建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
【第4回環境創造研究会:世界文化遺産の最前線論議と動向を探る(藤原恵洋先生)】
が8月8日531教室で行われました。

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 藤原先生は、文化審議会世界文化遺産・無形文化遺産部会世界文化遺産特別委員会委員の一人です。
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 前半は軍艦島のお話でした。軍艦島は本当は端島といい、
九州・山口の近代化産業遺産群の一つです。先生は1980年代から調査に入っていたとのことです。
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 7月に群馬県の「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産推薦候補として推薦されることが決定しました。以前は複数の推薦が可能でしたが、これからは一つに絞った推薦となるとのことでした。

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世界遺産リストに登録されるためには、「世界遺産条約履行のための作業指針」で示されている下記の登録基準のいずれか1つ以上に合致するとともに、真実性(オーセンティシティ)や完全性(インテグリティ)の条件を満たし、締約国の国内法によって、適切な保護管理体制がとられていることが必要とのことです。

 藤原先生はオーセンティシティ、インテグリティ、国内法による適切な保護管理体制 強調しておりました。
 以下に世界遺産の登録基準ともともとの英語で書かれた文章を挙げます。キリスト教やギリシャ・ローマの文化をベースにした英語圏の発想を日本語に訳すってどうでしょうか。なんだか馴染まない感じがします。

世界遺産の登録基準

(i)人間の創造的才能を表す傑作である。
(ii)建築、科学技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に重要な影響を与えた、ある期間にわたる価値感の交流又はある文化圏内での価値観の交流を示すものである。
(iii)現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存在(少なくとも希有な存在)である。
(iv)歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。
(v)あるひとつの文化(または複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本である。又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である(特に不可逆的な変化によりその存続が危ぶまれているもの
(vi)顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的関連がある(この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。
(vii)最上級の自然現象、又は、類まれな自然美・美的価値を有する地域を包含する。
(viii)生命進化の記録や、地形形成における重要な進行中の地質学的過程、あるいは重要な地形学的又は自然地理学的特徴といった、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な見本である。
(ix)陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や動植物群集の進化、発展において、重要な進行中の生態学的過程又は生物学的過程を代表する顕著な見本である。
(x)学術上又は保全上顕著な普遍的価値を有する絶滅のおそれのある種の生息地など、生物多様性の生息域内保全にとって最も重要な自然の生息地を包含する。

※なお、世界遺産の登録基準は、2005年2月1日まで文化遺産と自然遺産についてそれぞれ定められていましたが、同年2月2日から上記のとおり文化遺産と自然遺産が統合された新しい登録基準に変更されました。文化遺産、自然遺産、複合遺産の区分については、上記基準(i)~(vi)で登録された物件は文化遺産、(vii)~(x)で登録された物件は自然遺産、文化遺産と自然遺産の両方の基準で登録されたものは複合遺産とします。
  

Selection criteria:

  1. to represent a masterpiece of human creative genius;
  2. to exhibit an important interchange of human values, over a span of time or within a cultural area of the world, on developments in architecture or technology, monumental arts, town-planning or landscape design;
  3. to bear a unique or at least exceptional testimony to a cultural tradition or to a civilization which is living or which has disappeared;
  4. to be an outstanding example of a type of building, architectural or technological ensemble or landscape which illustrates (a) significant stage(s) in human history;
  5. to be an outstanding example of a traditional human settlement, land-use, or sea-use which is representative of a culture (or cultures), or human interaction with the environment especially when it has become vulnerable under the impact of irreversible change;
  6. to be directly or tangibly associated with events or living traditions, with ideas, or with beliefs, with artistic and literary works of outstanding universal significance. (The Committee considers that this criterion should preferably be used in conjunction with other criteria);
  7. to contain superlative natural phenomena or areas of exceptional natural beauty and aesthetic importance;
  8. to be outstanding examples representing major stages of earth's history, including the record of life, significant on-going geological processes in the development of landforms, or significant geomorphic or physiographic features;
  9. to be outstanding examples representing significant on-going ecological and biological processes in the evolution and development of terrestrial, fresh water, coastal and marine ecosystems and communities of plants and animals;
  10. to contain the most important and significant natural habitats for in-situ conservation of biological diversity, including those containing threatened species of outstanding universal value from the point of view of science or conservation.

The protection, management, authenticity and integrity of properties are also important considerations.

Since 1992 significant interactions between people and the natural environment have been recognized as cultural landscapes.

egularly revised by the Committee to reflect the evolution of the World Heritage concept itself.

     
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以下にIUCNのHPからの世界遺産になるまでを載せます。

どのようにして世界遺産になるの?
登録までの流れ
ミミズク君

ユネスコの世界遺産になるには、世界遺産リストに登録される必要があります。

締約国になる    

 

遺産を世界遺産リストに登録したい国の政府は、
まず世界遺産条約を守る約束を結びます。
(締約国(ていやくこく)になります)

 

    
暫定リストを作る    

    
 

締約国(ていやくこく)の政府は、それぞれの国が
5年か10年のうちに世界遺産リストへの登録の審査に
出そうと考えている遺産のリスト(暫定(ざんてい)リスト)を作ってユネスコ世界遺産センターに提出します。

 

   遺産を選ぶ担当は?
推薦する    

    
 

世界遺産リストへの登録の審査に遺産を出すことを
決めた国の政府は、 暫定リストの中から
推薦する遺産を選び出します。
1年に1つの遺産を審査に出すことができます。
(推薦(すいせん)する)

 

    

評価調査をする    

    
 

推薦された遺産を 専門機関(せんもんきかん)が
現地調査をして世界遺産リストに登録できるかどうか
評価します。

 

   評価のもとは「世界遺産の登録基準」
文化遺産の場合
自然遺産の場合

ICOMOS(国際記念物遺跡会議)
( こくさいきねんぶついせきかいぎ)

IUCN(国際自然保護連合)
(こくさいしぜんほごれんごう)

    

審査する    

    
 

毎年1回開かれる世界遺産委員会で、 世界遺産リストへ遺産を登録するかどうかの 審査をします。

 
    
世界遺産リストに
登録されません。
世界遺産リストに
登録され、世界遺産となります。
委員会に言われたことを直してから提出し直します。



   http://www.iucn.jp/kids/isan/faq2.html

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 当日の様子
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            研究生 岩井

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