2011年5月1日(日)。
ついに日田市三和天神町の明治初期離れ屋敷「シタンキャ」を、九州大学大学院芸術工学研究院藤原惠洋研究室・Q大日田ラボにリサイトするための清掃・環境整備を開始!
日田スイカで有名な山田原の崖下に広がる天神町は、元来、羽野天満宮を戴いた地名に由来し、日田盆地では北端に位置します。花月川の中流域右岸から西側の丘陵に広がる農村集落の一帯。こうした地の開拓や経営に庄屋として力を見せた横尾家が、この地に広がりのある屋敷構えを残しており、今回、私たちがお借りすることとしたのは、明治9年に竣工した離れです。
藤原惠洋研究室の流儀としては、まず建物のことを知るには清掃から、と拭き掃除を中心にシタンキャを磨き出しました。
再開、あとひとがんばり、建物の内外を清めていきます。
ご主人の熊川さんも一緒にお掃除。
そしてひと休みできるようなら、熊川ご夫妻経営の梨農園を見ませんか、とお誘いいただきました。山田原の大地の上に広がる、ヨーロッパの風景のような素晴らしい梨園にご招待いただきました。
日田梨が明治の頃より育てられ、そして先代の横尾龍助氏が本格的な販路を開拓するに及び、全国ブランドの「日田梨」に育っていったという由来に聞き惚れます。
そして現在では、多品種を工夫しながら、通年におよび収穫ができる日田梨の産地形成に尽力されているとのこと。熊川誠一さんはJA日田の梨部会副会長でもありました。
再度、旧横尾家へ戻り、屋敷構え全体をご案内いただきました。
背後の丘陵に迫る崖地には祠や洞窟が見られます。
5月7日(土)再び清掃日、今度は布団蔵の清掃とシタンキャの破れた障子の張り替えを行いました。
ご褒美は当地独特の名品と噂も名高い日田梨を入れ込んだ梨カレー。これがうまいんだなあ、と熊川ご夫妻も納得。タカクラさん手づくりの味はどうですか?