建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
 ふ印ラボのみなさま、関係のみなさま、さる2013年10月14日(月祝)九州大学馬出地区の九州大学医学部百年講堂で開催しました「森の音楽会」を多方面から支えてくださったことに深く感謝します。

 わたくし蒔田が中心メンバーの一員として所属する福岡子どもホスピスプロジェクト主催のイベントとして、予想を超えてたくさんの参加者や支援者が出会い有意義な集いとして執り行うことができました。感謝を込めて、ここに当日の概要をお伝えします。

 この福岡子どもホスピスプロジェクトは日本版「子どもホスピス」を福岡にも作りたい!との思いで活動を始めたものです。これは重い病気や障害をもつ青少年とその家族を支援するための施設です。すでに先行するヨーロッパなどには数多く存在します。
 私は自分自身が数年前に学部2年生の時、病気で1年間入院生活を送った経験からこのプロジェクトに関わるようになりました。

 今回のイベントは、日頃、なかなかホンモノの音楽になかなか触れる機会が少ない在宅療養中の子どもたちや九大病院に入院中の子どもたちとそのご家族のみなさんをお招きして音楽会を開きたい、と考えだしたものです。これまで学生として新たな視点から芸術文化の社会的意義や不思議な包容力に触れてきた私は、今回、初めて企画、運営スタッフの中心としてこのイベントに携わり、そして芸術文化の力を生かしたイベントが生み出せないものか、と思案を重ね企画を練ってきました。

 名づけて「森の音楽会」。大きな大学病院の中に素敵な森を生み出してしまおうというものです。
 音楽会のプログラムも工夫に富んでいます。出会いや立ち上げがポイントの前半には、関係のみなさまから強い要望があった保護者同士の情報交換の場として「ひつじカフェ」を生み出しました。
 これはユニークな交流会です。同時に手作り楽器ワークショップを行い、子どもたちには思い思いの手作り楽器を作ってもらいました。
 慣れ親しんできた頃と想定される後半になると、いよいよジャズシンガーの荒木眞衣子さんと九州大学芸術工学部のこだわりサークル「ジャズ好きもの会」(驚くなかれ!この創設者は、あの杉ダラ創設三賢人の一人若杉先輩です!)にライブな演奏をお願いしました。その後は、前半部で作った楽器を使ってみんなで合奏をする、というものです。

 コンセプトが「森の音楽会」!子どもたちはみんな森の主人公です!!子どもが被れる動物の耳や、森の中に来たような装飾を作ったり、身体が動かせない子どもでも楽しめる楽器やプログラムを考え出しました。この日のために知恵を出し合いワザを出し合い、スタッフみんなで工夫を重ねてきました。

26



当日の様子。会場の上から下までスタッフみんなで楽しい雰囲気を生み出そうと懸命に飾り付けます。

49
40




「ひつじカフェ」の出現!!大学院人間環境学専攻の学生有志で行っている「カフェハコ」のスタッフの登場です。ご協力頂き、美味しいコーヒーやお茶、お菓子を出して頂きました。


ワークショップ中。子ども達は学生に手伝ってもらいながら、かわいい楽器を作っています。

56



いよいよコンサート。まずはお客さんになって、本格的なジャズを鑑賞します。

45



最後は、いよいよ会場の子どもたち全員が主役になっていきます。「アブラハムには7人の子」「さんぽ」をみんなで合奏しました。

58


「さんぽ」では柯さんが大活躍。10月に藤原研究室にいらっしゃったばかりの台湾政府文化資源局からの国費留学生です。
 柯さんの大きな声がみんなに意外な提案を投げます。学生たちを並べて人間アーチを作るというのです。そして、子どもたちに「ここにどうぞ」とその中を通るように促しました。最初は動ける子どもたちだけが通っていたのですが、バギーの子どもがお父さんと一緒にアーチをくぐりはじめると、他のお父さん、お母さんもバギーや車いすの子どもを連れて次々とアーチをくぐり出しました。誰もが参加できるアートです。とても感動的なシーンでした。

 それから「さんぽ」の大合唱で大盛り上がり。そしていよいよ最後は、10月誕生の子どもたちをサプライズお祝いです!ハッピーバースデーで大合唱。音楽会は大盛況のうちに終了しました。
 この間、わずか2時間だったのです。限られた時間でしたが、おとなも子どもたちも大満足したようです。
 いろいろなテーマに大活躍するワークショップの達人養成を、研究室活動の得意技のひとつとして展開してきたふ印ラボ(九州大学大学院芸術工学研究院環境デザイン部門藤原惠洋研究室)のご自慢のむくむくと育ちあがる「参加の樹」をこの会場にも設置することとしました!どうぞ見てください。会場の一角に設置していた「参加の樹」には、この日の主人公とも言える子どもたちが描いた似顔絵がたくさん実っていきました!

55


 この日のイベントには地元の放送局のFBSやRKB、朝日新聞等も御来所してくれました。たくさんの参加者にインタビューをしたり、会場の様子をくまなく取材して頂きました。どのように取り上げて頂けるか楽しみです。


 今回は、これまでのイベントからは一歩進んで、よりたくさんの方々に福岡子どもホスピスプロジェクトの活動を伝えて行きたいと思ったのです。こうした思いからメディアへの取材依頼やfacebookなど、webを通した告知、できるかぎりの宣伝の強化をこころがけました。運営スタッフにも、これまでのPTLメンバーだけでなく、所属や学年を超えて様々な専門分野やバックグラウンドを持った学生に声をかけ、たくさんの新たな仲間たちに協力してもらうこととしました。その中心スタッフとして、同じ藤原研究室学部4年の尾形さんにも加わってもらいました。

 この間、芸術工学部で開講中の藤原先生の授業にお邪魔してプレゼンテーションさせて頂いたり、友人の伝手で人を紹介してもらったりしながらスタッフ集めをしたのですが、その過程で気付いたことがあります。
 それは、子どもや福祉など、同じキーワードで似た志を持って活動や研究をしている人は多いのに、その人達同士がなかなか繋がっていない、ということです。九大はキャンパスが分散していることもあり、自分の所属以外の人達がどんなことを勉強して、どんなことに関心を持って活動しているのかについて触れる機会が少ないと感じます。今回のイベントでも、全く所属の違う人達が敢えて集まることで、新しい発見があったりアイデアが生まれたりすることが多くありました。今後も、人と人とを繋げつつその化学反応によって成長してゆくような、福岡子どもホスピスプロジェクトがそんな団体になっていけば良いなあと考えました。

 現在の日本社会では、子どもや若者の病気や死はタブー視されがちです。当人はもちろんのこと、子どもの介護や看病、子どもを亡くすことなどの身体的負担だけでなく、そのような中での社会的な生き辛さに苦しんでいる親御さんは少なくありません。この問題を当事者や医療者だけの問題にしないために、今後もこのようなイベントなどを通して社会に積極的に発信をしていけたらと考えています。

 以上、長くなってしまいましたが、最後に今回のイベントに協力して下さった全てのスタッフの皆様、イベントにご来場頂きました皆様に厚く感謝申し上げます。

                                        B4 蒔田真弓 

Add Comments

名前
URL
 
  絵文字
 
 
livedoor プロフィール
『日田ラボ』 最新記事
『きくけん』 最新記事
カテゴリ別アーカイブ
月別アーカイブ
記事検索
ギャラリー
  • 日本イコモス国内委員会主催「歴史を活かしたまちづくり~熊本地震からの復興~」2017年9月24日(日)熊本市役所14階大ホールにて開催
  • 日本イコモス国内委員会主催「歴史を活かしたまちづくり~熊本地震からの復興~」2017年9月24日(日)熊本市役所14階大ホールにて開催
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
  • シンガポール国際芸術祭芸術監督で演出家のオン・ケンセンが演出した韓国俳優による『トロヤの女』を観劇しました。
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ