建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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 「ここはどこ?」-さてどこでしょう?私は初めて入りました。
倉庫か冷蔵庫かに見えます。外とつながっておりました。寒かったです。

 12月8日(土) 芸術工学部にて
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 12月8日(土)と9日(日)に安永幸一先生(福岡アジア美術館創立館長、現顧問)による「芸術文化施設論」の集中講義がありました。私は8日(土)はほんの少ししか聞けませんでしたが、指定管理者についてのお話を聞くことが出来ました。現在665館ある美術館・博物館のうち19.2%が指定管理者により、81.7%が財団により運営されているとのことでした。NPOの運営の例もありますが財政的には厳しく、続けていけないとのことでした。指定管理者の場合、契約期間は3年~5年、更新は常に入札、申し込む側も常にお金を削らなければならない状況で、そのしわ寄せが非正規雇用にくるので雇用が不安定になるとのことでした。非常勤学芸員が増えているとのことです。指定管理者制度には島根方式というのがあって、県が計画策定や収集保管、研究・教育という美術館博物館本体としての業務を行い、これとは関係のない施設管理、総合案内、利用促進、警備・清掃、入館料徴収などの部分を指定管理者が行うというものです。
 安永先生が2007年に学生に聞いてみたところ、学生は指定管理者制度を支持。理由として、(指定管理者を入れていない美術館は)閉鎖的で近寄りがたい、市民サービスが低調、職員が親方日の丸になっている、本気で経費削減を考えているのか、独善的、現在の美術館に活力を入れるためには民間の活力が必要との意見が返って来たとのことでした。


 12月9日(日) 福岡アジア美術館にて

 まずは展示を見ます。常設の展示の他に、この日は、コレクション展「民衆/美術-版画と社会運動」(2012.9.20-12.11)を見ることが出来ました。私は常設展は3回目ですが、今回のコレクション展は初めてです。
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ホン・ソンダム(韓国)「銃、わがいのち」」(「五月-夜明け―五月民衆抗争」より)1987年

アジア美術館のHPによると「木版画は制作が容易で多くの枚数を刷ることができるため、しばしば政治・社会的な問題を扱い、強いメッセージを伝える手段として使われました。1980年代・韓国における反独裁・民主化のための巨大な社会運動のなかで生まれた「民衆美術」の作家のうち、その初期段階を示すミン・ジョンギと、工場や農村などの現場で活躍したキム・ボンジュンやホン・ソンダム、現在もその精神を継承して社会運動を支援するイ・ユニョプによる新収蔵作品を紹介します。1980年5月に起こった「光州民主化抗争」を記録したホン・ソンダム版画集『夜明け』全50点が見ものです。 」とありました。
 今回のコレクション展で私が最も惹かれたのは、↑の版画の作者ホン・ソンダムの作品群です。光州事件を扱ったものでしたが、民衆が虐げられている様子、銃で叩かれている場面、外国を揶揄しているもの、逆に、人々が助け合って生きている場面など、どれも力強く、生き生きとスピードが感じられる作品でした。私はデューラーの聖書を扱った木版画が好きで画集を持っているのですが、ホン・ソンダムの作品を見て生きている人間の力強さを非常に感じることができました。
 次はいよいよバックヤード見学です。なんとベンガル語ができるという学芸員の五十嵐さんに案内してもらいました。
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 アジア美術館には、美術作家招聘事業(毎年4人を70日間招へい)というのがあって、アジアで活躍する美術作家を招へいし、滞在制作や実技講座、展覧会などをおこなうそうです。制作のスタジオを見せていただきました。↓
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 次に2か所の収蔵庫を見せていただきました。ひとつは立体作品収蔵庫、もう一つは絵画収蔵庫です。どちらも作品を搬入する時には燻蒸処理をするそうで、収蔵庫の前に前室がありました。人が収蔵庫に入るには前室を閉めてから収蔵庫に入るとのことです。絵画収蔵庫に入れてもらいましたが、引き戸の枠、床、小さい絵を収納している箪笥のような抽斗は木でつくられておりました。テレビでは見たことがありましたが、実際の美術館で絵が収納されている場面を見たのは初めてだったので、やや興奮気味での見学でした。収蔵庫の温度は22~23度、湿度55%ということでした。
 次に美術品を撮影するスタジオにも入りました。美術館にも撮影スタジオってあるのですね。

 そして、積載荷重5000㎏というエレベーターに学生30名ほどが乗って下へ降りました。
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 降りたところが作品の搬入口でした。作品を車で運ぶ時はエアサスペンション付の車を使うそうです。
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 5トンは何に使うのでしょう?工事現場のようです。この他、企画会議を行う部屋も見せていただきました。これにて、本日のアジア美術館の作品及びバックヤード見学は終了。展示・制作・収蔵・撮影・搬入口・会議部屋まで
見せてもらったことになります。学芸員の仕事カッコイイですね。
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 本日出席した学生はどのように感じたのでしょうか?私は施設の裏側を一通り見せてもらって、楽しかったです。次は企画会議と実際の作品展示の様子も見たくなってきました。
  (↑安永先生と五十嵐さんにお礼を言って帰る学生。)

                               岩   井

 

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