建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、九州大学藤原惠洋(ふじはらけいよう)名誉教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!
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昨年平成22年9月以来、藤原惠洋研究室が実施してきました平成22年度九州大学社会連携事業「中世都市遺産菊池における市民と九大生の協働による千年風土時空資源の踏査と未来遺産デザイン 菊池千年風土時空探検隊」の総括シンポジウムを、菊池市の全面的なご支援で開催するはこびとなりました。熊本県菊池市の千年にもわたる文脈に立脚して見えてくる文化資源や魅力資源を語り合う場です。作家・地域雑誌「谷中・根津・千駄木」編集者・文化審議会元委員としてつとに知られる森まゆみさん、世間遺産概念の提唱者で写真家の藤田洋三さんにも一緒に鼎談していただきます。贅沢で豊かな春の時間を菊池で過ごしませんか?
 

2010年度 九州大学社会連携事業

中世都市遺産菊池における市民と九大生の協働による千年風土時空資源の踏査と未来遺産デザイン 菊池千年風土時空探検隊 総括シンポジウム

1.趣旨

熊本県菊池市は中世期南北朝時代に南朝皇子を戴き、武士階級が中心となって都市整備を行なった市街地遺構を残しており、将軍木や松囃子(能・狂言)といった武家文化にまつわる文化資源や禅宗寺院関連の地域固有資源を数多く有する。明治以降の近代化過程を積極的に受容しなかったため、都市の拡張や発展は十分ではなかったものの、こうした文化資源が再評価の対象となっており、基礎調査と資源の台帳化作業ならびに未来遺産デザイン提案が急がれる。生憎、当該市には県立高校までの教育機関しかないため、平成20年9月より熊本県都市計画課事業のいっかんとして開催された「熊本まちづくり達人養成塾」事業を契機として、九州大学大学院芸術工学研究院藤原惠洋研究室による文化資源踏査が開始されている。本社会連携事業では、こうした先行事業を九州大学大学院芸術工学研究院における学部「芸術文化環境論」ならびに学府「芸術・文化環境論」等の学外演習等を通して継続発展させながら、菊池の中世都市遺産の踏査と顕在化を市民と九大生の協働により行なうものである。同時に未来遺産デザインを提案していく。

 

2.九州大学社会連携事業としての活動内容

熊本県菊池市では中世期隈府を基盤とする中心市街地をはじめとする商業停滞空洞化・少子高齢化・跡継ぎ後継者不在等の重大な地域課題を抱えており、平成20年度に開催された熊本県都市計画課主催の熊本まち育て塾等によるまちづくり機運が高まっており、同事業のコーディネーター役として同地出身の九州大学大学院芸術工学研究院教授藤原惠洋が起用された。菊池市では、熊本まち育て塾受講生有志により結成されたまちづくり研究会「菊池養生詩塾」が結成された。この会をプラットフォームとして、平成227月〜平成232月にかけ、九州大学大学院芸術工学研究院における学部「芸術文化環境論」ならびに学府「芸術・文化環境論」等の学外演習等が九州大学社会連携事業として実施されることなった。九州大学学生・院生と菊池市民の協働により、菊池の中世都市遺産・文化資源等の踏査発掘と顕在化をまち歩きワークショップ形式で行なっており、すでに多くの高校生、菊池市民が参加している。以降、藤原は包括的な支援活動を発想しており、徐々に活動を開始中である。今回の社会連携事業の構想も藤原による提案型であり、菊池市としては菊池市民と九州大学学生院生との協働作業によるまちづくり活動によりもたらされるメリットを享受することができうる。また菊池市には大学・短大等の高等教育機関が不在しており、長らく県立菊池高校が高等教育拠点としての役割を果たしてきたが、今回の社会連携では高校と大学との協働によるまちづくり活動への期待が膨らみつつある。

一方、菊池養生詩塾を軸としたまちづくり機運は黎明期であり、今後はさらなるまちづくり人材育成を菊池市行政が全市的にサポートしていく必要がある。今回の九州大学社会連携事業は藤原による契機であるが、ただちに菊池市行政は菊池市全域への参加呼びかけや菊池高校への連絡調整役を果たしており、九州大学学生院生の参与型学外演習活動に対しても会場提供、設備貸与、さらには宿泊所の提供等を行なっている。ここから菊池高校生・菊池市民と九州大学学生院生との協働作業によるまちづくり活動が成長しており、菊池高校ならびに同窓会菊朋会を軸とした高校と大学との交流も進捗している。

今後は、定常的なグループワークを創出する予定であり、千年都市とも言える時空遺産を生かした菊池市にとっての未来遺産デザインを提案していく方向性を構築しつつある。平成233月に開催予定の今回の総括シンポジウムはこうした活動の年度内総括の報告を含んでおり、菊池高校生・菊池市民・九大生・専門家参加によるシンポジウムを開催のうえ地域社会に向け交流・還元していくことが大きな目的である。

 

2. 日程 2011313日(日)

3. 会場 菊池市文化会館 869-1308 菊池市亘32番地 TEL 0968-24-1101 FAX 0968-24-1103

4. 内容 テーマ 菊池千年風土時空探検総括シンポジウム

(1)ロビー企画 ロビーにて菊池世間遺産展パネル展示を行います。

・ 時間 正午 オープニングセレモニー

  開催時間 正午〜午後5

  藤田洋三氏、森まゆみ氏の著書販売

(2)ホール企画 小ホールを用いてシンポジウムを開催します。

●午後1時20分 開会 菊池市長ご挨拶

●午後1時半〜2時半 菊池千年風土時空探検隊」総括に関する基調シンポジウム開催。

鼎談形式で、ゲスト2名とホスト役藤原惠洋、三者によるまちづくりトークショーを行ないます。

森まゆみ 氏(作家・地域雑誌「谷中・根津・千駄木」編集者・文化審議会元委員)

藤田洋三 氏(写真家・『世間遺産放浪記』著者)

藤原惠洋  (九州大学社会連携事業企画者・教授・鼎談ホスト)

●午後3時〜4時半 事業成果発表会をかねた次世代パネルディスカッション

菊池高校生 九州大学学生 菊池市民 コーディネーター 藤原惠洋+藤田洋三氏

●午後3時〜5時 平成22年度九州大学社会連携事業として実施してきた「菊池千年風土時空探検隊」に関する成果(フィールドワーク・シートおよび成果発表会即興記録の模造紙など)展示

午後5時 閉会

4.連絡先 藤原惠洋 建築史家 工学博士 芸術学修士 九州大学大学院芸術工学研究院教授

815-8540   福岡市南区塩原4-9-1   TEL/FAX 092の553の4529 (dialin) 

E-mail:keiyoアットマークdesign.kyushuu.ac.jp   
http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~fujirusi/

ブログ:http://keiyo-labo.dreamlog.jp/

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