建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

 

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2011年 5月17日 火 定例ゼミ議事録

参加者:藤原先生・三浦さん・市原さん・仲村・トウケイ・瀧口

北岡・與田・平川・國盛

司会:瀧口   議事録:國盛

 

 

 

.報告

10() 谷川俊太郎講演会
平川:谷川さん自身による詩の朗読、谷川さんの暮らしや人生を振り返るなかで、
これからの社会において大切な生き方を探るような時間であった。

 

11日(水)午前10時半〜天草・高浜フィールドワーク打ち合わせ

藤原先生:7月16日(土)ー18日(月) 学部授業「芸術文化環境論」
天草高浜滞在型フィールドワークの準備として沢山の人々に理解と協力を得た。
学部3年生芸術情報 高瀬さん、古屋さんも参加。
打ち合わせは大成功!上田家の建築を調査。

 

12日(水) 日田市の滞在拠点旧横尾家 日田ラボ「シタンキャ」の整備継続中。
久留米梅林寺の托鉢を受け入れる儀式が行われた。

14日(土) 午後1時〜4時半まで 北九州大学春季公開講座 第1回(竹川大介先生、藤原惠洋先生)
大學堂は4月28日オープン 田川産業・吉野石膏ボード協賛

15 ()  研究室から日田ラボ「シタンキャ」へ荷物搬出 書物の搬出 

 

2.審議

HPの充実、ブログの更新

ブログにアップする人が偏っている。語学・記録・発信の力になるので
積極的におこなうこと。
517日の月宮殿祭開催幹事について(幹事:トウケイ)
→満月の夜に合わせて中国の料理を振る舞う予定

    牛深ハイヤレポート進捗状況(取りまとめ:瀧口)

    フィールドワーク参加希望の確認,参加費用の徴収等
(北岡・トウケイ・國盛)
→公開講座は軍艦島のみ参加者確定。今後のフィールドワーク参加は
17日に確認(担当 北岡)

6月13日博多座の集金  5月20日収集締め切り 5月27日入金

・備品購入・研究費徴収について(國盛)

→ファイルなど公的な備品は研究費にて購入。日用品においては懇親会の
参加費等から集金する。

 

3.研究進捗状況・発表

    仲村明代(D2)

   「都市観に基づいた都市のリテラシー形成に関する研究」
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参考記事:「東京をもう一度デザインする」2011年2月付 朝日新聞記事

リテラシー(都市を理解し使いこなす力)に注目したい。

都市の現状の影響を受けて継承される文化や価値観がある

 内面的ファクター 外面的ファクター

デザイン 感性 矜持    社会的要求 コンテクスト コミュニティ

+ 生い立ち 原風景 性格 + 使命感 影響を受けた人

 

アイデンティティ論:

なにをアイデンティティと呼ぶのか?

他者から見た自分と自分で認識する自己を一枚岩にしてゆくことを
自己同一性
(アイデンティファイ)という。

社会的な視点が一辺倒である場合、イメージとして固着してしまう傾向がある。

外側からの認識と自己が認識する自己像の擦り合わせがうまくいかないと
(アイデンティティの危機)アイデンティティクライシスとなる。

☆外側からのイメージ ⇄ 内側の人、当事者の持つイメージを両方
意識することが大切

☆研究発表では、都市を解読する力を身につけ、徹底的に具体的な例を
持ち出すことが有効
例)メタボリズム:1950年代戦後に新陳代謝をする都市であることが
必要なのではないかという思想が生まれた。1つ空間・施設・場・設備が
時と場合によって変わっていく必要がある。[建築家:黒川紀章]

しかし経済成長の破綻・社会そのものの新陳代謝(社会的な環境変化)により
都市計画の意識の継承ができなかった。(中銀カプセルホテル→建築物は
一度も新陳代謝されないまま解体 沖縄海洋万博→建築物は30年持たなかった)

新陳代謝を促すことが都市の形成に寄与すること、ではなかった。欧州では歴史、思想、都市の継承のために新陳代謝をおこなっている。

これからの議論

東北関東大震災から日本を再生、復興するためには各専門分野からどう
アプローチすればよいかを常に考える必要がある。各研究分野の立場から常々考え、
議論を深めることが重要である。

 

 

4.今後の研究調査・計画

1)定例ゼミ

ー  5月24日(火)定例ゼミお休み 菊池市の商工会での演説

6回 531日(火)午後4時半〜 発表 北岡,

午後79時 公開講座(木下直之教授「文化資源の成立と展開」)  

第7回 607日(火)午後4時半〜6時半 発表 與田,瀧口

第8回 614日(火)午後4時半〜6時半 発表 國盛
 午後79時 公開講座(中村享一先生「軍艦島の評価と世界遺産を考える」)

第9回 628日(火)午後4時半〜6時半 発表 平川
 午後79時 公開講座(福島綾子先生「文化財と市民社会」)
※第10回以降は今後の予定に記する。

 

(2)研究会

九州大学軍艦島研究会 毎月1回第四火曜日の夜18:3020:30まで開催

531日(火)第4回研究会 公開講座+軍艦島研究会

「文化資源の成立と展開」(東大教授文化資源学・木下直之先生ご講演)

625日(土)長崎市高島・軍艦島踏査 公開講座 学外演習と併催

628日(火)夜79時 第6回研究会 公開講座と併催

「文化財と市民社会」(本学助教・福島綾子先生ご講演)に乗り入れ参加

726日(火)第7回研究会

    長崎テレビの番組「小山秀之新と軍艦島」というタイトルで放映 
アドバイザーを務める
■産炭地アートプロジェクト研究会COALS

64() 産業考古学会フィールドワーク参加(貝島邸見学ほか)

      5日() 筑豊川崎炭鉱関係者インタビュー・島廻炭鉱フィールドワーク

      12() 13:00〜 大牟田 炭鉱のまちファンクラブ事務所に

COALSメンバー顔合わせ・活動紹介

2425(金土)大牟田・荒尾・軍艦島フィールドワーク参加

829日()93(東京銀座ギャラリーGGJにて個展

 10月〜 芸術工学部「芸術文化企画論」万田坑ガイド実習

 113(大牟田市近代化遺産公開デー プロジェクト実施

 

■アンテナU

5月19日(木)13:00〜 5号館博士部屋にて スケジュールやブレーンストーミング

 

(3)講義・演習のトピック

大学院 「芸術・文化環境論」 毎週金曜日3限(13:0014:30) 531教室

520日 近代化遺産vs 世間遺産

 27   劇場法について

63   欧州文化首都

610  谷口文保先生ゲスト講師

学部「芸術文化環境論」 毎週月曜日5限 (16:4018:10) 521教室

5月23日 三浦浩子さんゲスト講師「やねだんアートプロジェクト」

 30日 熊手敏之さんゲスト講師 「テレビ番組のつくりかた」

6  6日 藤原旅人さん(感性学府M1)ゲスト講師「瀬戸内国際芸術祭と
アデレード演劇祭」

6 13日 博多座大歌舞伎鑑賞

 

4)今後の予定 (5月)          ☆フィールドワーク ■学会  

18日(水)24日(火)大分市 坂ノ市 萬弘寺の市 場所/萬弘寺広場

20日(金)日田のサテライト研究室「シタンキャ」=Q大日田ラボ の開所式                  
市原・仲村・北岡・三浦参加予定

午後3シタンキャ清掃、開所式準備

午後5開場

午後7開所式第1回ご隠居カフェまちづくり研究会

藤原惠洋教授記念講演「まちづくりを巡る小さな物語と大きな物語 つぶやきからまちづくりへ」

研究会終了後、地産地消の美味しいもので交流懇親会を予定しています。
一酒一肴大歓迎!

午後10日田温泉で入浴

21日(土)☆日田市川開き観光祭
午後1時〜北九州大学春季公開講座 第2回( 矢作昌生先生、重信幸彦先生)

22日(日)☆学部「芸術文化環境論」学外演習 日田市川開き観光祭

28日(土)☆公開講座学外演習 日田市文化資源探訪
「大分県日田市における文化財と文化資源」

午後1時〜北九州大学春季公開講座 第3回( 伊東啓太郎先生、梶原宏之先生)

29日(日)☆環境・遺産デザインプロジェクト演習1 現地踏査 八女市黒木町

31日(火)公開講座「文化財VS文化資源」
 文化資源の成立と展開 木下直之先生(東京大学教授)

6月〜8月の予定は前回のリマインダーに記載

 

海外フィールドワーク

・6月20日〜24日 中国大連 李成倫さん結婚式 大連の炭鉱調査

11月15日 バンコク/ネパール/インド パターン宮殿にてシンポジウム参加

    バリ島 学部・大学院生講義 海外フィールドワーク研究 9月3日(土)〜11日(日) 

    ヨーロッパ  フィンランド・タリン・トゥルク(欧州文化首都)
9月後半渡航予定

7月 イタリア ベネチアビエンナーレ開催
2012年 イギリス・ドイツ踏査を予定

 

 

この日は定例ゼミ、公開講座、月宮殿祭と続き、沢山の考えや意見を交わすひとときを過ごすことができました。自分の専門分野でないことがすぐ隣で展開されており、様々な世代や立場の方と意見を交わす場があるということにありがたみを感じています。このような場を自ら作ることに自発的に動いていきたいです。仲村さんのゼミ発表や研究会発足のご案内をいただき、私も参加していきたいと思っています。都市形成、まちづくり、庭園、公共文化施設、都市論など近しい分野の研究生が集っているので、各視点から意見や提案が出せるようになるためにも、自分の研究分野も磨いていきたいと思いました。                        

(D2 國盛)

 

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