建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

1124日(木)に九州大学大学院集中講義『国際文化遺産保護法』の学外演習は長崎市に近代化産業遺産軍艦島踏査を行いました。
 

スケジュール 
8:00〜 大橋キャンパス 出発
 
10:20 長崎着 軍艦島クルーズ埠頭(高島 乗船手続き・乗船)
10:50 長崎港発  高島 軍艦島
13:30 長崎港帰着
14:0015:00 四海楼にて食事  バスで三菱史料館へ移動
15:3016:30 三菱史料館見学
16:30  長崎発
19:00   大学帰着 
   
[参加者:24人]

 

軍艦島の近年の簡単な歴史

軍艦島の正式名称は、端島(はしま)。

その外観から軍艦島(ぐんかんじま)の通称で知られています。

1890年(明治23年)端島炭鉱の所有者鍋島孫太郎が三菱社へ10万円で譲渡。

1974年 閉山。

2001年 三菱マテリアルより高島町(当時)無償譲渡。現在は長崎市の所有。

2009年 422日から観光客が上陸・見学できるようになる。

近代化遺産として、また大正から昭和に至る集合住宅の遺構としても注目されている。

詳細な歴史は、ウィキペディアより端島(長崎県)をご参照下さい。

 

私たちが乗っていくのブラックダイヤモンド号です。

                

炭鉱の島へ行くってことで「石炭」の意味??

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今日は運良く、海の波のうねりが小さくて快適な船旅でした。

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女神大橋(ヴィーナスウィング)を通り過ぎ、現在は無人島である端島に30分かけて向かいます。
船は長崎港を出港、暫くすると進行方向右手に、三菱重工業の長崎造船所(通称 長船)が見える。

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まず、高島に上陸して、高島炭坑資料館を見学しました。

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続いて、
船に後、ようやく軍艦島に上陸しました。

 

瓦礫の散在する島内に、コンクリートで整備された見学ルートがあり、ガイドさんが説明していきます。

島内は朽ち果て、昔の栄華を誇った時代からは想像が出来ないほど・・・・。
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ここから、見える建物(跡)を見ながら説明を受けました。この軍艦島には職場・住居・学校・娯楽施設さらに宗教施設(寺社)と人間が生活する上で必須の施設がすべてあったが、唯一火葬場とお墓だけは無いということです。
 

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やはり毎日命と引き換えて石炭を採掘する炭鉱の島では、不吉な施設は島内には置いておきたくないですね。それだけここの生活は過酷だったということです。昭和30年には所謂三種の神器(冷蔵庫・洗濯機・モノクロテレビ)はほぼ軍艦島内には普及をしていたというが、それくらいの贅沢が何物でもないと思えるほど、危険な毎日だったということです。


軍艦島内の施設は、海風を受けているせいか、結構風化が激しいです。聞けば、戦後製の建物は風化が激しいが、戦前製(特に大正時代)の建物は、極めて堅牢だということです。おそらくコンクリートに使った砂利の違いによるのでしょう。高度成長期に建造されたコンクリートに、十分洗浄していない海底の砂利を用いていたという話を聞いたことがあります。塩分が抜け切れていないので、鉄筋が早く腐食して、ボロボロになってしまうのです。

みんな軍艦島に満足で離岸しました。

午後は三菱史料館に見学しました。

三菱史料館は、長崎造船所が日本の近代化に果たした役割を永く後世に残そうと、昭和60年(1985)10月に開設したものです。
史料館として使用されている赤煉瓦の建物は、明治31年(1898)三菱合資会社三菱造船所の鋳物工場に併設の「木型場」として建設されたもので、三菱重工業株式会社発祥の長崎造船所に現存する最も古い建物です。

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写真

みんな一日大満足で福岡に帰ってきました。
今後、軍艦島が近代化産業遺産として、どうのような姿を保存していくか、世界遺産登録へ向けて新たな出発点はどうしたらいいですか、そこに、まず、様々な文脈を大切に保存するべきではないでしょうか。

             
                                                                                                                                                         (M1鄧   瓊)

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