建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
最近、いい汗流しましたか?

10月8日(土) ちくごSOHO塾アカデミックカフェ第2回
テーマ『都市と農村の共振~環境と生態系へのやさしさづくり』
が開催されました。

前回は、素敵な線香花火のお話しを聞かせていただいたので、期待感いっぱいで待っていました。
今回のゲストは小森耕太さん、八女市黒木町の『山村塾』の事務局長を担い、地元の農業、林業、地域づくりなどの活動に、日々奔走されている将来有望な若者です。
 『山村塾』とは、農作業や森林作業の体験イベントを企画・運営しているグループです。
 稲作コース、山林コースなどのプログラムがあり、田植え、草刈り、稲刈り、枝打ち、炭焼きなどの、日頃なかなか経験できない魅力的な作業を誰でも体験できるようになっています。
 でも遊びではありません。本気のアウトドアです。初めて扱うチェーンソーや草刈り機は研修を受けなければいけません。リスクを伴う作業はオリエンテーションをします。その上で真剣に作業に取り組み、達成感、満足感をいっぱい味わって帰ってもらいたいというのが小森さん達の願いです。おまけに里山自身から、また、一緒に参加している老若男女のメンバーからも、いろいろな事を学べます。
 現在、そこそこの都会に住んでいると、大人も子供も身体を使って何かをするということがどんどん減っています。子供達は外で遊ばなくなりゲーム三昧、大人も買物をインターネットで済ませ、お店にさえ行かなくて済む世の中になりつつあります。
 驚いたのは、地元の農村の子供達でさえ、汚いから、危ないからという理由で田んぼに入らなくなっているそうです。それは、農村なのに都会の教育をしているためにそうなってしまったということでした。
 里山では身体を使わないと何も進みません。忙しいのは、田植えや稲刈りなどの農繁期だけではありません。農閑期はしめなわ作りや加工品作り、雨が降ったら収穫物の袋詰め、棚田の石垣の補修もしなくてはいけません。一年中やらなければならないことが山ほどあります。ところが今ではこういう作業を60代~70代の方が中心になってやっているのが現状です。
 そんな中で『山村塾』は、日頃里山に縁のない人々に、空模様を気にしながら、風の匂いをかぎ分け、心地よい汗を流して、何かを感じ取ってもらうきっかけ作りから始めたわけです。忘れていたものを思い出す人もいるでしょう。収穫の感動を味わい、作物の大切さに気づく人もいるでしょう。環境問題や里山の危機感に思いが及ぶ人もいると思います。北九州から2時間半もかけてやってきて山仕事を終え、また2時間半かけて帰っていく人もいるそうです。始めてみないとわからない何かがあるんですね、きっと。小森さん達はそれに気づいてくれるのを、ゆる~く待ってくれているんだと思いました。
 
 小森さんは、福岡市東区の出身で、田舎育ちではありません。九州芸術工科大学 芸術工学部 環境設計学科に在籍し、学生時代から、先生の指導で『山村塾』に参加していました。その後、2000年3月、卒業後すぐに『山村塾』のある黒木町に移り住み、今に至っています。
余談ですが、『耕す』という文字の入った『耕太』さんの名付け親であるお爺様は教師だったということで、別に農業をして欲しいという意識はなかったようです。なのに何故?・・・という藤原先生の追及に、今こういう活動をしている芽が、どうも学生の頃にあったようだとわかりました。
小森さんは、高校から大学時代にかけて、地元の先輩や後輩達と『若宮ぶんぶん』という組織に属していて、地域の子供達をキャンプに連れて行ったり、地域の祭礼に参加したりしていました。そういった活動をすることによって、上下関係や対人関係が培われ、またキャンプ先の田舎の方々と接する機会も増えたことなどに、現在につながる一因があったのでしょう。人と関わるという、とても有意義な過ごし方をされてきたと思います。

前回のアカデミックカフェに引き続き、ちくごでこんなに頑張っている方々がいるんだという発見と嬉しさがありました。
危機感がある中、できることから始める姿勢、新しい取り組みへのチャレンジなどとても頼もしく感じました。山村塾の参加者の皆さんの様子に、東北の震災で頑張っているボランティアの方々の姿を重ねて、結局何もできていない自分にため息をつくことしかできませんでした。
今回は、小森さん達が何故こういう活動をしているのかがよくわかりました。更に現在、活動がどこまで広がっているのか、どこに向かって行こうとしているのかを、ゆっくりお聞きできる機会があれば、ぜひ伺いたいです。
総勢16名くらいの参加者だったと思いますが、第1回、第2回とも、ゲストのお話しがとても具体的で身近な問題として理解できましたので、もっとたくさんのちくごの若者に聞いてもらいたい気持ちでいっぱいです。

次回以降も、大変楽しみです!

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