芸員、修復師、台北駐福岡経済文化
辦事處の副領事さんたちとともに)



BY D1 柯勝釗

Comments

    • 服部's comment
    • 2014年02月24日 15:59
    • 初めまして。「官展に見る近代美術展」の開会式の模様が良くわかる内容で大変興味深く拝見致しました。私も開会式にお伺いしたかったんですが都合がつかず又、遠方の為行けませんでしたので府中市立美術館の巡回展に観覧しに行こうと考えています。
      私は、2009年より祖父の足跡調査をしていて台湾美術展覧会に出品していたことが解りました。日本国内で色々と調査を致しましたが残念ながら当時の作品は、ございませんでした。今回の「官展にみる近代美術展」は、台湾をはじめそれぞれの美術史にとって大変画期的な展覧会であり、更なる研究調査が進むきっかけとなることを願っております。また、台湾へも調査に行ってみたいと考えております。
    • 藤原惠洋's comment
    • 2014年02月24日 22:36
    • 服部さん ご連絡に感謝します。今回の福岡アジア美術館での展覧会は、近年緊張関係にある東アジア諸国のご理解を得ながら成就したものと担当の学芸員の方々に聞いております。それだけのご苦労があっただけに素晴らしい成果となっております。どうぞお楽しみに。私はレポートを発信した留学生柯さんの指導教官ですが、同時に福岡アジア美術館を長らくサポートしてきている者でもあります。ぜひ今後ともアジア美術理解の深化と社会還元の実践のご協力をよろしくお願いいたします。3月6日〜11日には台湾現地踏査を実施します。ご興味があればまた連絡ださい。研究交流をいたしましょう。藤原惠洋@九州大学大学院教授 芸術文化環境論講座主宰

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