建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
こんばんわ。
ノッポ特派員の藤原旅人です。
先週に青山学院大学で行われた文化経済学会の
シンポジウムに参加してきました。


11月25日(金)ー26日(土)青山学院アスジオ
文化経済学会<日本>20周年記念事業
「秋のシンポジウム~文化創造の転換点を迎えて~」

文化経済学会〈日本〉は20周年となります。
毎年、秋にはシンポジウムが行われるのですが
今年はさらにパワーアップした内容となっていました。 

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まずは1日目の午前中。文化庁長官の近藤さんと資生堂の名誉会長であり
企業メセナ協議会の会長であられる福原義春さんの対談形式の基調講演が
行われました。お二方ともこれからも文化の重要性を述べつつも
近藤長官は政府がどのように文化を支援していくについて、また福原会長は
文化と産業、あるいは文化と経済といった面からそれぞれの意見を仰ってただきました。
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また午後のセッションでは「地域でのメディア・コンテンツ産業の変容」
というタイトルでのセッションでした。今回は仙台市を中心に
どのような環境、あるいは人と人の繋がり、きっかけでクリエイティブな産業が起こるのか
という地域の可能性について登壇者同士の意見交換を行いました。 


また今年から若手研究家によるコンペディションも行われ
賞の発表も最後に行われました。今回の発表が多分野に渡る研究者の
発表が相次ぎ、とても僕自身にとっても勉強になりました。

1日目の最後のセッションは、倉林先生、池上先生、松田先生と現在の顧問でも
あられるお三方をゲストに、文化経済学会が発足した当時の話をしてもらいました。
そもそもの最初のきっかけは「芸術家の生活をなんとかしてあげたい」という 思いからだそうで、
この思いは今もつながってるなということを感じました。 
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2日目も盛りだくさんの内容でした。
「アジアにおける文化政策と都市開発」というタイトルで、中国とシンガポールの現場で活躍されている方々をゲストにお呼びしました。さらにさらに、世界的な経済学者で御高名の
ディビット・スロスビー先生もオーストラリアからお呼びして、非常に内容の濃い議論となりました。
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最後のセッションでは「震災復興における文化的サステナビリティのデザイン」
というテーマで東北で活動をしておられる方々をお呼びして、現在の状況の報告と
これからの課題を話し合いました。このセッションではたくさんの考えなければいけない
論点が出て来たように思います。特に九州に住む僕にとっては現場で感じたことを
直接聞ける機会はなかなか少ないのでとてもためになりました。 


ざっと駆け足でしたが、以上が2日間の内容になります。
冒頭にも書きましたが、とても盛りだくさんでいまだに消化出来ていない部分があります。
今回のシンポジウムでは、これまでの20年の歴史も振り返る事が出来たし
これから未来の社会をどう考えて行くかという部分においてたくさんの
きっかけをもらったように思います。今月は、17日18日と文化政策学会も
あります。この秋のシンポジウムで考えたことを、文化政策学会に
繫げていきたいなと思っています。


ノッポ特派員:藤原旅人

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